2020年02月07日17時28分掲載  無料記事
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市民活動

今年は改憲阻止の正念場〜新署名スタート!安倍政権を退陣させる!2.6市民集会

この冬一番と言われる寒波が関東地域を襲う中、安倍政権が進めようとする改憲に反対するため、「全国緊急署名(安倍9条改憲NO!改憲発議に反対する全国緊急署名)」のスタート集会が都内で開かれ、会場に詰めかけた900人(主催者発表)が安倍政権にNOの声を上げた。集会の主催は「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」。 
 
開会あいさつに立った改憲問題対策法律家6団体の大江京子事務局長は、「安倍政権による『戦争する国づくり』の総仕上げが憲法に自衛隊を明記する明文改憲。署名運動を軸に、憲政史上最悪の憲法蹂躙内閣を今度こそ政権の座から引きずり下ろそう」と呼びかけた。 
また、元内閣審議官の古賀茂明さんは、経済・外交政策失敗の影響が新型コロナウイルス対策の不手際にまで及んでいる安倍政権を「日本を沈没させる政権」と評し、政権批判を控えるメディアの報道姿勢にも疑問を投げかけながら、「政治の場が『ルールは安倍総理』という無法地帯となり、国会によるガバナンス(統治)も不能となって民主主義の土台崩壊に繋がり、それが国民の規範意識の歪みにまで至っている。絶体絶命なのは安倍政権だけでなく国民も同じ」と指摘する。 
医療従事者の立場から発言した看護師・宮子あずささんも、「たがが外れた社会では、自分たちの『生きたい』という原理原則が大事になる。日本で生活する私たちにとって、一番大事な原則は日本国憲法。憲法という大原則を今こそ取り戻そう」と訴えた。 
 
集会には、共産党の小池晃参院議員、立憲民主党の杉尾秀哉参院議員と柚木道義衆院議員、社民党の福島みずほ参院議員も参加し、「立憲野党と市民の共闘で安倍政権を打倒しよう」と連帯のエールを送った。 
 
そのほか集会では、武器輸出問題・日韓問題・沖縄問題に取り組む市民も発言。「『3.1朝鮮独立運動』日本ネットワーク」の渡辺健樹さんは、「安倍政権が北朝鮮の脅威を煽り続け、韓国に対しても徴用工への賠償を命じた大法院判決に対する報復措置をとる中だからこそ、日本の心ある市民の良心を伝えよう」として、朝鮮独立運動101周年に合わせた2月28日の屋内集会、29日のキャンドルアクションへの参加を呼びかけた。 
http://nikkan-net.cocolog-nifty.com/blog/2020/01/post-3d31d7.html 
「辺野古・高江を守ろうNGOネットワーク」の関本幸さんは、米軍基地建設が進められている辺野古・大浦湾一帯が、生物の多様性や文化的価値を評価され、世界的な海洋学者によるプロジェクトから日本初の「ホープスポット(Hope Spot=希望の海)」に認定されたことを紹介。辺野古一帯を守るための署名への賛同を呼びかけるキャンペーンを紹介した。 
https://www.change.org/p/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%88%9D%E8%AA%8D%E5%AE%9A-%E8%BE%BA%E9%87%8E%E5%8F%A4-%E5%A4%A7%E6%B5%A6%E6%B9%BE-%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%97%E3%82%B9%E3%83%9D%E3%83%83%E3%83%88-%E5%B8%8C%E6%9C%9B%E3%81%AE%E6%B5%B7%E3%81%AE%E3%82%B5%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%82%8D%E3%81%86-%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%97%E3%82%B9%E3%83%9D%E3%83%83%E3%83%88-%E8%BE%BA%E9%87%8E%E5%8F%A4-hopespots-henoko-okinawa 
 
また、武器輸出問題に関連して、「安保関連法に反対するママの会@ちば」の金光理恵さんが、昨年2回にわたって千葉県・幕張メッセで開催された国際的な武器見本市への反対運動を報告。そして、昨年11月に開催された武器見本市「DSEI Japan」が、来年5月に再び強行開催されようとしていると訴え、武器見本市開催反対のためのハガキアクションや、見本市の会場である幕張メッセの所有者である千葉県に対して会場貸し出し予約の撤回を求める県庁包囲行動(5月14日午後0時スタート)への協力・参加を呼びかけた。 
https://twitter.com/StopDseiJapan/status/1225411321740460033 
 
集会終盤、「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」の高田健共同代表が行動提起。これまで取り組んできた「3000万人署名」の成果と意義について強調した上で、「安倍首相は『自分の手で改憲を成し遂げる』と宣言しており、総裁任期までの今後1年半が勝負になる。違憲・違法・脱法に基づく自衛隊の海外派遣や、東京オリンピック・パラリンピックを極限的に政治利用した改憲策動を許すことはできない。絶対的権力は絶対に腐敗するというのを地で行くのが安倍政権であり、新しい情勢を念頭に、今年から『改憲発議に反対する全国緊急署名』を開始した。今年は総選挙の可能性もあり、改憲派を3分の2以下にするためにも、新しい署名を持って再度、草の根に入っていき、対話を広げて改憲阻止に向かおう」と新署名を基軸とした運動を呼びかけ、会場からは大きな拍手が送られた。 
http://kaikenno.com/?p=1218 
 
最後に、集会の中で古賀茂明さんが紹介したインド独立の父・マハトマ・ガンジーの言葉を改めて紹介したい。古賀さんは官邸からの圧力で「報道ステーション」を降板することになったが、同番組の最後の出演の際にもガンジーのこの言葉を紹介している。 
 
あなたがすることのほとんどは無意味であるが 
それでもしなくてはならない 
そうしたことをするのは世界を変えるためではなく 
世界によって自分が変えられないようにするためである 
マハトマ・ガンジー 


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