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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2007年01月05日19時51分掲載
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中東
「もう私にはだれもいない」 身内11人を殺され、障害者に イラク人男性の悲痛な語り
【バグダッド4日=IRIN(アフィフ・シャルハン記者)】イラク戦争開戦以来、肉親らの非業の死に直面したイラクの一般市民がいかに多いか―。バグダッド在住のアッバス・ダウードさんは家族、親族のうち実に11人を殺され、国内に身寄りがなくなった。「このまま路上で物ごいするぐらいならいっそ死にたい」と言うダウードさんが一連の悲劇をIRINに語った。
「私は29歳。2006年1月にバグダッドのレストランのウエイターをしていた時に爆発で片足を失って以来、障害者になった。まだ19歳の弟も同じレストランで働いていたが、手当のかいなく、弟は死んだ」
「06年の3月には母スヘイヤと父ダウードを失った。二人は家の中で殺されたんだ。武装グループが『家から出て行け』といったが、もう年寄りだからと二人は言い、慈悲を乞いながら、それを拒んだ。しかし、武装グループは慈悲を示すこともなく、野蛮にも二人を銃殺した」
「さらに、おじのアブ・オマールとその妻、彼らの4人の子どもも殺された。彼らはシリアに国外脱出しようとした。しかし、武装グループはそれを引き留め、彼らに裏切り者の嫌疑をかけた。そして家族全員を銃殺した」
「こうなっても私は生き延びる道をなんとか探さなければならない。障害者になって以来、私の生計は破たんし、独り身のままなので、両親が殺されてからは妹のサハールとその夫と一緒に暮らしてきた。しかし、新たな悲劇が二週間前に起きた」
「サハールと夫が仕事のために車を運転中、車が爆発し、二人とも即死した。サハールの身体の9割は焼けただれていた。彼女の夫の身体はバラバラになって見つかった」
「近所の人々は私が住む場所を探してくれている。妹たちの家は借家だったので、私には家賃が払えないからだ。私のすべて親族は殺されたか、国外に脱出した。もう私にはだれもいない」
「多くのイラク人が私と同じような目に遭っている。宗派間の争いによって、多くの命が失われてる。イラク政府は2006年に殺されたイラク人は1万2000人だと言っているが、これはうそだ。間違いなくもっと多い。もし政府が何らかの手を打たなければ、イラク人にとって今年は最悪の年になるだろう」
「私はだれの助けも得られない『成人孤児』になってしまった。 宗派間の争いは至る所で起きており、私は一人では動くこともできない。生き延びるための助けを願っている。このままでは路上で物ごいをするしかないが、そうするくらいなら、死んだ家族の元へ私も行きたい」
(本文翻訳&リード=河合敦)
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