2021年09月15日21時27分掲載  無料記事
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検証・メディア

揺れるTBS「ひるおび」 人気コメンテーターのデマ反共発言で有力スポンサーもCM見合わせ

 昼のニュース番組として人気があるTBSの「ひるおび」が、コメンテーターの反共発言で揺れている。同番組の人気コメンターター八代英輝氏(本職は弁護士)が、共産党は暴力革命を掲げていると発言してしまったので。TBSと同時に、同番組のスポンサーにも抗議が殺到、有力スポンサーであるキューピーが広告を見合わせるという事態に発展している。(大野和興) 
 
 事実経過からみていく。 
 
 9月10日、人気コメンテーターの八代英輝弁護士が総選での野党共闘に関連して、「共産党はまだ『暴力的な革命』っていうものを、党の要綱として廃止してませんから。よくそういうところと組もうって話になるな」とコメントした。 
 
これに対し、共産党の志位和夫委員長はツイッターで同日、「共産党は暴力的な革命を廃止していない」といった虚偽の発言があったとして、TBSに抗議し、謝罪と訂正を求めたと明かした。 
 
 13日、TBSは同番組で「日本共産党の綱領にこのようなことは書かれてありませんでした。訂正してお詫びいたします」と発言について謝罪した。 
続いて、八代弁護士が自身のコメントのついて、「政府が20年6月に共産党は暴力革命の方針と認識しており破防法に基づく調査対象だ」とする答弁書を閣議決定したことを元に、「私の認識は閣議決定された政府見解に基づいたものでした」と釈明。続けて「日本共産党はそれを度々否定していた」と付け加えるべきでしたと頭を下げた。 
 
 この釈明は火に油を注ぐ結果となった。志位委員長は放送後、「虚偽発言への撤回・謝罪になっていない」と批判し、「TBSに改めて謝罪と訂正を求めた」とツイッターした。SNSでも八代釈明に疑問を呈する投稿が相次ぎ、中には番組スポンサーに抗議しようという呼びかけもあった。 
 そして14日、15日の番組でキューピーの広告が公共CMであるACジャパンのCMに差し替えられ放映された。 
 
 さて明日はどうなるか。SNSを通してのメディア批判が物事を動かす実例として、注視したい。 


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