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橋本勝21世紀風刺絵日記


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2017年03月17日
2017年03月16日



Review

みる・よむ・きく

みる・よむ・きく




米国
トランプに真っ向から対峙する人物が語るアメリカ   インタビュー「サンダースが展望するアメリカの未来」(『世界』12月号)  
 米国の次期大統領になったドナルド・トランプをどう規定するか。ひとことでは説明しきれないところもあるが、差別と排外を前面に押し出したレイシストという規定は間違いではあるまい。そのトランプに真っ向から対峙している人物は、いまのアメリカではバーニー・サンダースをおいていない。今回の米大統領選はもう一人の人物を生みだした。ヒラリー・クリントンと最後まで民主党大統領候補の座を争ったバーニー・サンダースである。社会主義者を自任する人物が大統領になっていたかもしれないと考えると、トランプ大統領出現と合わせて、現代アメリカを象徴する出来事ではあった。ちなみに、世界の首脳のなかでいち早くトランプと面会した安倍首相が、面会直後の記者会見で「信頼できる人物と確認できた」と話したのは、自分はトランプと同類の人間だと認めたようなものだろう。トランプ・安倍会談に意味があったとすれば、安倍が自ら自分もレイシストであることを世界に知らしめたことにあるのが、とても面白い。「類は類を呼ぶ」ということわざが頭をよぎる。(大野和興)(2016/12/04)


市民活動
【案内】国際有機農業映画祭2016開催のお知らせ
 有機農業を主なテーマに内外の秀作を上映してきた国際有機農業映画祭も、今年で10回目を迎えます。今年は、「未来を引きよせる」をテーマに12月18日(日)、武蔵大学(東京都練馬区)で開催します。今回の上映は7作品。そのうち3作品は日本初上映です。また、国際有機農業映画祭開催のきっかけとなった『食の未来』もアンコール上映いたします。このほか、「有機農業運動がめざしたもの、めざすもの」をテーマに、星 寛治さん(山形・農業)、稲葉 光國さん(栃木・民間稲作研究所)、関塚 学さん(栃木・農業)をお招きして10周年記念シンポジウムも開催します。(2016/11/04)


遺伝子組み換え/クローン食品
遺伝子組み換えと健康被害の関係を問うジェフリー・M・スミス氏来日講演
米国での遺伝子組み換えに反対する動きが止まらない。もう米国の運動は変革点を超えたと言われる。 (2016/02/13)


農と食
『バナナの逆襲』 多国籍アグリビジネス、ドールの犯罪を描く
  『バナナの逆襲』の試写を観た。妙な既視感が漂う。「あったこと」を「なかったこと」にしようと画策する多国籍企業ドールのは、近くは『美味しんぼ』の「鼻血騒動」に重なる。それはまた、キャスター降板が相次ぐ日本のマスコミの姿とも重なる。「なかったこと」したい勢力は、場所や時代を超えて跋扈している。しかし、あきらめずに戦い、勝利を得た弁護士や監督に希望を見る。(有機農業ニュースクリップ)(2016/01/21)


沖縄/日米安保/米軍再編
辺野古ゲート前で浦島悦子『みるく世や やがて』(インパクト出版会2015年10月)を読む 稲垣豊
 今朝2015年10月27日の東京新聞の一面に、名護市の辺野古、豊原、久志の「久辺三区」の区長と菅官房長官が官邸で懇談するカラーの写真が大きく掲載されていました。三区がある名護市の稲嶺進市長が、辺野古基地建設反対を表明するなかで、東海岸の旧久志村の三区長だけに国が直接補助金を交付するというのです。翁長雄志・沖縄知事も新基地建設反対、稲嶺進・名護市長も反対ということで、分断工作もかなりセコいところにまで追い詰められている、というのが本当のところだと思います。(attacこうとう)(2015/10/27)


文化
ハン・ヨンスの写真 Photographs of Han Youngsoo 村上良太
  韓国人の写真家、ハン・ヨンスの作品に最初に触れたのは今年の春だった。白黒の風景の中に市井の生活があり、子供たちの生き生きとした日々が写し出されていた。未知の人だけれど、第一線の写真家に違いないと思った。 (2015/07/24)


市民活動
「ツキイチ劇場」が遂にはじまる! 映画「SAYAMA みえない手錠をはずすまで」
映画「SAYAMAみえない手錠をはずすまで」。2010年からこつこつと撮影、そして編集を重ねてきた映画が昨年完成し、全国で上映が広がっています。50年 殺人犯というレッテルを背負いながら泣き 笑い 怒り 日々を ”凛” と生き抜く夫婦の物語。カメラはその懸命に生きる2人を3年間追いかけました。(2014/01/26)


