2023年04月18日08時20分掲載  無料記事
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外国人労働者

弁護士団体が技能実習制度に関する声明を公表 速やかな廃止を

 技能実習制度等の在り方を検討する有識者会議が、10日に中間報告書(たたき台)を公表したことを受け、外国人技能実習生問題弁護士連絡会が17日に声明を公表した。声明では、中間報告書案で示された技能実習制度廃止の方向性を支持しつつ、新たに創設される制度が看板のかけかえにならないよう、警鐘を鳴らしている。 
 
 以下、声明の全文を掲載する。 
 
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2023年4月17日 
 
 
技能実習制度「廃止」を支持し、「看板のかけかえ」とならないことを求める 
〜有識者会議中間報告書(たたき台)を受けて〜 
 
 
外国人技能実習生問題弁護士連絡会 
共同代表 指宿 昭一 
共同代表 小野寺 信勝 
共同代表 大坂 恭子 
事務局長 皸罅/也 
 
 
政府は、2022年11月、「技能実習制度及び特定技能制度の在り方に関する有識者会議」(以下、「有識者会議」)を設置し、2023年4月10日、中間報告書(たたき台)(以下、「報告書案」)が公表されました。報告書案「概要」によると、「検討の大きな方向性」を「技能実習制度を廃止し、人材確保と人材育成を目的とする新たな制度の創設を検討すべき」とされています。 
 
当連絡会は、2008年に設立して以来、研修生、技能実習生をめぐる様々な問題に取り組み続けてきており、技能実習生が直面する、強制貯金や旅券の取りあげ、劣悪な住環境、最低賃金法違反、労災、強制帰国、不当解雇、セクハラ、暴力といった多くの過酷な人権侵害事例から、また、多くの技能実習生が来日前に借金を作り、その返済のために働かざるを得ない状況にあることから、当連絡会は、技能実習制度の廃止を求めてきました。 
 
報告書案が技能実習制度の廃止に直接言及したことは、当連絡会が広く市民社会と連携して長年にわたり主張してきたことが認められたものといえ、報告書案の大きな方向性は高く評価できるものです。そして、今後の労働者受入れ制度を議論する上でも重要な一歩といえます。 
 
ところで、報告書案の「検討の方向性」においては、技能実習廃止後の新しい制度においても、労働者に転籍制限を設け、監理団体を関与させる団体監理型を維持するような記載があることからして、技能実習制度と同様の人権侵害が再び起きる懸念があります。 
 
当連絡会は、改めて速やかな技能実習制度廃止を求めることにあわせて、報告書案が掲げる技能実習制度の廃止が名ばかりの「看板かけかえ」とならないよう、真に、来日する労働者の権利保障にかなった受入れ制度の構築に向けて更なる議論を求めるものです。 
 
以上 
 
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