2026年10月16日17時49分掲載  無料記事
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市民活動

長生炭鉱の「陸の遺骨」調査へ、市民団体が宇部市との交渉と今後の予定を報告

 1942年に水非常(坑内への海水流入事故)が発生した長生炭鉱をめぐり、犠牲者の遺骨収容と歴史の継承を求めて活動を続ける市民団体「長生炭鉱の水非常を歴史に刻む会」は、10月13日、宇部市との非公開の話し合いを実施した。その後記者会見を開き、今後の「陸の遺骨」調査や周辺一帯の平和公園化に向けた方針を発表した。 
 
 「陸の遺骨」とは、海底下の坑道で起きた事故でありながら、海中ではなく陸上に埋葬された可能性のある犠牲者の遺骨を指している。事故直後に会社側に埋送料(厚生労働省の規定で「埋葬した者」に支給されるもの)が支給された記録や死亡届に関するやり取りが残されている一方、当時の火葬場の規模や「遺骨を受け取っていない」という遺族の証言、事故直後の厳戒態勢などから、「刻む会」は、坑口西側の土地に犠牲者が密かに埋葬されたのではないかと推測している。 
 
 市との協議では、事前に「刻む会」が提出した4点の要望書(埋送料支給記録の出どころ、死亡届の内容確認、坑口西側の土地の伐採・遺骨調査への協力、炭鉱一帯の平和公園化)について回答が共有された。市側からは当時の組織体制や「隣接地との境界が未確定であるため使用許可を出せない」との説明がなされたが、これに対し「刻む会」は、市の許可を待つのではなく自主的に調査を進める方針を示している。 
 
 「刻む会」は、現在、坑口西側の地中調査を実施する準備を進めている。近隣への配慮期間を設けた上で、11月13日以降に現地の雑木林の伐採を開始し、早ければ年内にも韓国の専門業者と連携して電磁波を用いた精度の高い調査を行っていく構えである。また、長生炭鉱一帯の平和公園化に向けた署名活動も展開されている。風雨で傷むピーヤ(排気筒)の保存修復や祈りの場の整備など、歴史を伝える拠点の形成を目指し、未来志向の歴史継承に向けた取り組みを続けている。 


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