2012年02月18日20時10分掲載  無料記事
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欧州

パリの散歩道 18  パスカル・バレジカ氏はパリの歴史本を執筆中  村上良太

  「フランスからの手紙」を寄稿していただいている著述家のパスカル・バレジカさんはパリで新しい本を書いているところだ。1年半前に日刊ベリタではバレジカさんが書いたパリの散歩用ガイドブックを紹介した。 
 
  <「フランスからの手紙」を寄稿していただいているパスカル・バレジカさんが書き下ろしたガイドブックが出ました。パリ関係の本を出版しているパリグラム出版で、タイトルは「パリ〜歴史の中心地をぶらり歩く〜」(Paris, Promenades dans le centre historique)です。> 
 
  バレジカさんは前著「パリ」で2〜3時間の散歩時間を設定し、定番のボージュ広場やリュクサンブール公園なども組み込んでいた。しかし、フランスの地方在住の人々や外国人向けの観光用ガイドブックと言うより、むしろパリッ子にとっても魅力満載の、どちらかと言えば「通」向きの本だった。あまり知られていない個性的な通りもたくさん出てくる。残念ながら日本では未だ翻訳が出ていない。 
 
  ところが今書き下ろしている本はこれまでの本と趣向を異にする。 
 
  「今度の本はフランス語と英語の両方で出版される予定だよ。だから特に英語圏の読者向けの情報が満載になるだろう。たとえば英国の劇団が1827年にオデオン座でシェイクスピア劇の公演をした時の話もその1つ。この時、ロマン派の文人たちがオデオン座に集結し、シェイクスピア劇に熱狂したんだ。また、ジャンヌ・ダルクの軍勢が英国王に忠実なパリの住民たちのおかげでパリを攻略できなかった話なんかも書くつもりだ。」 
 
  内容はパリの様々な通りの歴史を記したものになるとのことで、扱う地域はたとえばセーヌ川真ん中に位置するシテ島とサンルイ島、マレー地区、ルーブル、チィルリー、パレ・ロワイヤルなどが含まれる。 
 
  「うまく書けるといいんだが。完成はまだ先だよ・・・」 
 
 英語版が出たら日本の読者にとっても手に取りやすくなるだろう。 
 
■パスカル・バレジカさんの新刊「パリ」 http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201007130338512 
■フランスからの手紙12 「大きな食前酒」フランス社会の新現象 
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201007210241273■フランスからの手紙13  トルコは向きを変えるのか? 
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201008040158093 
■【パリの散歩道】(4) 「パリは死につつある」と語るパスカル・バレジカ氏(著述家) 
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201003231226212 


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