2020年09月13日17時21分掲載  無料記事
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コラム

夏休みの果てのならず者たちの楽天主義

  毎年、夏休みの終わる頃、あるいは二学期の始まる頃、子供の自殺が増えるという話を聞きます。実際の数値までは知らないのですが、自分の子供時代を考えると、確かに8月末は放置していた算数や国語、自由課題などの夏休みの宿題が山積みして、そのプレッシャーがあったことを思い出します。私が子供の頃は、今のようなインターネットのある情報化社会ではなかったので夏休みの日記などでは、毎日の天気の記録などで、家族で購読していた新聞をたどって再現しないといけませんでした。几帳面な子供は毎日コツコツできるのでしょうが、私のような子供はだんだん後にたまってきます。8月30日と31日あたりは泣きそうな気持ちで、課題をまとめてやっていたものです。2か月分の日記を2日間で書くわけですから。 
 
  一方、高校時代を振り返ると、私はやはり夏休みの末に課題山積みであることには変わりなかったのですが、9月に入って、そういうことを意に介さない不敵な学生たちの小集団に出会いました。彼らははなから夏休みの課題を夏休みの間に終える、という気持ちはないようです。ですから、二学期が始まって、何一つ宿題をしていないのに、凱旋でもするかのように意気揚々と彼らは登校してくるのでした。それでどうするのか、というと、ならず者たちは放課後に集まって、みんなで和気あいあいと一緒に課題を片付けていたのです。頭を寄せ集めるので、いわば友人の解法をごっそりいただくこともできます。みんなでやるから分業もできます。私はそうした集団には入りませんでしたが、そういうことのできる彼らを遠目にうらやましく思っていたのでした。教師たちもちょっとだけ猶予期間を与えてくれていたんです。 


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