2023年12月28日22時21分掲載  無料記事
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遺伝子組み換え/ゲノム編集

ゲノム編集魚3例目 リージョナルフィッシュの高成長ヒラメ 国への届出完了

 ゲノム編集魚開発のリージョナルフィッシュは12月25日、ゲノム編集により作出した「高成長ヒラメ」の国への届出が完了したと発表した。ゲノム編集魚としてはマダイ、トラフグに次ぐ3番目となる。「22世紀ヒラメ」と名付けネットで販売するとしている。(有機農業ニュースクリップ) 
 
 このゲノム編集「高成長ヒラメ」は、食欲抑制ホルモンのレプチンの受容体であるレプチン受容体遺伝子の8塩基をゲノム編集により欠損させることで、食欲の抑制をなくし体重増加を促進し高成長を実現しているという。公開届出情報によると、標的とする領域外でのオフターゲットの確認は、これまでと同様にソフトウエアによる解析だけで全ゲノムでの遺伝電子配列の確認は行われていない。その結果、オフターゲット領域の存在は確認されなかったことから、ヒトの健康に悪影響を及ぼす新たなアレルゲンの産生や既知の毒性物質の増加を生じないと推定される、としている。 
 
 このゲノム編集ヒラメは、ゲノム編集で得られた系統を従来のヒラメと交配した雑種1代(F1)を陸上養殖し出荷するという。 
 
 厚労省へは10月24日に届出が済んでいて、約2か月遅れて農水省への届出が完了した。これまでのゲノム編集食品は、系統追加を含めて7件のいずれも、厚労省と農水省への届出は同時に行われていて、今回のこの約2か月の遅れは初めてのケース。この遅れの理由は不明。 
 
 ・リージョナルフィッシュ, 2023-12-25 
  ゲノム編集技術を利用して開発した「高成長ヒラメ」、厚生労働省及び農林水産省への届出完了 ゲノム編集動物食品としては3例目の上市へ 
  https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000028.000060432.html 
 
 ・農水省, 2023-12-25 
  ゲノム編集技術の利用により得られた生物の使用等に関する情報提供(情報提供書の提出) 
  https://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/carta/tetuduki/attach/pdf/nbt_tetuzuki-17.pdf 
  ゲノム編集技術の利用により得られた生物の使用等に係る確認結果 
  https://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/carta/tetuduki/attach/pdf/nbt_tetuzuki-16.pdf 
 
 ・厚労省, 2023-10-24 
  高成長ヒラメ 別紙3−1 
  https://www.mhlw.go.jp/content/11120000/001160416.pdf 
 
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