2022年08月04日16時10分掲載  無料記事
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アジア

スーチー氏、独房で体調不良 刑務所医務官が診察

 首都ネピドー市内の刑務所独房に収監されているミャンマーのアウンサンスーチー国家顧問が体調不良を訴え、刑務所専属の医務官から診察を受けたことが明らかになった。Radio Free Asiaの8月3日の報道をミャンマージャポンが伝えた。 
 スーチー氏が率いる国民民主連盟(NLD)に近しい人物によると、スーチー氏は最近食欲がなく、流動食しか摂ることが出来ていなかったという。また、髪の毛が抜け、貧血で倒れそうになったことなどの不調を訴えたため、心配した看守が刑務所の医官に診察を依頼した。 
 現在、スーチー氏の健康状態は回復した様子だという。 
 スーチー氏は昨年2月の国軍クーデターでネピドーの自宅で拘束されて以降、居場所が公表されず、本人もどこにいるのかわからない状態のまま、汚職などの罪で訴追され、非公開の特別法廷で審理がおこなわれている。しかし、今年6月22日に同市内の刑務所独房に収監された。それまでは使用人や愛犬の同居が許可されていたが、軍評議会報道官によると独房にはエアコン、冷蔵庫、テレビなどの設備はなく、弁護団が食事などの世話をしているという。 
 独房収監に対して、グテーレス国連事務総長の報道官や内外の人権団体から厳しい非難の声があがっている。東南アジア諸国連合(ASEAN)のミャンマー問題特使プラク・ソコン氏(カンボジア副首相兼外相)も、軍の措置に憂慮を表明、スーチー氏を元の軟禁先に戻すよう軍評議会へ要求した。 


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