文化
「おれは帰らなければならない」・・・ 望郷の悲しみと祈りを詩う浪江町の詩人・根本昌幸詩集『荒野に立ちて―わが浪江町』を読む 山崎芳彦
 福島県浪江町に生まれ育ち、暮らし続け、あの3・11以後、避難を余儀なくされ、いまは相馬市に住み、詩を書き続けている根本昌幸さんの詩集がこのほど刊行された。『荒野(あらの)に立ちて―わが浪江町』(コールサック社刊、定価1500円+税)である。東日本大震災、あの巨大地震と津波による被災に加えて、東京電力福島第一原発の壊滅事故によって恐るべき核災に襲われた原発立地地域の浪江町を故郷とし、理不尽にもその故郷を追われた詩人が、あの3・11以後に書き記した作品によって編まれた望郷の深い祈りと願いがこもった詩集である。(2014/01/13)


遺伝子組み換え/クローン食品
枯れ葉剤耐性遺伝子組み換え大豆にもの申す 印鑰 智哉
日本政府は次々に枯れ葉剤耐性の遺伝子組み換えを承認しています。12月4日期限でまた新しい枯れ葉剤遺伝子組み換えの承認のためのパブリックコメントが始まっています。しかし、これは米国ですら大反対の前に承認できていないものなのです。(2013/11/14)


TPP/脱グローバリゼーション
『もうひとつの道はある』刊行  「スペインで雇用と社会福祉を創出するための提案」を提示
 2011年5月15日、金融投機と雇用破壊を成長のよりどころとした新自由主義に対する怒りを表現したインディグナードス(怒れる者たち)の運動−15Mへのエールとして、attacスペインに所属する「怒れる科学者」3人が書いた『もうひとつの道はある』がついに出版されました。紹介します。(日刊ベリタ編集部)(2013/10/21)


核・原子力
【たんぽぽ舎発】.「人はなぜ御用学者になるのか」―地震と原発―島村英紀著  柳田真
 とても刺激的、かつ時勢に合った魅力的な題名の本が出た。しかも著者は地震、津波などについて、日頃から深い学識で影響を与えている島村英紀さんである。(2013/08/01)


アジア
『タイの田舎で嫁になる―野生的農村生活―』(めこん社刊)  暖かくておもしろくて、がいっぱい詰まっている  廣内かおり
 「農園の名前は『カオデーン農園』という。『カオ』というのは、私の名前のカオルから来ている(中略)夫のニックネームが『デーン』なので、『カオデーン』。単純にくっつけただけだが、これは『赤い(デーン)・お米(カーオ)』つまり『赤飯』という非常にめでたい意味なのだ」。国際協力NGOスタッフから、イサーンと呼ばれる東北タイの農家の嫁になった日本女性の暖かでおもしろくくて、てんやわんやでの日々。近所付き合い、子育て、嫁と姑、農業、虫を食べる話…。タイの田舎がいっぱい詰まっている。(2013/08/01)


政治
山口定著「ファシズム」(岩波書店)
  ファシズムとは何か?政治体制だが、ファシズムと一言で言っても、さまざまな体制がある。ヒトラーのナチス、戦前・戦時中の日本、ムッソリーニのイタリア、スターリンのソ連(この場合はむしろ全体主義と呼ばれている)など、左派政権もあれば右派政権もある。ナチスドイツは国家社会主義ドイツ労働者党と称していた。山口定著「ファシズム」はファシズム研究の第一人者がこの問題に取り込んだ意欲的な書である。(村上良太)(2013/07/30)


核・原子力
『原発をやめる100の理由―エコ電力で起業したドイツ・シェーナウ村と私たち』(「原発をやめる100の理由」日本版制作委員会著)を読む   山崎芳彦
 『原発をやめる100の理由―エコ電力で起業したドイツ・シェーナウ村と私たち』(「原発をやめる100の理由」日本版制作委員会著、築地書館、2012年9月刊)は、同書の誕生の経過からして、興味深い。その内容はさらに関心をもたせる。ドイツ政府、社会が日本の福島原発の壊滅的な事故に、直ちに対応して脱原発の政策を決定し、その敏速な実行に着手することを可能にした土壌を形成してきた基盤の分厚さの一端を感じさせられた。(2013/04/27)


核・原子力
肥田舜太郎著『被爆と被曝―放射線に負けずに生きる』を読む   山崎芳彦
 肥田舜太郎氏による『被爆と被曝―放射線に負けずに生きる』が今年2月25日に、幻冬舎ルネッサンス新書として発刊された。いま、放射能の危険性について多くの人々がつよい危機感と不安を持ち続けているとき、そして一方では意図的に低線量被曝・内部被曝の危険性を否定あるいは極端に軽視しようとする動きが強まっている時、原爆被曝の体験と、医師としての診療・治療・健康相談などの豊富な具体的経験を持ち、臨床医としての経験と放射能の持つ本質的な危険性についての研究に取り組んできて、原発事故発生後には全国各地で放射能問題について講演し、放射能の危険に自覚的に向き合って生きる具体的な対応策について提言している氏の著書だけに、時宜にかなった出版と評価したい。(2013/04/17)


