2020年10月18日19時14分掲載  無料記事
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米国

トランプ大統領の最大の「売り」の経済政策でバイデン候補が優位を奪う、とCNNビジネスは報道

  米大統領選で新型コロナウイルスに自らも感染したトランプ大統領がこの1か月、どう挽回するのかが見どころになっています。しかし、CNNビジネス(Matt Egan記者)は10月6日付で、トランプ陣営の厳しい現実を描いています。つまり、トランプ大統領の売りだった経済政策で、バイデン候補がCNNの最新の世論調査で追いついて並んでしまったことです。5月の時点では12ポイントもの差でトランプ大統領の方が経済政策では評価されていましたが、今やほぼ並んでしまったということです。特に、現職は年初に歴史的にも低い失業率3.5%を誇っていましたが、現在は新型コロナウイルスの影響で7・9%と、大統領選直前の時期としてはこれまた歴史的な高い数値に跳ね上がっているということです。新型コロナウイルスの蔓延で大量に失業者が出た後、復興に向かっていましたが、その勢いが鈍化しているとCNNビジネスは伝えています。 
https://edition.cnn.com/2020/10/06/economy/2020-poll-trump-biden-economy/index.html 
  大統領がいかに新型コロナウイルスに個人的に打ち克ったと言っても、失業者にとってはまったく意味がない、という風に受けられると、現職にとっては残りも厳しい選挙戦になるでしょう。さらに、CNNビジネスによると、ゴールドマンサックスなどの金融機関がバイデン候補の新型コロナウイルスへの経済対策の方が現職の経済政策より米経済の復活に期待ができるとしています。これは「民主党政権になったら、社会主義になる」と批判しているトランプ大統領の言葉を無毒化することになりそうです。 
 
  この経済政策への評価の後退はトランプ大統領にはボディブローとして効いているでしょう。もはや映像メディアでの演出では挽回不能の域に来ているのかもしれません。 
 
 
※Nearly 4 million US jobs have vanished forever(CNNビジネス 10月2日)「約400万の雇用が永久に消えた」 
https://edition.cnn.com/2020/10/02/economy/permanent-job-losses-recession/index.html 
この失業の増大は新型コロナウイルスに対する大統領の失政と受け取られており、このことは選挙の決め手になるかもしれません。2008年にブッシュ大統領を破って、オバマ大統領が勝利した時に状況が似ています。トランプ大統領陣営は株価が高いことを誇ってきたが、この株価も高収入の人を潤すばかりで、低所得の人には反感を買っているという。 


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