2020年05月19日13時29分掲載  無料記事
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政治

英国の国会論戦 トニー・ブレア首相の2007年の与野党攻防 日本が小選挙区制導入のモデルに掲げた英国議会 

  1994年に政治改革として小選挙区制が導入された時、TVなどで政治学者や政治家、識者などから盛んに主張されたのが英国のような二大政党制にしたら健全な議論が促進され、民主主義が発展する、というものだった。お手本とされた英国の議会の国会論戦が英国議会によって公開されている。これは2007年の国会論戦で、首相は労働党のトニー・ブレアである。折しも英国はイラク戦争に参加したことが〜大量破壊兵器の不在で〜大問題になっていた。 
https://www.youtube.com/watch?v=HJpp7BSKd54 
  映像では野党時代の保守党のデビッド・キャメロン氏(後に首相)も登場する。キャメロン氏はブレグジットの原因となる国民投票を提唱し、今日の英国の欧州連合離脱事態を引き起こす原因を作った政治家である。 
  興味深いのは後の労働党党首となるジェレミー・コービン氏も登場し、与党でありながら国会議員として「いったいいつイラクから撤退するのか」と首相に厳しい質問をしていることである。実は「与野党攻防」とタイトルに掲げたが、与党の中にも異論が存在し、党首に対して国会で厳しい質問を浴びせることができる。さらにその人物が後には党首にすら昇格する。異論を吐いただけで排除される日本と雲泥の差だ。 
 
 先進国にはこうした国民に対してディーセントな議会がある。 
 
 
 
■英国のEU離脱国民投票  英国経済の明暗は?  キャメロン首相の胸の内 
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