文化
パスカル・バレジカ著「パリの歴史的通り (Rue Historique de Paris)〜パリはシュールレアリストの町〜」
  パスカル・バレジカさんの新著が欧州で発売となった。タイトルは「パリの歴史的通り(Rue Historique de Paris)」。バレジカ氏はパリは超現実主義の町だという。その真意はパリは単に物質や歴史で構成されるだけでもなく、虚構が巧妙にまぜられた町だということだ。だからパリはシュールレアリストの町だという。それが何を意味しているかは、実際に本書をひもといていただくしかない。(2013/02/05)


核・原子力
『4つの『原発事故調』を比較・検証する−福島原発事故13のなぜ?』(日本科学技術ジャ―ナリスト会義著 水曜社刊)を読む  山崎芳彦
 日本科学技術ジャーナリスト会議(JASTJ)が2013年1月に出版した本書は『福島原発事故13のなぜ?』を副題にしている通り、これまでに福島原発事故についての事故調査報告書が2012年7月までに、「民間事故調」、「東電事故調」、「国会事故調」、「政府事故調」(いずれも略称)が出揃ったところで「再検証委員会」を立ち上げ、科学ジャーナリストの立場から各事故調の報告結果を検証したものである。(2013/01/31)


核・原子力
【たんぽぽ舎発】被ばく労働を考えるネットワーク編「原発事故と被曝労働」を読んで
 3.11以後、原発被ばく労働が注目され、マスコミは多重下請け構造、ピンハネ、暴力団の介在、鉛カバーによる被ばく線量隠し、ずさんな線量管理、未成年者の被ばく労働などについて報道した。しかし、それらは氷山の一角にすぎない。事故があろうとたえず新しい安全神話を作りあげて原発延命を図る推進派にとって、その根底をゆるがす被ばく労働の問題は「ない」ことにしなければ都合が悪い。たとえどんなに安全性を高めても被ばく労働そのものは決してなくならない。だから全力で社会問題化させないしくみを作っている。新たに出現した除染という巨大公共事業も、同じしくみのもとにある。本書は被ばく労働の実態、その構造的問題を暴く。労働者を使い捨てにして利益をあげる大企業の本性を浮き彫りにしている。(中村泰子 たんぽぽ舎会員)(2013/01/01)


市民活動
国際有機農業映画祭2012  12月16日「「こんな世の中、ひっくり返さなあきまへん」をテーマに
 今年で6回目を数える国際有機農業映画祭は12月16日(日・9時30分開場)、東京都内の法政大学市ヶ谷キャンパス内の外濠校舎で開催される。今回のテーマは「こんな世の中、ひっくり返さなあきまへん」。国際有機農具王映画祭運営委員会と法政大学サスティナビリティ研究教育機構との共催で行われる。(大野和興)(2012/10/23)


核・原子力
『市民の科学』第5号(特集「市民のマネジメント」・「原発ノー!と市民の倫理」)を読む(2) 山崎芳彦
とつの特集「原発ノー!と市民の倫理」の内容について記したい。 (2012/10/20)


核・原子力
『市民の科学』第5号(特集「市民のマネジメント」・「原発ノー!と市民の倫理」)を読む(1) 山崎芳彦
 市民科学研究所発行(2012年7月30日)の『市民の科学』第5号は特集として「市民のマネジメント―フォレット、バーナード、そしてドラッカーへ―」と、第4号の特集「原発はいらない」に続く「原発ノー!市民の倫理」で構成されている。今日的であるとともに今後に向けての貴重な問題提起の論考が、一貫性を保ちながら、多彩な視点を系統的に組み合わせた特集として、「市民の科学」−市民のための科学を確立することをめざす同研究所の目標にふさわしい内容となっていると評価できると思う。(2012/10/19)


核・原子力
【たんぽぽ舎発】本の紹介  10月15日発売『原発事故と被曝労働』-さんいちブックレット007-
 「3・11」後の被ばく労働の実態―。深刻化する収束・除染作業、拡散する被ばく労働現場からの報告! 出版・三一書房、本体価格・1000円、被ばく労働を考えるネットワーク編(2012/10/12)


核・原子力
『市民の科学』(第4号「特集・原発はいらない」)を読む  山崎芳彦
 市民科学研究所(NPO法人京都社会文化センター付属機関)が発行している『市民の科学』の第4号(2012年1月刊)と第5号(同7月刊「特集・市民のマネジメント」「特集・原発ノー!と市民の倫理」)をまとめて読んでいるが、それぞれのテーマがまことにタイムリーで、いま考えなければならない現実社会の課題に即した論考や報告が、きっちりと位置づけられ、読まれ、市民が動き出す動力源になることを待っているようだ。今回は第4号について記したい。発行されてからいささか時が過ぎたが、筆者の不勉強による。しかし、同誌の内容は、読むに遅すぎるというものではないと考え、いまになって読んで勉強させられたと思っている。(2012/10/09)


