2025年06月24日21時51分掲載
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欧州
チャオ!イタリア通信~小学校の卒業式
イタリアの卒業式は、賑やかで自由!!
イタリアでは、6月に学校の1年間が終わります。我が家の双子も、この6月に5年間の小学校生活が終わりました。こちらでは、卒業式というものがないのですが、私の子どもたちが通う小学校では、先生手作りのちょっとした式がありました。その様子を報告します。
いつもは16時半に授業が終わり、子どもたちが学校から出てくるのですが、その日は12時半で終了。私の子どもたちの学年はAからDまで4クラスあります。式は、校庭の一部を利用して行われました。A組からD組まで、一人ずつ名前を呼ばれて、手作りの卒業証書を渡されます。
日本のように、体育館で全員椅子に座って行うというスタイルではなく、生徒も先生も保護者も皆立っています。卒業証書を受け取るのも、全く自由。私から見ると、片手で先生から受け取っていて、「そうじゃない!ちゃんと両手でお辞儀して受け取るんだよ!」と言いたくなりましたが。ここは、イタリア。先生も何も思ってませんし、生徒ももちろんそんな形式的なことはどうでもいいんですよね。
生徒たちは、皆卒業式に被る黒い四角い帽子を被っていて、よくアメリカ映画とかで見る大学生の卒業式のよう。最後には、この帽子を皆で空に投げ上げていました。まさに、アメリカ映画ですね。こういうスタイルにするというのは、事前に保護者代表と先生たちの会議で決められました。保護者代表からは、帽子を皆で購入するために値段などの連絡も来ました。
とにかく、この卒業のために保護者代表は大忙しだったと思います。というのも、日本と違い、先生たちにもプレゼントをするために、プレゼントを何にするか、プレゼントが決まったら代金集めもあり、また、生徒たちから先生への一言を書いたアルバムを作成するということで、その用紙を用意して、各生徒に配り回収し・・・。仕事をしながら、これだけのことをするんだから、本当に大変だったろうなと思います。
クラスの連絡は、ワッツアップのグループで回ってくるのですが、5月ごろから6月頭まで、本当にたくさんのメッセージが届きました。そして、式の最後は、保護者たちが水鉄砲で生徒たちに水を浴びせるというサプライズが!!なぜか、よくわかりませんが、イタリアでは卒業する生徒たちは、学校が終わると皆で水を掛け合うということをします。いつも、この時期は暑いので、ちょうどいいんですけどね。
卒業式が終わった後、別の日に4クラス全員と先生たちで夕食会。これは、毎年学年が終わるときに各クラス各自で行っていたのですが、今回は小学校最後で4クラス全員で行いました。町の運動場に隣接する食堂でピッツァを食べました。保護者の一人がDJをやってくれて、ちょっとしたディスコ状態でした。
そこで、先生たちにプレゼントを渡し、また、保護者代表の人たち(たいてい5年間同じ人が代表をする)へもプレゼントを渡し、感謝の気持ちを伝えあって、最後はみんなで踊ってお開きになったのは、何時か分かりません。私たちは夜中12時頃には家に帰りました。
今回の夕食会は水曜日だったので、保護者の中には早く帰りたいという人もいましたね。私もそう。ただ、子どもたちはもう学校も終わっていて、遅くまで友達と遊びたいので、連れて帰るのは大変です。中学校に入ると、こうした夕食会はないと聞いているので、少し寂しいですが、「解放される!」と、ちょっとホッとしているところです。
イタリアの小学校は5年間です。しかも、クラス替えもないので、担任の先生もクラスメイトもずっと一緒。いいような悪いようなって感じですよね。いい先生やクラスメイトに当たればいいんですが、そうでないとちょっと大変ですよね。ただ、5年間一緒ということで、保護者の人とも随分親しくなれました。
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