2023年06月17日11時59分掲載  無料記事
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国際

「アルジェリア大統領、ロシア公式訪問」【西サハラ最新情報】  平田伊都子

 アルジェリアが国連安保理非常任理事国として、来年から2年間、国連安保理で活躍します。 モロッコを除く、アフリカ大陸の国々が大喜びです! 特に西サハラの難民や被占領民や亡命者は、独立のチャンスが巡ってきそうだと実感しています。 
 そしてパレスチナの人々も、アルジェリア非常任理事国におおいに期待しています。 
 
.▲襯献Д螢△2024年から2026年にかけて国連安保理非常任理事国: 
 2023年6月12日、5か国の国連安保理非常任理事国が発表された。国連安保理は15か国で運営され、うち5か国の常任理事国は、米中露仏英(アメリカ、中国、ロシア、フランス。英国)で選挙の洗礼がなく拒否権という特権を持つ。残り10か国は毎年半数づつ<193−5>の国連加盟国から選ばれ、非常任理事国の任に就く。 何かといえば民主主義、民主主議、、と叫ばれる世の中で、国連安保理ほど非民主主義な組織はない。国連改革を唱えていても、第二次世界大戦戦勝国が作ったこの組織の特権階級常任理事国を、<193−5>の<その他の国>は狙っているのだが、、すぐの間には合わないから、とりあえず、非常任理事国の席を目指すことになる。 
 本当に、今、国連支援を、水と食料と和平仲介を必要としているのは、アフリカ大陸だ。そんな急を有する非常時に、アフリカ大陸は、発言力と外交力があり天然資源豊かなアルジェリアを、国連安保理に送り込んだ。 
 2023年6月12日、アフマド・アッターフ・アルジェリア外務大臣は、アルジェリアが国連安保理非常任理事国に選ばれた記念の講演で、「アルジェリアは<厳格、対話、献身>をモットーに、安全保障理事会で、戦争、テロ、組織犯罪および気候変動に関する難題の根本原因解決に尽くす」さらに、「パレスチナと西サハラを含む正当な戦いに支援を続け、国連決議に則って、略奪された領土の占領を終わらせ人々の権利を奪還する」と、語った。そして、「アフリカは、西サハラの人々が不可侵の自決権を行使することによってのみ植民地主義の歴史を終わらせることができる」と言及した。 
 6月12日から23日まで国連ニューヨーク本部で、<C 24>と呼ばれる国連脱植民地化特別委員会が開かれ、西サハラが取り上げられている。アマル・ベンジャマ・アルジェリア国連大使は「C24の議題に上がっている17の地域のうち、アフリカで最後の植民地である西サハラは、国連総会決議1514が出された1960年以来放置されたままだ」と、怒った。 
 
▲謄屮鵝Ε▲襯献Д螢大統領のロシア公式訪問: 
 2023年6月13日、アブデルマジド・テブン・アルジェリア大統領はウラジミール・プーチン・ロシア大統領の招待でモスクワに降り立った。 
 6月14日には、ロシアのミハイル・ミシュスティン首相と、下院議長のヴャチェスラフ・ヴォロディンと、ロシア連邦評議会議長のワレンチナ・マトビエンコと、、会談を重ねた。 
テブン大統領は70人のアルジェリアの経済事業者と200人のロシアのビジネスマンが参加したアルジェリア・-ロシア経済フォーラムの議長を務め、「1,450の産業プロジェクトでロシアとアルジェリアの協力が進行中だ」と、強調した。 
 6月15日、プーチン大統領とテブン大統領はクレムリン宮殿で。双方の包括的戦略的パートナーシップ宣言に署名した。宣言には、「私たちはエネルギー資源の大手生産者であり、グローバル市場でのビジネスのための安定した条件を作り出すよう努める。これは、炭化水素の供給者と消費者の両方の長期的な利益を完全に満たす」と、謳われている。そして、両首脳の共同記者会見が行われた。 
 APSアルジェリア国営通信がピックアップしたプーチン大統領の言葉を列挙してみる。 
「OPECとガス輸出国フォーラム(GECF)の枠組みの中で両国が協力し、炭化水素市場の安定を確保する」「炭化水素エネルギー、原子力エネルギー、医療、農業などをテーマに、2023年後半にモスクワでアルジェリアとロシアの合同委員会の第11回会議を開催する」「土曜日(6月17日)に、アルジェリアがウクライナに関するアラブ連盟コンタクトグループのメンバーであることも考慮し、ウクライナ戦争停戦について議論するため、アフリカ大陸からの代表団を受け入れる」。そして、「アルジェリアはアフリカ大陸でロシアの最初のパートナー国である」と、結んだ。 
 テブン・アルジェリア大統領は、「ロシア大統領が、会談中に提起された国際問題、西サハラとパレスチナの問題、サヘルや中東や、リビアなどに関して、意見の一致を表明してくれた。<危機回避は、力ではなく、平和と和解のための合意を通じて行われる>」というアルジェリアの方針にも賛同してくれた」と、プーチン・ロシア大統領に謝意を表した。 
 