イスラエル/パレスチナ
映画『壊された5つのカメラ−パレスチナ・ビリンの叫び』―イマード&ガイ監督来日記念シンポジウム・「非戦を選ぶ演劇人」との対話―
 世界の映画祭で数々の賞を受賞し注目を浴びるパレスチナのドキュメンタリー映画『壊された5つのカメラ』がついに、9月下旬から日本で公開されることになり、それを記念してパレスチナ人、イスラエル人の両監督が8月下旬に来日します。この映画を観て感動した「非戦を選ぶ演劇人」たちと、パレスチナを追い続けるジャーナリストが、両監督と、パレスチナ、占領、戦争、平和、そしてドキュメンタリー映画について語り合います。(2012/08/16)


人権/反差別/司法
『アムネスティ・レポート 世界の人権 2012』 〜世界155ヵ国の人権状況を網羅! 日本で唯一の「人権」年次報告書〜  
 アムネスティが毎年発行してる「人権」年次報告書の日本語版 (2012/08/15)


市民活動
「国際水映画祭2012」  9月1日、国連大学で
 この9月1日、第2回目となる「国際水映画祭2012」が、東京・表 参道の国連大学を会場に開催される。今回は、ボリビアの水道事業 民営化を題材とした社会はドラマ『雨さえも』や、半世紀にわたり患者に寄り添い水俣病と闘い、6月にお亡くなりになった、医師の原田正純さんを追った『未来への診断書』など5作品が上映される。(2012/08/05)


人権/反差別/司法
『アムネスティ・レポート 世界の人権 2011』刊行〜世界157ヵ国の人権状況を網羅! 日本で唯一の「人権」年次報告書〜
アムネスティが毎年発行してる「人権」年次報告書の日本語版 (2011/10/15)


9.11テロから10年 −どんな本を読むべきか?
 9・11米テロから10年。この間に「テロの戦争」(ウオー・オン・テラー)という言葉も生まれた。英メディアでは、この10年を振り返る番組が放映されだした。関連本も書店に出るようになった。この「テロの10年」を振り返るとき、どんな本や番組がお勧めだろうか?私が英国で出くわしたものを紹介してみたい。(ロンドン=小林恭子)(2011/09/10)


アフリカ
今夜放送「緊急報告 リビア・市民蜂起の真実」
  リビアで今、何が起きているのか?日刊ベリタで以前取材させていただいた熊谷均プロデューサーから、今夜、特集を放送するとの連絡が届きました。NHK BS-1 ドキュメンタリーWAVE「緊急報告 〜リビア・市民蜂起の真実〜」 放送は8月27日 (土)00:00〜00:49 (つまり今夜12時から、ということです)(2011/08/26)


農と食
カンボジアの村で温鉄軍『中国にとって、農業・農村問題とは何か?―<三農問題>と中国の経済・社会構造』を読む  大野和興
  いまグローバル資本主義が百姓世界を飲み込み、中国でも「土地なし農民」が増えている。「土地がない」ばかりでなく、「仕事がなく」「社会保障がない」「三ない農民」が大量に輩出しているともいわれる。そのグローバル資本主義の先頭に立つのがいまの中国でもある。足もとで「土地なし農民」を作り出した中国資本主義は、アジア近隣諸国に押し出して、そこでも百姓世界を壊し、土地なし農民の大量生産を始めている。メコン川下りの旅で見たアジア百姓世界の解体とその背後にある中国資本主義の存在という現実に、温鉄軍「三農問題」はどう対峙するのか。この書評執筆のために旅先で読み込もうと、荷物にこの分厚い書物を詰め込み、カンボジアの田舎町のホテルの薄暗い明りの下で本書を広げながら考えたのは、そのことだった。(大野和興)(2011/08/24)


TPP/脱グローバリゼーション
運動から生まれた運動のためのパンフ  『TPP−あたりまえに生きたい ムラでも、マチでも−』 編・発行 TPPに反対する人々の運動  定価100円
  3月11日の東日本大震災で息をひそめていた感のあった「TPP推進論」が息を吹き返し、経済界や大手マスコミが「早く日本も交渉に参加を」とはやし立てている。その論理は、大震災の復興には巨額に資金がいる。その資金を調達するには税収を増やさなければならない→税収を増やすためには日本経済が活性化する必要がある→日本経済活性化のためには貿易と投資の自由化が必要であり→それを徹底的に進めることを目指しているTPP参加を、いまこそ進めるべきだ、というものだ。(大野和興)(2011/08/05)


文化
詩人の直感力と想像力が描き出す予言の書  若松丈太郎著『福島原発難民 南相馬市・一詩人の警告』  大野和興
  暴走を続ける福島第一原発に隣接する福島県南相馬市に一人の詩人がいる。若松丈太郎さん、76歳。海岸から4キロ,原発から25キロの地点に住む若松さんは,自らを原発難民と呼ぶ。長く高校教師を勤めてきた若松さんは、原子力発電所近傍に住む詩人として,自身の思いを詩やエッセイにして折にふれ発表してきた。本書は原発事故があった2ヵ月後の5月10日、それら原発にまつわる作品をまとめて上梓したものだ。一読して、詩人の直感力と想像力に驚嘆した。1971年、第一原発の建設が始まった段階で,詩人はこう記している。(2011/06/26)


