2025年07月31日18時43分掲載  無料記事
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難民

クルド人難民Mさんに在留特別許可を 支援団体がオンライン署名と集会〈8/6(水)〉を企画

 今年6月に6回目の難民申請が不認定となったクルド人難民Mさんの在留特別許可を求める緊急署名「トルコ国籍クルド人難民Mさんの在留特別許可を求めます」が現在オンライン上で取り組まれている。署名を呼びかける「クルド人難民Mさんを支援する会」は7月中旬に第一次集約分として、8,320人分の署名を東京入管に提出。署名は現在も続いており、8月中旬に第二次集約分を提出する。 
 
 Mさんは1999年にトルコ政府による迫害を逃れるため来日。25年以上にわたり、難民申請を繰り返してきたが、今年6月に6回目の難民申請が不認定となった。現在は、Mさんの子どもたちが日本で中長期的に滞在できる在留資格を得ていることなどを理由に、在留特別許可を求める「再審情願」を行っている。 
 
 また、Mさんは「胆石症」や「狭心症」などの病気を患っており、入管施設へ収容されたり、送還のため飛行機に乗せられた場合、収容生活のストレスや迫害の待つトルコへ送還される恐怖によって、健康状態がさらに悪化し、適切な治療が受けられない恐れもあり、支援会は「Mさんの健康が損なわれ、重篤な状況に陥らないよう、一日も早く在留特別許可を認めて頂きますようお願い致します」と署名の中で強く求めている。 
 
 入管庁は「不法滞在者ゼロプラン」を発表後、クルド難民への圧力を強めつつあるが、東京入管の職員はMさんに対しても「あなたをいつでも送還できる」とプレッシャーをかけているという。こうした状況について、支援会の周香織さんは「ゼロプランもさることながら、私は2年前の入管法改悪の影響も非常に大きいと思っています。これまでは難民申請中であれば強制送還されない『送還停止効』という規定がありましたが、入管法の改悪により、難民申請が3回目以降の人については申請中でも送還が可能となりました。入管法の改悪に、今回のゼロプランが加わったことで、入管庁は今後さらなる締め付けを図ってくるでしょう」と警鐘を鳴らす。 
 
 支援会はこうした“クルド人排除”の流れに一石を投じるため、8月6日(水)午後7時30分から「危機に立たされるクルド難民」と題したオンライン集会を開催する。埼玉の蕨や川口で支援活動を行う市民団体「在日クルド人と共に」の温井代表をゲストに招き、入管・難民問題やゼロプラン、在日クルド人に対するヘイトスピーチの問題などについて取り上げる。参加費は500円から。 
 
【オンライン署名:トルコ国籍クルド人難民Mさんの在留特別許可を求めます】 
 
※署名は下記リンクを参照。 
 
https://chng.it/pj5N6HFrNt 
 
【オンライン集会:危機に立たされるクルド難民】(※要申込) 
日時:8月6日(水)午後7時30分から9時まで 
場所:オンライン(アーカイブ配信あり) 
ゲスト:温井立央さん(市民団体「在日クルド人と共に」代表) 
参加費:500円から 
 
■プログラム 
・第一部 基礎知識「在日クルド人を取り巻く状況」周香織さん(クルド人難民Mさんを支援する会) 
・第二部 「クルド支援の現場から」ゲスト:温井立央さん(市民団体「在日クルド人と共に」代表) 
・第三部 「クルド難民Mさんの収容・送還阻止の取り組みについて」福島尚文さん(クルド人難民Mさんを支援する会) 
 
※下記リンクからお申し込みください。 
 
https://kurdshukai.peatix.com/? 


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