2026年06月16日17時11分掲載
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入管
市民と国会議員が入管問題を議論 共生社会への課題共有
市民と国会議員が入管行政をめぐる課題について意見を交わす討論会が14日、東京都内で開催された。主催したのは、“入管法改悪反対アクション”に取り組む市民有志。会場では、外国人政策の強化が進む現状や、難民保護のあり方、広がる排外主義への対応などをテーマに活発な議論が行われた。
討論会には、石橋通宏・立憲民主党参院議員、福島瑞穂・社民党参院議員、仁比聡平・共産党参院議員、上村英明・れいわ新選組前衆院議員の4名が参加した。来年から施行される永住資格取消し制度をはじめ、「不法滞在者ゼロプラン」とその強化策、経営管理ビザの要件厳格化、在留資格の更新・変更手数料の値上げ、さらには全国各地で顕在化する排外主義的な言説や風潮について、それぞれの立場から問題提起がなされた。
なかでも焦点の一つとなったのが、出入国在留管理庁が「不法滞在者ゼロプラン」の中で掲げるデジタル化政策である。同庁は出入国在留管理のDX推進策として、「難民等認定手続きについて、審査手続の迅速化を図るため、AIを含むデジタル技術の活用」を打ち出している。
これに対し、福島議員は「かつてAmazonの採用面接でAIが活用されたが、差別的な情報が提供されるということがあり、AIを活用した面接はその後、廃止となった。入管庁が今後、AIを導入するようなことがあれば、職員が今以上に差別的な判断をしてしまうのではないか」と発言。AIが学習するデータや運用のあり方により、既存の偏見や差別が再生産される危険性があるとして警鐘を鳴らした。
また、入管庁が出入国管理と難民認定という異なる役割を一つの組織で担っている現状について、仁比議員は「そもそも出入国管理と、難民保護は一緒にしてはいけないが、入管庁はそれを不透明な形で行っている。ここに入管の闇があり、ブラックボックスとなっている」と厳しく批判。そのうえで、「難民保護の要は個々の難民申請者に対するインタビューであり、彼らの話を聞かなければ難民かどうかわからない。それをAIが代替することができるのか」と述べ、難民認定の本質が個々人の事情や背景を丁寧に聴き取る作業にあることを強調した。
会場からは、「高市政権下で加速する一連の動きをどのように分析しているか」との質問も寄せられた。これに対し石橋議員は、「排外主義的な流れは高市政権になって始まったものではない。安倍政権時代から段階的に進められてきたことだ」と指摘。外国人政策の厳格化や社会の右傾化は長期的な流れの中で進行してきたとの見方を示した。
また、石橋議員は「我々ができることは、立法措置において、政府の誤った方向性や政策を変えていくことだ」と述べる一方、与党が衆院で圧倒的多数を占める現状では実現は容易ではないとの認識も示した。その上で「市民の皆さんの応援が必要である」と訴え、市民との連携の重要性を強調した。
討論会では、入管政策をめぐる問題が単なる制度論にとどまらず、日本社会における人権や多文化共生のあり方そのものを問う課題であることが改めて共有された。登壇者らは、今後も市民と政治が対話を重ねながら、排除ではなく共生を基軸とした社会の実現を目指していく必要性を訴えた。
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