「キュレーションの時代」の個人的な衝撃
 3・11震災前と後では、日本に住む人の心の持ちようや考え方にーーたとえ自覚はなくてもーー何らかの違いがでてきているのではあるまいか?そんな気がするこの頃だが、ジャーナリスト佐々木俊尚氏の「キュレーションの時代」を、3・11前に大変興味深く読んだ。今でも、読んだ後の衝撃は変わっていない。しかし、その「衝撃」の大部分は個人的なものである。それでも、同様の思いをもたれた方もいらっしゃるかもしれないので、書いてみようと思う。(ロンドン=小林恭子)(2011/06/24)


生活
読みごたえあり、『食品と暮らしの安全』誌が原発特集
【たんぽぽ舎原発情報】「食品と暮らしの安全」誌(月刊誌)が、5月号、6月号で原発特集を組んでいて、読み応えがあります。脱原発の日本再生ビジョン−15本の文章掲載・放射能による史上最大の海洋汚染を告発など。その一部を紹介します(特に5月号)。30頁余の小雑誌だが、読みごたえのある文章が多い。(2011/06/01)


社会
人の役に立つ「利他」こそ、幸せ 知的障害者に学び、生かす企業経営 安原和雄
  人間が生きていくうえで最も大切なことは何か。それはとてもシンプルなこと。人の役に立つこと、すなわち「利他(りた)のこころ」で生きれば、必ず幸せになれる。 ― こういう経営理念を掲げる企業が話題を呼んでいる。社員の約7割を知的障害者が占めているのも異色で、小企業ならではの独自性を発揮しながら業界トップのシェアを維持している。知的障害者たちに学び、それを生かす企業経営のモデルとして評価は高い。(2011/05/26)


TPP/脱グローバリゼーション
ブックレット『TPP反対の大義』  気になる「内へ、内へ」の視座  大野和興
 いま本屋をのぞくと、TPP関連本が平積みになっている。本書はその先駆けとなったもので、とてもよく売れているという。あれよあれよという間に、それまで公の場での開かれた論議など一度もなかったTPP(環太平洋経済連携協定)なるものが国政の最重要政策の一つになった昨年秋、その状況にぴったりと照準を合わせるタイミングで出版された。学者、農民、消費者組織のメンバーまで26人がそれの分野でTPPの本質やそれが持つ問題点について、短いが的確な分析行った文章を寄せている。(2011/03/06)


医療/健康
検査・検診が病気をつくる 近藤誠『成人病の真実』のお薦めーこれは絶対です!  崔 勝久
  先に、近藤誠の癌に関する新書の紹介をしました(「近藤誠は生きていた!−「がんもどき」理論の最終見解について」)。私自身の体調がよくなく(何故か、血圧が高くなった)、2週間、降圧剤を呑むなかで、改めて近藤誠の成人病に関する本を読みました。癌と合わせ、成人病の本は是非、みなさんにお薦めします。この休みの間にお読みください。これほど  私自身の体調がよくなく(何故か、血圧が高くなった)2週間、降圧剤を呑むなかで、改めて近藤誠の成人病に関する本を読みました。癌と合わせ、成人病の本は是非、みなさんにお薦めします。この休みの間にお読みください。これほど「役に立つ」本はありません!(2011/02/09)


文化
スティーヴン・ピムペア著『民衆が語る貧困大国アメリカ〜不自由で不平等な福祉小国の歴史』 (桜井まり子+甘糟智子 翻訳  中野真紀子 監訳)
 『民衆のアメリカ史』で有名な歴史家ハワード・ジンが監修する「民衆史シリーズ」 の一環である本書は、実際に貧困の中で生きる人々の体験や声を通して「語り直され」たアメリカ合衆国の貧困と社会福祉制度の歴史です。ニューヨークのイェシーバ大学で政治学と社会福祉政策を教える著者スティーヴン・ピムペアは、イギリス殖民地の時代から現在にいたる米国の貧者の体験を、歴史書や公文書、伝記、口述記録など幅広い分野の二次資料から拾い上げた膨大な数の弱者の声を、的確な仕分けと解説によってより合わせ、非常にわかりやすく、心にひびく読みものに仕立てています。いわゆる「下からの社会史」の試みとして、きわめて優れた業績です。(中野真紀子)(2011/02/08)


医療/健康
近藤誠『あなたの癌は、がんもどき』は期待通りの本でした  崔勝久
  私は妻の乳がん手術の経験から、近藤誠の本を読み、彼への信頼は高かったので、新刊の『あなたの癌は、がんもどき』(梧桐書院)は待ち遠しかった本でした。期待通り、著書の主張は明快で、かつ説得力があります。恐らく、癌に関してはこれが彼の最後の本になるような気がします。(2011/01/23)


