2026年07月21日23時23分掲載  無料記事
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政治

天皇制と日の丸掲げカルト国家化した日本 戦後の終わりと戦前の始まり

 7月18日の東京新聞一面を見ながら感慨にふけりました。トップ記事は皇室典範改正法成立、左横に国旗損壊法成立とこれまた大きく。戦後が完全に終わり、戦前が始まったことがひと目でわかる見事な編集です。同時に政権が用意した新たな舞台をわかりやすく表現していました。(大野和興) 
 
 皇室典範改正のキモは戦後天皇制、今の象徴天皇制を崩し、戦前の絶対主義天皇制を復活させることにある、と筆者は見ています。旧宮家の再登場と養子制度の導入、そこから新しい天皇の系統をつくるという改正典範の建て付けは、そのことを表しています。 
 象徴天皇3代のうち2代目と3代目は、戦後民主主義の垢にまみれてしまっている、4代目なんて絶対にダメだ、愛子天皇なんてもってのほか、という決意がみなぎっています。 
 
◆カルトが占拠した国会 
 
 こうとでも解釈しないと、時代錯誤もいいところの今回の皇室典範改正を無理を承知でゴリ押ししたことの理由が説明できません。 
 これを今回成し遂げた現高市政権を裏で支えているのが、国家神道カルトの日本会議と国際的に広がる右派キリスト教カルトの統一教会。なんだか日本という国家そのものがカルト化してしまっている様相さえ見えてきます。 
 
 東京新聞の名物コラムに「本音のコラム」というのがあります。7月17日にジャーナリストの北村雄二さんが皇室典範改正法について書いています。それがとても面白い。 
 「皇位継承に関する国会が『皇紀』やら『万世一系』やらなんだか奇怪な皇国史観の自慢大会になっていて気持ち悪いことこの上ありません」で始まる北村コラムは、自民党の小林鷹之の「男性皇位継承は歴代先人が2600年以上守り抜いてきた皇室の伝統」という議会発言を取り上げ、紀元前7世紀は縄文末期の自然村時代だぜとからかいます。 
 
 小林鷹之といえば自民党政調会長。党政策部門の最高責任者です。その要職にある議員が、自国の歴史の歩みなどそっちのけで、荒唐無稽な歴史認識を振りかざして居直る。これが世界第4位のGDP を誇るこの国の国会なのです。恥ずかしいったらありゃしない。北村さんも、「(小林トマホークは)神道政治連盟、日本会議、おまけに旧統一教会行事や関連紙に顔出ししてた輩なんで驚かない」といっていますが、海外メディアに「(日本は)世界に冠たるカルト国家」と書かれるのもそう遠くはなさそうです。 
 
◆日の丸、聖域化 
 
 しかし皇室典範を改正したところで、戦後民主主義が壊れて国家主義がすぐに立ち現れるわけではない。そのためのいくつもの仕掛けがいる。 
 
 そのひとつが同じ7月18日に成立した国旗損壊法です。罰金や拘束など実刑つきの刑法なのですが、どのような行為が処罰対象になるのかさえはっきりしないまま自民、維新、参政、国民民主が議員立法で提出したもので、賛成多数で成立しました。処罰対象が「不快」とか「嫌悪の情」といった取り締まる側の主観によって決められるという奇妙な法律です。 
 
 そもそもこの法律が必要な状況があるのかというと、それもない。国会の議論でも「そもそも法制化の根拠となる立法事実がない」ことが問題になったほどです。法律学者や弁護士組織は表現の自由を縛る道具として使われる懸念を再三警告しています。 
 
◆動き出す市民 
 
 こうして「天皇制を日の丸で守る」という絶対主義天皇制時代への準備が整いました。こうした状況は、一方で新しい動きを作り出しています。若い世代を交えた市民運動の高まりです。皇室典範改正と国旗損壊罪が成立した翌7月19日、国会周りは2万5000人の人びとで埋まりました。全国では270箇所で同じような行動か展開されたとも市民運動は伝えています。 
 
 皆、いたたまれなくなって自らの思いを抱えて、それを自前のプラカードにして集まった人たちです。東京新聞7月20日号は「戦前と空気そっくり」という見出しでその模様を大きく伝えました。 
 
 また市民・労働者メディア、レイバーネットは記事と動画で以下のように報じています。 
 
記事 https://labornetjp2.org/news/260719hokoku/ 
 
動画(13分)https://youtu.be/Uelhe486hOI 


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