2022年06月24日16時28分掲載  無料記事
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アジア

アウンサンスーチー氏、刑務所内の独房に収監 国際人権団体が非難

 ミャンマーのアウンサンスーチー国家顧問は6月22日、軟禁先の施設から首都ネピドーの刑務所敷地内の独房に移送された。軍評議会報道官のゾーミントゥン少将が6月23日に発表したもので、DVB Burmese Newsの報道をミャンマージャポンが伝えた。 
 発表によると、スーチー氏は裁判所から有罪判決を言い渡されているため、刑法の規定により刑務所の独房に移送したという。これまでのように愛犬や使用人の同居は許可されていない。 
 ゾーミントゥン少将は、スーチー氏の健康状態は良好で、食事は弁護団が手配していると発表。今回の移送について「公正な処遇だ」と述べた。 
 6月23日には、刑務所内の特別法廷で初めての審問があったとの情報もある。 
 米国に拠点を置く国際的な人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」は、軍評議会がスーチー氏を独房に移送した理由は、「彼女を精神的に.追い込む作戦」と非難した。. 
 スーチー氏は昨年2月の国軍クーデターで拘束・軟禁された以後1年間は、ネピドーの非公表の場所で軟禁されていた。 
 同氏はこれまでの裁判で、汚職などの罪で合わせて禁錮11年の刑を言い渡されているが、同氏は罪状を否認。彼女が率いる国民民主連盟(NLD)は、いずれの罪状も政治的動機から作り出されたものだと非難している。 
 英国BBC放送は「独居房での収監によって、アウンサンスーチー氏はますます外の世界から隔絶することになる。今後の裁判では、刑務所内に設置された特別法廷に出廷すると考えられている」と報じた。 
 司法筋がBBCビルマ語に話したところでは、アウンサンスーチー氏は22日に、刑務所内に特別に用意された部屋に移送された。クーデターで、大統領の座を追われたウィンミン氏も、同じ刑務所で似たような独居房に収監されているという。 
 スーチー氏の健康状態は良好で、女性刑務官3人が同氏を支援するという。 


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