文化
『となりのツキノワグマ』を読む――帯には「クマがこんなに写っていいのか!?」とある  笠原眞弓 
  金沢市街のはずれ、犀川のほとりにある姉の家の玄関先を仔クマが通り過ぎた。昨秋の昼日中である。姉は地方新聞の書評にあった表題の本『となりのツキノワグマ』(宮崎学著・撮影/新樹社刊)を購入。暮れに訪ねた私に、「おもしろそうよ。まだ読んでいないけれど」と渡した。どのページもそばに人がいれば「クマって○○なんだって!」と言わずにはいられない、私にとっての新知識が詰まっていた。(2011/01/14)


文化
新訳 ジョージ・オーウェル著「1984年」 〜近未来の人間の言葉とは?〜
  オーウェルの「1984年」は全体主義社会の怖さを描く近未来SFである。舞台は「戦争は平和なり 自由は隷従なり 無知は力なり」という不気味なスローガンを掲げる全体主義国家である。もとはソ連を描いたものと受け取られがちだったが、最近のアメリカにもよく当てはまるという人もいる。ハヤカワepi文庫「1984年(新訳版)」の巻末に寄稿しているアメリカの作家トマス・ピンチョンもその1人だ。(村上良太)(2010/12/18)


TPP/脱グローバリゼーション
『世界経済を破綻させる23の嘘』(徳間書店)  自由主義経済学の価値観、問題点を徹底的に批判し、提言する  崔勝久
  『世界経済を破綻させる23の嘘』(徳間書店、原題は「23 things they do not tell you about capitalism」2010, by Ha-Joon Chang)をお薦めします。この30年間、世界を席巻してきた新自由主義政策を支えてきた自由主義経済学の価値観、問題点を徹底的に、しかも脚注をつけることなく優しく説明したいい本です。表紙にはマーティン・ウルフ、チョムスキーやスティグリッドからの賛辞があります。世界的にも注目されている新鋭の学者のようです(2010/12/17)


市民活動
湯浅誠監修DVD 「近くて遠い、遠くて近い貧困問題」が完成  記念シンポジウムを開催します
  貧困を考えることは、社会のあり方を問い直すこと。NOP法人アジア太平洋資料センター(PARC)が制作した貧困問題を考えるDVDが完成しました。反貧困運動の最前線で活動する湯浅誠さん監修DVD「近くて遠い、遠くて近い貧困問題」です。11月18日にはリリース記念シンポジウムを開きます。のぞいてください。買ってください。(小池菜採)(2010/10/22)


文化
こんなに共鳴した本はありません、文京洙『在日朝鮮人問題の起源』  崔 勝久
  文京洙『在日朝鮮人問題の起源』(クレイン、2007)、「在日」関係の本でこんなに共鳴したことはありません。文さんの学者としての謙虚な姿勢から、わからないことはそのままわからないと言い、断定的でなく、それでいてしっかりと事実は事実として押さえるという書き方をしています。私が共鳴したのは、文書から彼の人柄がしのばれるということもさることながら、彼の追い求めてきた思想的遍歴(「在日」としての生き方)に自分のそれが重なるように思えたからでしょう。(2010/10/06)


文化
瀬川正仁著「なぜ尾崎豊なのか。」    村上良太
  ドキュメンタリー番組のディレクター、瀬川正仁さんの新刊が出た。「なぜ尾崎豊なのか。〜明日が見えない今日を生きるために〜」(バジリコ)だ。昨年10代から40代までを対象に行われたオリコンのアンケートで「最も衝撃を与えたロック・アーチスト」は尾崎豊だったという。(2010/07/25)


文化
パスカル・バレジカさんの新刊「パリ」   村上良太
「フランスからの手紙」を寄稿していただいているパスカル・バレジカさんが書き下ろしたガイドブックが出ました。パリ関係の本を出版しているパリグラム出版で、タイトルは「パリ〜歴史の中心地をぶらり歩く〜」(Paris, Promenades dans le centre historique)です。(2010/07/13)


文化
無名のビルマ・ビデオジャーナリストたちの物語  『ビルマVJ−消された革命−』
  2007年9月、世界の目はビルマにくぎ付けになった。軍事独裁政権に抗してまず僧侶が立ち上がった。やがて路上は10万人の人々で埋まった。情報統制がすみずみまで行き届き、外国人ジャーナリストの入国が厳しく制限されているにもかかわらず、その模様は映像となって世界中に発信された。逮捕・投獄の危険をかえりみず現場から情報を発信し続けた「ビルマ民主の声」のビデオジャーナリストたちの活動がその陰にあった。タイトルの「VJ」とは、ビデオジャーナリストの意味である。彼らが発信した映像の中には、ビルマ軍兵士に銃撃され殺されたAPF通信記者、長井健司さんの姿も映っていた。この映画は、彼らが命懸けで送ってきた断片的な映像を再構成したものである。(日刊ベリタ編集部)(2010/05/03)


