2023年10月25日13時42分掲載  無料記事
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12月2日(土)国際有機農業映画祭2023 「花を作ったら非国民」、そんな時代がまた来ようとしている

 有機農業や環境、農薬、遺伝子組み換えを主なテーマに内外の秀作を上映してきた国際有機農業映画祭は、今年で17回目を迎え、武蔵大学を会場に12月2日(土)に開催します。今回は「希望は土くれの中に」をテーマに、日本、ドイツ、英国で制作された4作品が上映されます。ハイライトのひとつはアジア太平洋戦争下の房総を舞台に、腹の足しにならない作物を作るものは”非国民”と弾圧され、花畑の花を抜き取られ、種も球根も燃やされた時代、一人の農婦の静かな抵抗を描いた『花物語』。この国では食料安保の名も元に農業生産・流通の国家統制を可能とする法案が準備されつつある今と重ねて上映します。(大野和興) 
 
 気候危機と温暖化、局地的な戦争が進行し、世界的には飢餓に苦しむ人が10億人と言われるように食料危機も深刻になってきています。農水省は2021年、「緊急事態食料安全保障指針」を策定し、国民一人当たりの供給量が一日2,000kcalを下回ると予測される場合、作付品目の転換や食料の割当て・配給、物価統制令の発動など強権的な食料統制の方針を打ち出しました。今年9月には食料・農業・農村政策審議会が答申で食料生産統制の法整備を求めました。こうした強権的な体制は、80年前の太平洋戦争下の日本社会を彷彿とさせるものです。その当時、農民は腹の足しにならない花や果物、桑などを米や麦、いもなどに作付転換することを強制され、花の種や球根は焼き捨てられました。戦時を想起させる現在の農政の急展開を前に、今回、戦時下に花栽培を断念させられた女性の静かな抵抗を描いた作品『花物語』(1989年/日本/95分)を上映します。 
 
 いうまでもなく化学肥料や化学農薬、遺伝子組み換え品種に依存した現代の農業は、生態系に脅威となり、水系や土壌の劣化を招いています。今回、土壌の大切さに焦点を当てた『腐植土―地球を救う忘れられたチャンス』(2010年/ドイツ/71分)、ミツバチなどの花粉媒介生物(ポリネーター)のみならずヒトの健康への影響が明らかになりつつあるネオニコチノイド系農薬の問題と、その対極にある有機農業を描いた『サステナ・ファーム トキと1%』(2023年/日本/69分)、アフリカ・サヘル地域での砂漠化の進行に対抗する緑化運動を描いた『グレート・グリーン・ウォール』(2019年/英国/92分)を併せて上映します。 
 
 
■国際有機農業映画祭2023 概要 
日  時:12月2日(土)10:00〜19:00 開場 9:30 
会  場:武蔵大学 江古田キャンパス 1号館〔B1〕1001シアター教室 
定  員:200名 
参 加 費:前売 2,000円 当日券 2,500円 
25歳以下 1,000円、中学生以下無料 
※25歳以下の方は、当日、証明証を提示していただきます。 
※インターネットでの前売チケットの販売開始は10月下旬を予定しています。 
アクセス:【西武池袋線】「江古田駅」より徒歩7分 
     【西武池袋線】「桜台駅」より徒歩8分 
     【都営大江戸線】「新江古田駅」より徒歩9分 
     【西武有楽町線】「新桜台駅」より徒歩7分 
主  催:国際有機農業映画祭 
協  力:NPO法人日本有機農業研究会 NPO法人日本消費者連盟 
NPO法人アジア太平洋資料センター NPO法人APLA 
 
 ※コロナ・インフルエンザ感染防止のため、会場内では必ず不織布マスクの着用をお願いします。 
 
 
■上映作品詳細 
 
『サステナ・ファーム トキと1%』 10:05〜 
  2023年/日本/69分 
  監督:川上敬二郎 
  制作・配給:TBS 
佐渡の空を悠然と飛ぶトキ。一度日本の空から消えたトキを取り戻すために何をしたのだろうか。ネオニコチノイド系の殺虫剤が使われるようになった1992〜3年を境に、日本の田畑からミツバチやトンボが消えていった。ウナギやワカサギも激減した。ではヒトへの影響は? 科学的に解明された新事実を示しながら、農薬使わない農業を、と声をあげる。 
 