モロッコで行われたアフリカン・ライオン米軍事演習にイスラエル軍が初参加: 
 アルジェリアにことごとく、特に西サハラに関して、逆らっているモロッコは、アルジェリアの国連安保理入りにわざと知らんふり。モロッコが多額の賄賂で騙してきたEU議会内での汚職事件がばれて、EUへの出入りも凍結されてしまって孤立したモロッコは、もっぱら、イスラエルとの共謀に集中し始めた。パレスチナ人と聖地エルサレムの<守護神>を自負してきたモロッコ国王が、パレスチナ人を迫害しパレスチナと聖地を踏みにじるイスラエル・ネタニヤフ強権政権と、がっちりスクラムを組むとは?? 
 モロッコが、西サハラの強奪を企まなければ、ヤクチュウ(国営ハシシと外国産ヘロイン・コカインの麻薬中毒)でボロボロになっていく王国の末路を見物するのだが、、パレスチナの人々と西サハラの人々をイスラエルのシオニストに売り飛ばす様を、黙認するわけにはいかない。 
 3月の<ネゲブサミット◆蔽翕貂栃埓)>に失敗したモロッコとイスラエルは、<第19回アフリカンライオン米軍事演習>へと、世間の目を逸らせた。 
 <第19回アフリカンライオン米軍事演習>は、FAR(モロッコ王国軍)の協力を得て、モロッコ南部のアガディール、タンタン、メフベス、ティズニット、ケニトラ、ベンゲリル、ティフニットで、6月6日から16日まで行われた。18か国から8,000人(?)の参加があったそうだが、注目はイスラエルの初参加にある。 
 モロッコ王国軍は、「化学物質倉庫を襲撃するドローン2機を、米軍爆発物処理破壊チームが高度なロボットと機器を使用して、爆発装置の安全化しドローンの無力化し、犠牲者を救出」という、演習シナリオを発表した。 
 2020年12月のモロッコ・イスラエル国交正常化以来、軍事、安全保障、貿易、観光と、占領地・西サハラをアメリカに売り込んできたが、さすがのアメリカも、西サハラ紛争地での米軍軍事演習にはOKを出せなかった。本番の戦争に突入する可能性があるからだ。 
 共犯者イスラエルはエリート歩兵部隊ゴラニ偵察大隊の兵士12人と指揮官を派遣した。「2週間、兵士たちは市街戦と地下戦を組み合わせたさまざまな戦闘課題の訓練に集中して取り組み、最後に全参加国共通の演習を行う」とイスラエル駐モロッコ大使館が発表した。 
 モロッコ王国軍は、英海軍のマルチミッションフリゲート艦「タリク・イブン・ジヤド」と米海兵隊のフリゲート艦へのガイド付きツアーを、メディアのためにサービスした。 
 米軍事演習指令地アガディールでは-14日の夜、英国軍と米国ユタ州州兵による、派手で淫靡なミュージカルが上演された。お祭り上手な観光立国モロッコの面目躍如! 
 2023年6月13日のイスラエル紙ハーレツが、「米国議員らがバイデン政権に、トランプ前政権が創作した<イスラエルが中東再編成を仕切るアブラハム合意>を継承する法案を提出した。法案は可決された」と伝えた。ハーレツ紙は、「これにて、6月末には<ネゲブサミット◆笋モロッコで開催される見通しとなった」と、追記した。 
 バイデンの狡さとイスラエル・シオニストの執念はおそろし〜〜〜〜〜〜い! 
 
 6月16日、南アフリカが率いるアフリカ大陸の首脳陣が、ウクライナに入りました。 
 6月17日、アルジェリアが率いるアフリカ大陸の首脳陣が、ロシアに入ります。 
 一刻も早く、ウクライナ戦争が終結することを、願うばかりです。 
 
 
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 「サラー西サハラ難民アスリート」の出版情報です。 
著者:平田伊都子、写真構成:川名生十、画像提供:アマイダン・サラー、SPS、 
定価:本体1,800円+税、 
発行人:松田健二、 
発行所:株式会社 社会評論社、東京都文京区本郷2―3―10、電話:03-3814-3861 
同じ「社会評論社」が出版してくださった「ラストコロニー西サハラ(2015年)」、「アリ 西サハラの難民と被占領民(2020年2月)」にも、お目を通してください。 
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Youtube2018年7月アップの「人民投票」(Referendum)もご案内。 
「人民投票」日本語版 URL :https://youtu.be/Skx5CP3lMLc 
「Referendum」英語版 URL: https://youtu.be/v0awSc25BUU 
Youtubeに2018年4月アップした「ラストコロニー西サハラ」もよろしくお願いします。 
「ラストコロニー西サハラ 日本語版URL:https://youtu.be/yeZvmTh0kGo 
「Last Colony in Africa]  英語版URL:  https://youtu.be/au5p6mxvheo 
 
WSJPO 西サハラ政府・日本代表事務所 所長:川名生十  2023年6月17日 
SJJA(サハラ・ジャパン・ジャーナリスト・アソシエーション)代表:平田伊都子 


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