2026年10月24日09時08分掲載  無料記事
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国際

「脱植民地化委員会から安保理へ」【西サハラ最新情報】  平田伊都子

 国連総会脱植民地化第4委員会は、2006年以来毎年、年次決議を記録投票方式で採決してきました。 ところが、今年は、米国代表団からの土壇場での要請で、委員会に提出された23の決議案すべてについて、記録投票方式で採決が行われました。 
 採決の結果は、賛成152、反対2、棄権7で、本年度の第委員会決議が採択されました。 驚いたのはモロッコが賛成票を投じたことです! 
 あのモロッコが、西サハラをモロッコの植民地とスンナリ認めた!? そうではなかったのです、、 
 
�.皀蹈奪海�賛成票を投じた国連脱植民地化第4委員会決議: 
 2026年10月15日に第81回国連総会第4委員会(特別な政治問題と脱植民地化を扱う委員会)は、<植民地諸国及び人民への独立付与に関する宣言の実施>の項目において、西サハラ問題に関する決議を採択した。 152か国が支持、反対が2か国(アメリカ、イスラエル)棄権が7か国(イギリス、フランス、ブルネイ、カメルーン、ホンジュラス、リベリア、モルデイブ)で、同委員会は、西サハラ問題を脱植民地化の問題として取り上げていくことを決定した。 
 これまで「西サハラはモロッコ領で、植民地でないから脱植民地化委員会の対象地域から排除すべき」とした主張を、モロッコ自ら否定し、西サハラの脱植民地化に向け、国連や隣国や国際社会に協力して邁進しなければならなくなった?そんな簡単にモロッコが西サハラを諦める訳がない。 
 しかし、西サハラの人々は手放しで国連脱植民地化第4委員会の決議を喜んだ。この決議で国連も国際社会も西サハラの<モロッコ王国植民地からの独立>という悲願を助けてくれると思った。 
 西サハラの政治家も評論家もこぞって勝利宣言をした。駐エチオピア代理大使で作家で評論家のマライニンが、「国連脱植民地化第4委員会決議が、国連ミッションは現状維持や占領の正当化のためではなく、民族自決に関する住民投票を実施するために設立されたことを、再認識させてくれた」と、アルジェリアのメデイアに語った。 
 
�▲皀蹈奪海虜�略は西サハラの脱植民地化でなく完全植民地化: 
 MWN(モロッコ世界ニュース)が、「委員会決議本文は過去20年間に採択されたものと同一であり、新たな内容は何も含まれていない」と、モロッコは脱植民地化委員会を相手にしない意向を表明した。そして、賛成票を投じた理由として、「この決議が、モロッコの主権の下での解決の基礎としてモロッコ自治計画を承認した安全保障理事会決議2797を確認するものだから」とした。 
 採決を直前にした10月13日、脱植民地化委員会でヒラール・モロッコ国連大使は、「2797(2025年)決議によってモロッコ自治構想が地域紛争解決のための唯一の基盤として確立され、初めてモロッコの主権の枠組みの中に自治が明記された」と、陳述した。 
 ヒラ―ル大使は、「この状況は双方に責任が求められる局面だと位置づける。安保理決議は履行されなければならず、協議は無条件で行われなければならず、誠意をもって行動されなければならず、約束は守られなければならず、停戦は回復され、遵守されなければならない」と、主張した。ヒラール大使はまた、国民投票を求める声にも反論し、「それは安全保障理事会決議を陰湿に否定する行為だ、、安保理は四半世紀前に国民投票の構想を完全に葬り去った」と、彼が言う<忘れっぽい者たち>に改めて教示した。 
 ヒラール大使は委員会に賛成票を投じて西サハラを油断させ、トランプ米政権のウォルツ国連大使と10月31日に迫った国連安保理決議の採択に向け、モロッコ・ロビー活動を暗躍させた。 
 そして、MWN(モロッコ世界ニュース)が、「ドナルド・トランプ大統領の紛争解決におけるリーダーシップを歓迎し、モロッコの自治提案を唯一の枠組みとして、関係当事者が遅滞なく協議を行うよう求めた同大統領の呼びかけに留意している」と、アメリカ国連代表部による<西サハラ問題>草案を前宣伝した。 
 
��西サハラの悲願レファレンダム人民投票はどうなる?; 
 「10月20日付で10月22日に安保理メンバーに配布されたとされるこの文書は、独自に検証することはできず、正式な決議案ではなく、非公式に流通している文書に過ぎない。」と、MWN(モロッコ世界ニュース)は前置きして、米国製草案の内容をばらした。MWN(モロッコ世界ニュース)は、草案はヒラール・モロッコ国連大使の主張と同じだと言った。 
 MWN(モロッコ世界ニュース)は特に、「国連西サハラ住民投票ミッション(MINURSO)の名称を国連西サハラミッション(MINUSO)に変更し、人民投票への言急を削除する」と、特筆した。 
 草案は、平和維持活動の任務は2027年4月30日に終了し、その後、2027年5月1日から10月31日まで特別政治ミッションとして任務を継続する。草案は、事務総長に対し、任務の制服部隊の段階的な縮小を遅滞なく開始するよう指示しており、 2027年1月31日までに、認可された制服要員の50%以上を削減するとともに、チーム拠点の閉鎖と統合を行うよう求めている。 
 草案は、事務総長に対し、任務の制服部隊の段階的な縮小を遅滞なく開始するよう指示しており、 2027年1月31日までに、認可された制服要員の50%以上を削減するとともに、チーム拠点の閉鎖と統合を行うよう求めている。 
 ポリサリオ戦線西サハラ難民政府は、アメリカ・モロッコ共同制作のこの草案が配布されたことに、猛反発した。この草案が国連安保理を通過したら、アルジェリアにある西サハラ難民キャンプのテントを畳まなくてはならない。悲願のレファレンダムは、彼岸に消えていく、、 
 
国連憲章も総会決議も国際法も基本的人権も踏みにじる<トランプ西サハラ草案>が、10月31日に国連安保理で採択される予定です。 
 もしこの草案が国連安保理を通過したら、アメリカとモロッコとイスラエルは安保理決議を振りかざして西サハラ民族の壊滅に着手します。 
 これらの<優しくない人々>はパレスチナに例を見るように、他民族の撲滅を楽しんでいるようです。 
 
 
「サラー西サハラ難民アスリート」の出版情報です。 
著者:平田伊都子、写真構成:川名生十、画像提供:アマイダン・サラー 
定価:本体1,800円+税、 
発行人:松田健二、 
発行所:株式会社 社会評論社、東京都文京区本郷2―12―9、クランデイ―ルお茶の水201電話:03-3814-3861 
同じ「社会評論社」が出版してくださった「ラストコロニー西サハラ(2015年)」、「アリ 西サハラの難民と被占領民(2020年2月)」にも、お目を通してください。 
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Youtube2018年7月アップの「人民投票」(Referendum)もご案内。 
「人民投票」日本語版 URL : 
https://youtu.be/Skx5CP3lMLc 
 
「Referendum」英語版 URL: 
https://youtu.be/v0awSc25BUU 
 
Youtubeに2018年4月アップした「ラストコロニー西サハラ」もよろしくお願いします。 
「ラストコロニー西サハラ 日本語版URL: 
https://youtu.be/yeZvmTh0kGo 
 
「Last Colony in Africa]  英語版URL: 
https://youtu.be/au5p6mxvheo 
 
WSJPO西サハラ政府・日本代表事務所 所長:川名生十2026年10月24日 
SJJA(サハラ・ジャパン・ジャーナリスト・アソシエーション)代表:平田伊都子 


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