 
『花物語』 12:50〜 16�丱侫�ルムによる上映 
 1989年/日本/95分 
 監督:堀川弘道 
 出演:高橋惠子他 
 制作・配給:大映、埼玉映画文化協会他 
アジア太平洋戦争末期。日本はあらゆる人的物的資源を戦争遂行に投入する総力戦体制にあった。村では男たちは戦場に駆り出され、農地から食べられない花や桑、腹の足しにならない果実は引き抜かされ、芋畑に変えさせられた。温暖な気候を利用して東京向けの花産地として成功していた房総の村でも、花を抜き取り、種や球根は焼き捨てるようという国の方針に沿って花畑は次々と姿を消した。房総の村では男は漁、山の斜面に張り付くように作られた畑は女衆の領分だった。そのひとりハマは花を守って最後まで静かな抵抗を続けるが・・・。事実を丹念に掘り起こして作品化した田宮虎彦『花』を映画化。 
 
 
『腐植土―地球を救う忘れられたチャンス』 15:40〜 
2010年/ドイツ/71分 
監督:ボルフガング・シェルツ 
制作:エコレギオン・カインドルフ 
“地球温暖化を土が救う”。豊かな肥えた土は二酸化炭素をその懐に溜め込み、温暖化を食い止める大きな役割を担っている。ところがいま、その土が痩せこけ、世界各地で農地の砂漠化が進んでいる。農業の工業化(機械化と化学農業)に加え、高収量狙いで土が収奪され、豊かさが失われていることが背景にある。地球の生態系が危機に陥ったいまこそ土の豊かさを取り戻そうと映画は世界各地の研究機関や伝統農業の現場を訪ね、最前線の試みを紹介する。 
 
 
『グレート・グリーン・ウォール』 17:10〜 
 2019年/英国/92分 
 監督:ジャレッド・P・スコット 
 制作:MAKE WAVES 
地球の温暖化は、確実に進んでいる。アフリカのサハラ砂漠の南端部、サヘル地域では、他より1.5倍の速さで気温が上昇して砂漠化が進んでいた。それを危惧したアフリカ連合は2007年、その地域の東西を結ぶ8000キロに植林して「グレート・グリーン・ウォール(緑の長城)」を築く計画を立ち上げる。旱魃だけでなく、内紛を抱える地域での無謀とも思える計画に、パリで活躍するマリ共和国出身の歌手のインナ・モジャさんが立ち上る。彼女は現地を訪ね、彼らの話を聞き、共に苗を植え、サヘル地域の今を「夢をもってほしい、夢はかなえられる」と歌に託して世界に発信する。そして計画は地域の人々の地道な努力と共に、徐々に進む。 
 
 
■【トーク】映画『花物語』を今に重ねて 14:25〜 
 この国で軍事化が急速に進んでいます。それは経済、文化と表現、教育、そして農と食にも食料安全保障という名目で入り込んでいます。農業生産と流通を国家管理に組み込み、従わないと�猗鷙駝鵜瓩箸靴突泙┨�む。『花物語』にみる銃後農村の現実を今に重ねて、会場をまじえ語りあいます。 
 
 ・永田浩三(武蔵大学教授) 
 ・西沢江美子(農業ジャーナリスト) 
 ・上野香(三里塚ワンパック野菜) 
 ・大野和興(司会・本映画祭運営委員) 
 
 
■オーガニックカフェ 
 2階休憩所にて11時30分オープン。有機のお弁当(30食限定900円)、お茶、コーヒー、ニンジンジュース、リンゴジュース、みかん、チョコレート、関連書籍、DVD等販売します。お立ち寄りください。詳細は直前のHPをご覧ください。 
 
 
■連絡先 
 国際有機農業映画祭全般に関するお問い合わせ 
  入沢 牧子 info@yuki-eiga.com 
 作品情報、作品の貸出のお問い合わせ 
  堀 純司  video@yuki-eiga.com 
 
【チケットは下記で申し込めます】 
 国際有機農業映画祭ホームページ 
   http://yuki-eiga.com 
 日刊ベリタ編集部大野和興あて下記アドレスで。 
   korural@gmail.com 
 
 
■公式サイト 
  HP http://yuki-eiga.com 
Facebook https://www.facebook.com/InternationalFilmFestivalOnOrganicFarming 
  X(Twitter) https://twitter.com/IFOF_JP 
  Instagram  https://www.instagram.com/yuki__eiga/ 
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