2020年04月04日14時44分掲載  無料記事
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検証・メディア

「『報道の自由』守られていない」6割強 放送現場の「危機」浮かび上がる

 「現在の放送現場で『報道の自由』が守られていますか?――2月末から3月中ごろまでに放送現場で働く人たちなどを対象におこなった日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)の緊急アンケート調査(中間報告)で、6割を超える人たちが「守られていない」と回答、「危機」の深まりが浮かび上がっています。(福島清) 
 
 調査対象者は、�(�送局社員�∧�送関連・取引ある制作会社社員�2甬遏�勤務経験者�な�送局には勤務経験なし――で、そのうち、�,�85.7%、�△�11.9%を占めており、回答者のほとんどが放送現場で働く人たちです。 
 
「報道の自由」に関し、「守られていない」が61%、「どちらとも言えない」が34.1%でした。 
 
●何が危機か――現場からの告発 
 「報道の自由が守られていない」と感じている人たちは、つぎのような理由をあげています。現場から発する「危機」の実態を見てみましょう。 
「政権批判が基本できない。上から下まで、付度と自主規制。事なかれ主義。サラリーマンばかりで、ジャーナリストはいない」「国民の知る権利に応えるという基本姿勢が薄らぎ、政治家をはじめとする目の前の取材先ばかりを気にするようになっている」「上層部が積極的に政権におもねっている」。そして「現場にかかわらない上の人間が、提案や編集に口を出し、議論が現場に失われている」と指摘しています。 
 
 政権側を意識した“自主規制"は、深刻さを増している様子が見えます。 
「なんとなく遠慮した報道がなされていると思えます」「政権与党から直接的な圧力を感じたことはないが、内部のわれわれが勝手に付度し、中立公平という謎の概念に、ジャーナリズムを放棄する判断が多々見られた」「政権への付度。政権に気を遣いすぎていて、本当にそれでいいのかと思う場面がよくある」と現場の苦悩がにじみ出ています。 
 
●視聴率と多忙な日々 
 政権への村度に加え、組織内の問題も指摘しています。「業務が多様化と『ミスは絶対するな』との上司からの声。人員削減をして『ミスをするな』、それは無理な話ではないか」「視聴率優先の論理が報道現場まで押し寄せてきている。多様な意見、異論が放送しにくい」「中間管理職の意向に従わなければ、組織内での立場や職を失う可能性がある」「社員、社外スタッフは恐怖を感じている。問題提起や批判がしにくい」「組織内での足の引っ張り合いも」との声もありました。 
 
●貴重な提言、問題提起も 
 「自分たちがジャーナリズムを担っている、との自覚が薄い。無難にやり過ごすように見える」「予定調和の記者会見。本来すべき権カヘの批判、監視もなく、そのことに視聴者が気づきメディアヘの不信が固定化している」「思考停止状態。おかしなことが言えないどころか、気が付かなくなり、問題にすることがおかしいとなる」「管理職はもとより現場取材者にも危機の認識が薄い。知る権利や報道の自由など、法的に定められた使命、そもそもを学習する機会がないまま現場で取材・制作に携わっている」。そして働き方にも意見が寄せられています。 
 「働き方改革を進めなければならない時、管理職はまったく意識改革がない。改革が必要だ」。 
 
●「阻害要因」―放送局幹部と政権 
 「報道の自由」の阻害要因をたずねた結果(複数回答)、最も多かったのが「放送局幹部の姿勢」で95.1%。次いで「政権の姿勢」75.6%となっています。このほか「中間管理職の姿勢」63.4%、「不安定な雇用形態」が17.1%でした。 


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