2023年03月01日14時28分掲載
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反戦・平和
沖縄はもう戦場ではないか 与那国町議会がシェルター設置を要請 福島清
台湾から約110ｋｍしか離れていない与那国町議会は昨年12月、「一刻も早いシェルター設置を求める意見書」を賛成７、反対２で採択し、２月９日、賛成町議らが国会や防衛省を訪れ、松野博一官房長官や浜田靖一防衛相に「与那国町に最優先でシェルターを造ってほしい」と要請したと報道されています。
敗戦１年前の1944 年、第32 軍設置に続く飛行場建設・陣地壕構築による「全県要塞化と10 万人疎開」と同じことが、今沖縄で進行中です。
当時との違いは現在想定されている戦争が、米海兵隊と自衛隊のミサイル部隊によるミサイル戦争だということであって、沖縄が戦場となり、住民の命と生活が根底から破壊されることには変わりがありません。
かつて、天皇制明治政府は琉球併合ののち、琉球列島の島々を「南西諸島」と命名し「帝国の南門」と位置付け、沖縄は本土を守る防波堤、軍事の道具とされました（「ヒロシマ通信」1974号から）。その結果が、『写真記録「これが沖縄の戦場だ」』に記録されている残酷の数々なのです。
一方、日本軍は沖縄で何をしたでしょうか。毎日新聞ＯＢの大島幸夫さんが、1975年に刊行した『沖縄の日本軍―久米島虐殺の記録』は、久米島の日本軍が住民をスパイ容疑で虐殺した事実を克明に記録しています。そして――、
「問われるべき戦争犯罪は、わんさと残ってしまった。軍部でも、財界、経済界、ジャーナリズムでも――。戦勝国による追及を受けた人たちも、これまた占領政策的にほどなく活動の場を与えられ、各界の大物たちが相次いで不死鳥のように息を吹き返し戦後日本の中枢に位置した。その系譜は、戦後30年を経た現在も、彼ら大物たちと代替わりした直系の人脈によって継承されている」（本書308�蓮法�
▽菅首相「戦後生まれなので沖縄の歴史はわからない」
「2015年、国と沖縄県は辺野古問題に関する集中協議を行った。本格工事に入る前の最後の協議だったが、決裂した。9月7日の最後の会談で、翁長は沖縄の苦難の歴史と基地被害を渾身の思いで訴えている。そして最後に問うた。『私の話は通じませんか』。菅の答えはこうだった。『戦後生まれなので、沖縄の歴史はなかなかわからない』。そして『日米合意の辺野古が唯一というのが私のすべてです』と言葉を継いだ。法政大学で菅と同窓だった翁長は悄然として『お互い70年間も別々に生きてきたような感じがしますね』と述べて会談は打ち切られた。」（サンデー毎日、2020年11月29日号、「沖縄の歴史はわからない」と嘯く菅政権が仕掛ける沖縄分断）。
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大島さんの指摘は、戦後78年経った今も何も変わっていないどころか、より大規模かつ深刻になってきています。かつてのアメリカは「鬼畜米英」の�狹┃瓩任靴拭�しかし今の日本政府は�猜胴顱疇�本軍事支配の悪代官�瓩卜貊召掘峅�縄の歴史は知らない」と平然と答えた首相がいるのです。
ロシアのウクライナ侵略と、中国の台湾武力併合の動き等を理由とする岸田政権の「安保３文書」と軍拡増税予算等々の憲法徹底無視の強行姿勢は「戦争前夜」の雰囲気です。沖縄はもう避難訓練が行われ「戦場」の様相です。
戦争は事実を捻じ曲げ、国民の不安を利用します。台湾問題は是非は別として中国の内部問題です。なぜそのために沖縄を武装化するのでしょうか。日本に武器を法外な価格で買わせるアメリカの本質は「死の商人」です。「戦争は絶対に許さぬ」立場と視点から、憲法破壊の岸田政権の暴走を許さぬ世論を巻き起こそうではありませんか。「さあ、これからだ！」
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