英名女優ジュディ―・デンチが演じる「夏の夜の夢」−新劇場は成功するか?
 日本でもファンが多いシェークスピア劇。妖精パックが活躍する喜劇「夏の夜の夢」に、英国の名女優ジュディ―・デンチが女王役で出演中だ(3月20日まで)。デンチの姿を一目見ようと観客が駆け付けたのは、オープン後まだ日が浅い、ロンドン南部にあるローズ・シアターだ。劇場開設前、資金不足などトラブルに見舞われ、地方自治体が巨額資金を投入する羽目になったため、地元民の反発が根強い。新築の木の匂いがいまだ新鮮な劇場内で喜劇を満喫しながらも、一体いつまでオープンしていられるのかなと一抹の不安も感じる一夜となった。(ロンドン=小林恭子)(2010/03/12)


文化
ひとが生きる意味を問う 木下順二追悼公演「山脈(やまなみ)」  村上良太
  2006年に亡くなった劇作家・木下順二の追悼公演が今月下旬,東京演劇アンサンブルによって行われる。同劇団は過去に「蛙昇天」「オットーと呼ばれる日本人」「沖縄」「おんにょろ盛衰記」などの木下作品の上演を行っている。今回は初期の作品「山脈(やまなみ)」(1949年)。戦争末期、敗戦に向う日本でどうすれば新しい時代をひらく事ができるのか、それを誠実に考えた人々の生と死を描いている。(2010/03/08)


文化
石山永一郎編著「彼らは戦場に行った―ルポ 新・戦争と平和」
 ブッシュの戦争で殺されたイラクの人々、15万人。この中には大勢の子どもたちがふくまれている。本書は、この15万人を殺した側の兵士たちの物語である。練達のジャーナリストが世界を歩き、事実の断片をていねいに集め、再構成した物語は、「加害の側の兵士」もまた、身体を損傷し、あるいは失い、心を破壊されている実態を浮き彫りにしている。共同通信が配信して反響を巻き起こしたルポルタージュを、一冊の本で読めるのは、とてもうれしい。2009年12月、共同通信社から刊行された。(大野和興)(2010/01/28)


文化
戦災傷害者の無念を描く  ドキュメンタリー映画「おみすてになるのですか〜傷痕の民〜」  村上良太
  林雅行監督が新作「おみすてになるのですか〜傷痕の民〜」を完成しました。第二次大戦末期の空襲で重い傷を負い、暮らしに支障をきたしていても国家補償が得られず無念の思いを心に秘めて戦後を生きてきた民間の戦災傷害者たち。「国は私たちが死ぬのを待っているのか!」そんな彼らがカメラの前で体験を語り、傷ついた肉体を見せます(2010/01/21)


文化
水が狙われている!  映画『ブルーゴールド』サム・ボッゾ監督へのインタビュー  堀内 葵
  世界中が深刻な水危機に陥る中、企業を中心に水を商品化しようとする動きが加速している・・・。そんな恐ろしい現実を多くのインタビューや統計を使って丁寧に明らかにしていくドキュメンタリーが公開される。『ブルーゴールド - 狙われた水の真実』(配給:アップリンク)がそれだ。いま、水をめぐって何が起こっているかを紹介するとともに、このドキュメンタリーの監督サム・ポッゾさんに制作にまつわるあれこれを聞いた。(2010/01/15)


文化
大山泰弘著『働く幸せ』を読んで  ベーシック・インカムと福祉の接合を提唱  根本行雄
  大山泰弘著『働く幸せ』(WAVE出版)は、小倉昌男著『福祉を変える経営』(日経BP社)につらなる障害者福祉について、障害者の自立について考えるうえで、とても参考になる本である。そして、現状について、肯定的な、漸進主義的な発想にとどまることなく、「ベーシックインカム」という新しい発想を促してくれている本でもある。(2010/01/02)


農と食
いまだ、“キング”になれない日本の“ライス  シネマ『キング・コーン』に見る“米国の<CORN>徹底活用戦略“に学ぶライスの未来    塩谷哲夫 
  5月のゴールデン・ウイークの4日、東京渋谷の映画館「イメージ・フォーラム」でアーロン・ウルフ監督・製作の映画『キング・コーン』(2007年,アメリカ)を観た。「コーン(CORN)」とは“トウモロコシ”のことであり、サブタイトルは「世界をつくる魔法の一粒」であった。物語は、大学生のイアンとカートの二人が、これから社会人になるにあたり、「自分たちの食生活を見直してみたい」と、米国最大のコーンベルト地帯のど真ん中、アイオワ州に1エーカー(約40アール)の農地を借りて、アメリカの最もメジャーな作物コーンを栽培し、作られたトウモロコシがどこに出荷され、何に使われるのかを訪ねる旅に出る。そんなドキュメンタリー・タッチのロードムービーのような単純なストーリーなのだが、次々に出会うアメリカの食料・農業システムの驚くべき実態に触れる旅に、いつの間にか私もイアンとカートの後について歩くことになってしまった。(2009/10/31)


