2024年03月14日21時54分掲載  無料記事
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反戦・平和

日消連など消費者団体と市民団体が武器輸出を進める三菱重工、三菱電機の不買運動を呼びかける

 国内の有力消費者団体と非戦を掲げる市民団体が協力して武器輸出を進める三菱重工と三菱電機を対象に武器輸出中止を求める不買運動やハガキアクションを実行する。消費者団体は日本消費者連盟(日消連)と主婦連合会(主婦連)。市民団体は武器取引反対ネットワーク(NAJAT)。三団体は3月21日、三菱重工と三菱電機前で要請書提出などを行った後、記者会見を行う。(大野和興) 
 
 3団体は合同で、3月20日から、武器輸出に邁進する三菱重工と三菱電機への不買運動と武器輸出中止を求めるはがき投函を市民に呼びかけるアクションを始める。 
 
 なぜ消費者団体が武器輸出に反対して行動を起こすのか。各団体は次のように述べている。 
 
「日本消費者連盟は『すこやかないのちを未来につなぐ』をモットーに、食の安全を脅かし環境を破壊する企業や政府と闘ってきました。主婦連合会は「消費者の権利を確立し、いのちとくらしを守る」ことを目的に、消費者の声を政策に反映させる運動をしてきました。2つの消費者団体に共通する願いは、日本国憲法の精神を生かし、武力より対話を通じて平和な社会を築くことです。」 
 
「戦争は、いのちと環境を破壊する最も愚かな行為です。憲法9条のもと発展してきたはずの日本企業が、いま政府の後押しで武器輸出に踏み出し、「死の商人」になろうとしています。 
特に三菱グループは武器輸出に最も力を入れているグループです。三菱重工は国内最大手の軍需企業で、2022年改訂の安保3文書に盛り込まれた敵基地攻撃能力のあるミサイル開発を進めています。三菱電機も、完成品武器輸出としては日本で唯一の防空レーダーのフィリピンへの輸出を果たし、昨年にはオーストラリア国防省と武器共同開発の契約を締結しました。日本企業が製造する武器が第三国 
の市民を殺傷することが現実になろうとしています。」 
 
「私たち消費者には、『買う』という行為とともに『買わない』という行為で意思表示する力があります。健康を害したり、環境を破壊したり、人権を侵害する商品は買わない。まして命や暮らしを脅かす武器を製造する企業の製品は買わない。三菱重工と三菱電機への不買運動を呼びかけるとともに、「死の商人にならないで」というはがきを送り、健康で平和な社会に役立つ製品の製造企業へ転換するよう呼びかけます。」 
 
「2月には、パレスチナ市民虐殺の武器を提供するイスラエルの軍事企業エルビット・システムズと日本の商社、伊藤忠アビエーションや日本エヤークラフトサプライが結ぶ協定について、市民による不買運動が協定終了を実現させました。消費者の力が現実を動かす社会に多くの人が参加するよう、メディアの皆さんに取り上げて頂きたいと思います。」 
 
 
◆市民へ呼びかける具体的な行動 
 
〇不買運動の呼びかけ 
三菱重工の対象製品 
ビーバーエアコン、加湿器 roomist(ルーミスト) 
三菱電機の対象製品 
アルカリ乾電池EX、掃除機Be-K (ビーケイ)、エアコン霧ヶ峰、液晶テレビリアル、 
IHジャー炊飯器備長炭炭炊釜 
 
〇武器輸出中止を求めるはがき投函の呼びかけ 
3団体のホームページなどから無料ダウンロードで普及、団体機関誌(消費者リポート、主婦連たより)にはがきを同封、希望者には郵送(日消連事務所より) 
 
〇不買運動やはがき投函アクションを「見える化」する動画サイト開設各自が自由に投稿したり、SNSでリンクしたりして拡散 
 
 
◎三菱重工と三菱電機への要請書提出と記者会見の取材お願い◎ 
日時:3月21日(木)11:00〜15:00 
11:00 三菱電機本社前(千代田区丸の内2-7-3 東京ビル)集合 
行動の趣旨説明&スピーチ、三菱電機に要請書を手渡す 11:30終了 
*移動(15分) 
11:45 三菱重工本社前(千代田区丸の内三丁目2番3号丸の内二重橋ビル)集合 
行動の趣旨説明&スピーチ、三菱重工に要請書を手渡す 12:15終了 
*移動 
13:50 記者会見(主婦会館プラザエフ3階・主婦連会議室・千代田区六番町15)受付開始 
14:00 記者会見 はがきアクションの趣旨説明と要請書提出報告、質疑応答 15:00終了 
発言者:日本消費者連盟事務局長 纐纈美千世 
主婦連合会会長 河村真紀子 
武器取引反対ネットワーク【NAJAT】代表 杉原浩司 


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