2023年10月09日16時11分掲載  無料記事
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国際

AFPSコミュニケ カルフールがイスラエルによる不法な植民地化への関与を強める Carrefour intensifie ses liens avec la colonisation illégale de la Palestine

  複数のNGOや労働組合によると、フランスの流通大手(カルフール)はパレスチナの植民地化に関連する企業とのパートナーシップを強化しています。植民地化に関与したイスラエル企業2社と最初の協定を締結してから1年半が経過しました。2022年11月に発表された報告書で詳述されたこれらNGOや労働組合による警告にもかかわらず、カルフール・グループは警告を無視し続け、植民地化への関与を強めています。 
 
  10月6日金曜日にアル・ハク、フランス・パレスチナ連帯協会(AFPS)、CGT、CGT商業・流通・サービス連盟、フランス権利連盟、パレスチナのためのフランスNGOプラットフォームが発表した現状報告によると、カルフール・グループは1年にわたってパレスチナ領がイスラエルに植民地化されることにつき関与を強化してきました。植民地化に深く関与しているイスラエル企業と結んだ新しい協定や不法に入植されたパレスチナの領土に、実際にカルフールが企業進出することを通じて、です。 
 
●カルフールの新たなイスラエルのパートナー企業群は植民地化を行っている主体である 
 
カルフール・グループは、植民地化の主要なプレーヤーであるハポアリム銀行と新たなパートナーシップを結びましたが、これはイスラエル当局によって5月初旬に承認されました。 ハポアリム銀行は、植民地化に加担した97社をリストアップした国連データベースに登録されているイスラエルの銀行3行のうちの1つです。 特に「入植地とその活動の発展、拡大、維持に貢献した銀行業務と金融業務」ということで非難されているのです。 
 
カルフールはまた、2023年5月にジュガヌ社を含むイスラエルのハイテク企業6社との提携を発表しました。このジュガヌ社は、ベイタル・イリットとハル・ホマの入植地での作業のための2件の入札を獲得しています。 
 
●カルフールのロゴは、イスラエル入植地のゴンドラの頂上にある 
 
  これらの新たなパートナーシップと並行して、さらにカルフール・グループはエレクトラ・コンシューマー・プロダクツ(Electra Consumer Products)およびその子会社 イエノット・ビタン(Yenot Bitan)との提携を通じて植民地化への関与を行っていました。 イスラエルの「WHO Profits(直訳すれば、誰が儲けている?)」調査センターの追加調査により、カルフールのパートナー企業が、メガ(Mega)およびメハドリン・マーケット(Mehadrin Market)というブランド名で、8の入植地で支店を運営していることが判明したのです。 
 
  5月にカルフール・グループのローラン・ヴァレ事務総長が株主総会で「イスラエルの入植地にはカルフールの店舗は進出しませんし、共犯関係もありません。 私たちはいかなるリスクも避けるよう注意します」と語ったのに反して、現地での観察では、植民地にあるすべてのイエノット・ビタンの店舗にはカルフール・ブランドの製品がすでに存在していることが確認されました。 
 
  これらの要素は、カルフールがイスラエルに進出することを可能にしたフランチャイズ契約がエレクトラ・コンシューマー・プロダクツと締結されているという事実に加えてのものです。エレクトラ・コンシューマー・プロダクツ社は、植民地化に深く関与したイスラエルの企業です。報告書「カルフールとイスラエル入植地との危険な関係」に記載されているように、エレクトラ・コンシューマー・プロダクツは入植地内で事業を展開しているのです。 エレクトラ・コンシューマー・プロダクツの親会社であるエルコ社が所有する他の企業も、植民地化に深く関与しています。これは特に、エレクトラ社(子会社)の場合に当てはまります。エレクトラ社は植民地化に関与したイスラエル企業として国連リストに掲載されています。 
 
  これらのカルフールの新たな提携と進出は、人々を安心させることを目的としたカルフールの説明と、同グループによる明らかな植民地化への共謀との間の矛盾を浮き彫りにしています。植民地化は国際法上の戦争犯罪に相当するものです。 
 
  アルハク、フランス・パレスチナ連帯協会、CGT、CGT商業・流通・サービス連盟、人権同盟、パレスチナのためのフランスNGOプラットフォーム、および労働組合ソリデールは、カルフール・グループが国際基準に従い、イスラエルの植民地化に関連するすべての活動とパートナーシップを停止することを求めます。 
 
  この要求を強く訴えかけるために、署名したグループは10月7日から14日まで、カルフールが国際法とフランス法に違反していることに対して抗議する全国行動週間を組織します。 
 
https://www.france-palestine.org/Carrefour-intensifie-ses-liens-avec-la-colonisation-illegale-de-la-Palestine 
2023年10月6日 
AFPS(フランスとパレスチナの連帯組織) 
 
 
 
 以下はウルトラオーソドックスと呼ばれる宗教極右について危惧するイスラエル市民の声を紹介している。これがイスラエルの民主主義の崩壊を促していると批判されてきた。 
●The inequality between the ultra-Orthodox and other parts of Israeli society | DW News 
https://www.youtube.com/watch?v=8G1WmWyadxs 
●以下はフランスのユダヤ系女性ディレクターがイスラエルのウルトラオーソドックスを取材したドキュメンタリー。日常の様子がよく見える傑作。 
ISRAEL : SOUS LA PRESSION DES ULTRA-ORTHODOXES 
https://www.youtube.com/watch?v=qZyDIRDM8BI 
 
■削除されたクロード・ランズマンの言葉   パトリス・マニグリエ Patrice Maniglier 
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201907202101256 
 
■アメリカのユダヤ人とイスラエルのユダヤ人に大きな亀裂が生じていると指摘 「トランプ時代にアメリカのユダヤ人であること」の著者、ジョナサン・ワイズマンの分析記事 
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201901091425203 
 
■パレスチナの占領下を生きるための演劇 俳優、ムハンマド・ティティ さんに聞く Mohammed Titi (actor , "Yes Theatre " in Hebron)  "Theater changed a lot of my personality, I became more optimistic." 
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201702082210023 
 
■ステファン・エセル氏の声  中東の二国家による平和 
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201206180101511 
 
■ナチ犯罪を振り返るドイツ映画『アイヒマンを追え!』(2015),『顔のないヒトラーたち』(2014) 
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=202306111357060 


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