2020年09月25日19時45分掲載  無料記事
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アフリカ

【西サハラ最新情報】  西サハラ被占領民・ライヴズ・マター  平田伊都子

 全米オープンの試合で、テニスの大坂なおみ選手が異なる名前が付いたマスクで登場しました。 マスクには、警官の人種差別的暴力で犠牲になった黒人たちの名前が記されていました。 <ブラック・ライヴズ・マター>運動に連帯した大阪なおみは、優勝しました。 <ブラック・ライヴズ・マター>はオバマ政権下の2012年2月、黒人少年トレイボン・マーテインの射殺事件をきっかけに起こった、<黒人権利運動>です。 この運動が、2020年5月の白人警官による黒人首絞め殺人事件で再燃しました。 今や運動は、アメリカのミネアポリスから、全世界に広がっています。 
 モロッコ占領地・西サハラでも、45年以上続いてきた西サハラ被占領民の人権侵害反対運動が、<被占領民・ライヴズ・マター>として、改めて声を上げました。 
 
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 モロッコ占領地・西サハラで西サハラ被占領民の集会や結社は、モロッコ占領当局によって禁止されてきた。それでも、モロッコ占領地・西サハラでは様々な人権団体がモロッコ占領当局の裏をかいて、色々な形でモロッコ占領反対を叫んできた。が、なかなか国際社会も国連も具体的な行動を起こしてくれない。コロナ禍で世界はますます、西サハラ問題から遠ざかっていった。 
 しかし、コロナ規制下のアメリカで、<ブラック・ライヴズ・マター>の運動が再燃したように、モロッコ占領地・西サハラでも、9月20日に首都ラユーンで、ISACOM(Saharawi Organ against the Moroccan Occupation モロッコ占領に反対する西サハラ機関)が声を上げた。機関は人権活動家アミナト・ハイダル女史を会長に選び、西サハラ被占領民の人権と独立の確保を目指すと宣言している。 
 
➁シリル・ラマポーザ 南アフリカ大統領: 
 9月22日、第75回国連総会でのビデオ演説で、シリル・ラマポーザ 南アフリカ大統領は、「西サハラでのモロッコによる不法占領を終結させよ!」と、呼びかけた。さらに南アフリカ大統領は、「我々が、自由と平等のために創設された国連を祝福する一方、西サハラの人々が占領下で苦しんでいるのは、断固として見過ごせない。我々はこれまで何度も、西サハラ人とパレスチナ人の人権と民族自決権に言及して来た。が、未だに占領されたままだ。」 
 ミゲル・デイアス・カネル キューバ大統領も、「我々は変わらず、西サハラ人の人権と民族自決権の獲得運動を支援し続けていく」と、連帯を強調した。 
 
アブデル・マジド・テブン アルジェリア大統領: 
 9月22日、第75回国連総会へのビデオ演説で、アブデル・マジド・テブン アルジェ 
リア大統領は、早急に民族自決権に基づいた<国連西サハラ人民投票>を組織するように」と、国連と国際社会に呼びかけた。そして、「両当事者(モロッコと西サハラ)の交渉も、国連事務総長西サハラ個人特使の指名も、放置されたままだ」と、強い遺憾の意を表明した。その上で、「西サハラの正当な大義と国際正義を支援する、アルジェリアの外交政策は変わらない。パレスチナ問題と同様に、西サハラ問題解決に、地域社会の安定のため、アルジェリアは全力を尽くす」と、強調した。 
 
ぅ蓮璽押Εインゴブ ナミビア大統領: 
 9月23日、第75回国連総会に送ったビデオ演説で、ハーゲ・ガインゴブ ナミビア大統領は、「2030年を期限に、人類開発目標から一人も置き去りにしないとした<第17相互に関連する実現可能な開発目標>の約束にも拘わらず、パレスチナ人と西サハラ人はまた 
もや忘れ去られようとしている」と、国連自らが提案したのに、その国連がないがしろにしているパレスチナ紛争と西サハラ紛争に焦点を当てた。そして、「民族自決権と自由を求める、パレスチナと西サハラの人々へ、ナミビアは支援を続ける」と語り、「国連事務総長西サハラ個人特使の空席を、国連事務総長が一日も早く埋めるように、、」と、事務総長に迫った。問題の国連事務総長西サハラ個人特使の席は、前特使が辞任した2019年5月22日以来放ったらかしにされたままだ。 
 1960年12月の国連総会で植民地独立付与宣言が採択された時には、ナミビアも西サハラと並んで対象地域に指定されていた。ナミビアは西サハラに先駆けて、1990年に独立を果たした。 
 
 第75回国連総会では、キクウィツィ・マシシ ボツワナ大統領、エマソン・ダンブゾ・ムナンガグワ ジンバブエ大統領、フランシスコ・グテレス・ル・オロ 東チモール大統領、、等々と、西サハラを支援する首脳の演説が続いています。 しかし、ドナルド・トランプ米大統領と習近平・中国主席の派手な舌戦に隠れて、世界のマスコミから殆ど注目されないのが残念です。 
 <被占領民・ライヴズ・マター>に期待しましょう、、 
 
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*難民アスリート・サラーの最新ドキュメンタリーがYoutubeにアップしました。 
https://youtu.be/jz7lFr2c_Jk スペイン語ですが、西サハラ難民キャンプが見られます。 
*占領地からの脱出―「アリ 西サハラの難民と被占領民の物語」只今発売中です。 
著者:平田伊都子、写真:川名生十、画像提供:李憲彦、川上リュウ、SPS、 
造本:A5判横組みソフトカバー、4頁のカラー口絵、本文144頁 
発行人:松田健二、 
発行所:株式会社 社会評論社、東京都文京区本郷2―3―10、TEL:03-3814-3861 
2020年2月3日 初版第一刷発行  定価 税抜き2,000円 
*1月22日、「ニューズ・オプエド」で#1323<アフリカ最後の植民地>を放映しました。 
YouTube オプエド平田伊都子 URL https://www.youtube.com/watch?v=citQy4EpU-I 
Youtube2018年7月アップの「人民投票」(Referendum)をご案内。 
「人民投票」日本語版 URL :https://youtu.be/Skx5CP3lMLc 
「Referendum」英語版 URL: https://youtu.be/v0awSc25BUU 
Youtubeに2018年4月アップした「ラストコロニー西サハラ」もよろしくお願いします。 
「ラストコロニー西サハラ 日本語版URL:https://youtu.be/yeZvmTh0kGo 
「Last Colony in Africa]  英語版URL:  https://youtu.be/au5p6mxvheo 
 
 
WSJPO 西サハラ政府・日本代表事務所 所長:川名敏之     2020年9月25日 
SJJA(サハラ・ジャパン・ジャーナリスト・アソシエーション)代表:平田伊都子 


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