2022年02月26日08時05分掲載  無料記事
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反戦・平和

ヒューマンライツ・ナウが緊急声明 ロシア軍のウクライナ軍事侵攻を強く非難する

 ロシアがウクライナへ軍事侵攻したことを受け、国際人権NGOであるヒューマン・ライツ・ナウが25日に緊急声明を公表した。声明では、当該軍事侵攻を国連憲章違反であるとし、ウクライナにおける全ての軍事行動を停止し、派遣された兵を撤退するよう求めている。 
 
 
以下、全文。 
 
【緊急声明】ロシア軍のウクライナ軍事侵攻を強く非難する 
 
 東京本拠とする国際人権NGOヒューマンライツ・ナウは、2022年2月におけるロシア軍によるウクライナへの軍事侵攻を強く非難する。 
 
 武力による軍事侵攻は、武力行使を原則禁止する国連憲章に対する重大な違反であり、ウクライナの民間人の生命及び安全に対する権利を深刻に侵害するものである。なお、ロシアのプーチン大統領は、軍事侵攻の事実上の理由として、過去8年間の脅しと大量虐殺の対象となってきたウクライナ国内の人々を守ることであり、 そのためにウクライナの非軍事化と非ナチ化を目指すと述べているが、そのような大規模な人権侵害の具体的な証拠は何ら示されていない。また仮に事実だとしても、国連憲章上、そのために一国の判断により武力を行使することは許されない。 
 
 報道によれば、今回の軍事侵攻によって、既にウクライナ市民の人命が失われ、犠牲が生じているとも報じられている。また、軍事侵攻は首都キエフを含むウクライナ全土の主要都市を攻撃対象としており、多くの市民を恐怖に陥れ、その日常生活を破壊しており、到底容認できるものではない。 
 
 あろうことかプーチン大統領は核保有国であることに言及し、核兵器使用を想定した軍事演習まで行って、ウクライナ及び周辺諸国を威嚇している。核による威嚇、まして核兵器の使用は絶対にあってはならない重大な国際法違反であり、非核に向かうべき世界秩序を危うくするものである。 
 
 ヒューマンライツ・ナウはロシアに対し、直ちにウクライナにおけるすべての軍事行動の停止とウクライナからの全ての兵の撤退をすることを求める。また、ロシアで戦争に反対している人々の即時釈放と拘束下での人道的処遇の確保を求める。 
 
 国際社会には、ロシアの国際法違反を決して容認することなく、一致した行為により軍事侵攻を許さないこと、紛争の平和的解決への努力を行うことと共に、被害者の最も基本的な人権を尊重し、人命救助や避難者の受入れを行うこと、ロシア軍のあらゆる行動を監視・記録し、今回の軍事侵攻及びこれに伴う人権侵害について国際人道法及び国際刑事法に基づきその責任を今後徹底的に追及することを求める。 
 
以上 
 
(ヒューマンライツ・ナウ ホームページ) 
https://hrn.or.jp/news/21424/ 


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