2020年04月17日10時11分掲載  無料記事
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教育

「学習環境に不安」「経済的に苦境」大学生を直撃する新型コロナ 金沢大学の学生アンケート

 新型コロナウイルスは大学生たちも苦しめている。金沢大学の「高等教育無償化プロジェクトFREE」の学生代表が行ったメールアンケートによると、多くの学生が現在の学習環境への不安やアルバイト収入減などの経済的苦境をうったえ、大学側に適切な対応策を求めている。学生代表はまた、これらの問題は同大学生だけに限らないとして、学生や教職員、さらには保護者を対象とした全国的な署名活動を行えないか、と提案している。 
 
「新型コロナウィルス(COVID-19)に対する金沢大学の対応について」 
 
2020年4月7日 
高等教育無償化プロジェクトFREE 
金沢大学代表 清水 祐輔 
 
 新型コロナウィルスに対する金沢大学の対応に関して、3月31日付のメールにて保健管理センターから通知がありました。しかし、抽象的な内容が多く、4月20日からの始業再開に不安を抱き、全学的にアンケートを行い、学生のリアルな声を大学側に示す必要があると感じ、オンライン上でGoogle formを用いたアンケートを実施しました。 
 
 アンケートの項目は、 嵜祁織灰蹈淵Εルスに対する意識」、◆4月20日からの始業再開に対する意見」、「金沢大学において『密閉・密集・密接』の三密が回避できるか」、ぁ屮ンライン上での講義を受講可能か」、ァ峩眤大学の対応策は十分か」、Α屮泪好等の衛生管理物品を保有しているか」の6項目に加え、学年を必須回答とし、キャンパス(講義棟)によって条件が変わる可能性があるため、所属学域・学類を任意回答としました。また、個別の意見を記述可能な回答欄も設けました。アンケート結果は別紙にまとめてあるため、そちらを参照していただきたいと思います。 
 
 アンケートは、4月5日12時までに356件の回答が届いており、すべての学類の学生からの回答を頂いています。また、大学院生を含めたほぼすべての学年の方の回答が集まっています。以下、記述欄に寄せられた意見をいくつか抜粋します。 
 
 “留学からの帰国者です。私自身2週間の自宅待機を経て、健康ですが、大学だけではなく国内の学生の危機意識のなさに不安を抱いています。せっかく現在健康、コロナも陰性なのに春休み中に無自覚に国内旅行や飲食店に出入りしていた学生と授業を受けるのは不安でしかありません。授業開講するにしても、オンラインと対面の選択肢が有ればいいとおもいます。”(国際学類 4年) 
 
 “膨大な数の学生がいる金沢大学で授業を一斉に開始すれば三密のほとんどが回避不可になるオンライン講義は案としては賛成だが、ポータルさえ履修登録時にパンクしそうになる金大がオンラインでできるかどうかは微妙”(医学類 2年) 
 
 “再延期すべきだと思うが、再延期した場合2Qと教育実習の間がなくなり、教育実習の準備等が十分にできないことが懸念される。”(学校教育学類 3年) 
 
 “授業だけ延期しても十分でないと考えます。研究室は狭く、薬品などが舞う可能性があるので、換気はほとんどできません。また、大人数が狭い部屋に集まり、ゼミなどを行う予定をしていますが、これは三密に当たらないのでしょうか。”(大学院生) 
 
 “大学への通学には必ずバスを利用しなくてはならないのでかなり心配です。また、今あるマスクが本当に残り少ないので感染防止のためマスク着用で大学に来いと言われても厳しいものがあります。”(人文学類 1年生) 
 
このように、学生によって学習環境や休暇中の過ごし方、通学方法などに違いがあり、マスクなどの自己防衛のための物品の保有にも個人差があることから、金沢大学の対応として以下のことを求めます。 
 
1、密集して受講する講義や通学方法、食堂に関して、対応策を具体的に示してください。 
2、通学時の三密を回避するために、駐車許可証の発行制限を一時的に緩和してください。 
3、三密を回避する具体的な対策案がないのであれば、オンライン講義を導入してください。 
4、オンライン講義を受講できない学生に対する補償案を、具体的に示してください。 
5、オンライン上で開講できない科目(実習・実験系)への具体的な対応案を示してください。 
6、今回の件で、経済的に支障が出ている、または今後支障が生じる学生に対して、補償するよう、近隣の大学などとともに国に働きかけてください。 
 
 また、今回集まった意見は、TwitterやInstagramなどのSNSを通して発信します。 
以上。 
 
 清水君はこのアンケート結果をふまえて、FREEの顧問である石川多加子准教授(人間社会研究域 学校教育系)に次のような提案をしている。 
 
 学生の中には、新型コロナウィルスによってアルバイトがなくなったり、親の収入が減少している世帯があります。親の収入が減少している世帯に関しては、新制度の活用によって支援措置が期待できますが、学生が自ら生計を立てている場合や、授業料を負担している場合、学生はアルバイトであるため新制度の措置の対象にはなりません。また、そもそもオンライン化・登学禁止措置によって学生が使用できる施設も限定されます。授業料は附属図書館などの利用料なども含まれていると認識していますが、設備の使用ができない以上、学費は値下げされるべきなのではないでしょうか。このままでは学びを諦めざるを得ない学生が出てしまいます。ただでさえ高額な授業料を値下げする必要性を強く感じています。 
 
 このことに関して、学生や教職員、さらには保護者を対象とした全国的な署名活動を行えないか、と考えています。 


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