2019年11月15日11時46分掲載  無料記事
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市民活動

近づく国際武器見本市の日本開催〜市民団体が抗議行動への参加呼びかけ

今年6月、千葉県・幕張メッセで国際的な武器見本市「MAST Asia」が開催され、53か国から70社あまりが参加した。そして11月18日から20日には、6月に続いて幕張メッセを会場とした武器見本市「DSEI Japan2019」が開催される。「DSEI」は、イギリスで隔年開催されている世界最大規模の国際武器見本市で、今回の日本開催は初めての海外出張版となる。 
 
2014年、武器輸出を全面的に禁止してきた「武器輸出三原則」を安倍政権が撤廃し、新たに「防衛装備移転三原則」を定めて武器輸出を事実上解禁したことで、日本国内で公然と武器見本市が開催される流れが定着しつつあり、「日本で初めて開催される総合防衛・セキュリティ展示会」を謳う「DSEI Japan」には防衛省・外務省・経済産業省が後援に名を連ねている。 
 
日本国内で武器見本市が開催されることに対し、一般市民からの反対の声は根強い。今年6月の「MAST Asia」では、地元の「安保関連法に反対するママの会@ちば」と「幕張メッセでの武器見本市に反対する会」が中心となり、開催中止を求める活動を展開した。 
まもなく開催を迎える「DSEI Japan」に向けても、「ママの会@ちば」と「反対する会」は精力的に活動し、政府交渉や行政・議会への要請活動、反対署名の提出、学習会や反対集会の開催などに取り組んでいる。また、これに呼応する形で、国会議員や有識者、ジャーナリストなど130人が賛同する共同声明「武器見本市なんかいらない、どこにも」も発表されている。 
 
「平和憲法を持つ日本での武器見本市開催は受け入れられない」との声は広がり続けているが、「DSEI Japan」の開催は強行されようとしており、防衛省・外務省・経済産業省も、市民から求められた後援撤回に応じる姿勢を見せていない。 
 
「ママの会@ちば」と「反対する会」では、「DSEI Japan」の初日である11月18日12時から、会場である幕張メッセ前での「大抗議アピール」を行い、スピーチやダイイン、ヒューマンチェーンで「死の商人おことわり」を訴える。この行動には、韓国で武器見本市反対運動に取り組む市民も参加するほか、武器輸出反対などに取り組んでいる海外の団体・個人からも連帯メッセージが寄せられる予定である。今後、「DSEI Japan」 
が隔年で開催される可能性も指摘されており、「ママの会@ちば」の金光理恵さんは、「2度と日本で武器見本市を開催させないためにも、18日の『大抗議アピール』では今まで以上の人数でNOの声を突きつけたい」と訴え、多くの市民の参加を呼びかけている。 


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