文化
第4回 UNHCR難民映画祭-東京  人間が超えがたい状況に翻弄され、そこで悩み苦しむ時、人の心を動かす物語が生まれる   李憲彦
 UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)難民映画祭をみた。この映画祭で上映されている世界中の難民を描いた20の映画は、政治的なメッセージを訴える以前に、映画としての感動にあふれるものが多い。はじめの三日間で5作品を見たが、正統派のドキュメンタリーばかりでなく、アニメやフィクションの作品もあり、多彩なラインナップになっている。その中から、最も衝撃的だった作品を紹介しよう。(2009/10/04)


文化
『オバマとなら私にもできる−大統領のメールに学ぶ! 魔法の英語フレーズ40−』 平田伊都子著 イラスト:川名生十
 著者の平田伊都子さんは、ベリタにも執筆いただいている国際ジャーナリスト。今回の国連総会の一般演説で勇姿を見せたリビアのカダフィ大佐の単独インタビューで世界的にも著名な方だ。英語、フランス語、アラビア語など言葉の達人でもある。本書は、その平田さんにまだ大統領になる前のオバマ氏から来たメールから、人びとの心を揺さぶるフレーズを抜き出し、日本語訳と脚注を付けた。(日刊ベリタ編集部)(2009/09/30)


文化
松林要樹著「ぼくと「未帰還兵」との2年8ヶ月 〜『花と兵隊』制作ノート〜」   村上良太
  現在、劇場公開中で評判を呼んでいるドキュメンタリー映画「花と兵隊」の監督・松林要樹さんが制作過程を記録した「ぼくと「未帰還兵」との2年8ヶ月」(同時代社)を今月15日出版します。これは制作日誌でありながら、単なる苦労話集でなく、映画で語られなかった濃い話が詰まっています。(2009/09/13)


文化
これでギリシアはもう恐くない! <独断による古代ギリシア読書の旅 最短1週間>  村上良太
 今回は映画と読書でめぐる、「古代ギリシア1週間の旅」です。不況で旅行に行けないとお嘆きの方にもお薦めです。(2009/08/30)


文化
《映画》イメルダ- 美貌と権力を手にした「女帝」の生涯-    イノウエケンイチ
  60〜80年代に独裁者としてフィリピンに君臨したマルコス大統領夫人、イメルダ。その美貌と華やかな振る舞い、亡命後に判明した想像を絶する贅沢や不正蓄財など、センセーショナルな話題を振りまいてきた彼女が、初めて自らその半生を語ったドキュメンタリー。2009年9月12日よりポレポレ東中野他で。全国で順次公開される。(2009/08/29)


文化
これで劇場はもう恐くない!読書ガイド <独断による現代劇 最短1週間コース>    村上良太
 戯曲を読むことの価値が今、問い直されているのではないでしょうか。そこでいささか強引ですが夏休みを利用してできる1週間のメニューを仮に組んでみました。題して「これで劇場はもう恐くない!読書ガイド」。難解な現代劇ももう大丈夫・・・。(2009/08/11)


イスラエル/パレスチナ
映画『オリーブの木がある限り』  オリーブは私たちの文化・歴史、生きた証なのです 
  あまりよく知られていないことだが、パレスチナの主要産業は農業である。輸出額の25%を農産物が占め、就業人口の14%は農業就業者が占める。主要作物はオリーブ。しかし畑や果樹園はイスラエル軍の検問所や分離壁に囲まれ、生産も輸送も常にイスラエルによって妨害され、オリーブの木は次々と引き抜かれた。そんなパレスチナの農業を守り抜こうと有機農業とフェアトレードを目指す地元NGO/民衆組織がヨーロッパや日本の市民組織・フェアトレード団体と組んで活動している。この映画は、そうした活動に取り組むパレスチナのNGO「パレスチナ農業復興委員会」(PARC)とフランスのパートナーが制作した。日本語版は、PARCの日本側パートナーである市民資本の民衆交易会社オルター・トレード・ジャパン(ATJ)とアジアの民衆組織のリンケージを掲げるNGO、APLAの協力を得て、国際有機農業映画祭実行委員会が制作した。(大野和興)(2009/06/13)


文化
映画化された「飽食の海」  海はすべての人のもの
  2006年に岩波書店から邦訳が出版されている英国人ジャーナリスト、チャールズ・クローバーによる" The End of the Line"(邦訳名:「飽食の海 世界からSUSHIが消える日」)がドキュメンタリーとして映画化され、反響を呼んでいる。BBCやインデペンデント紙のインターネット・サイトでも映画に言及しつつ、過剰漁獲の問題を取り上げている。インデペンデント紙の記事は、三菱系列の企業がクロマグロの国際市場の40パーセントを押さえていることを指摘し、「車や電気製品で英国に知られている三菱が、絶滅の危機に瀕するクロマグロの、世界でも有数の流通業者だと知ったら、ちょっとしたショックを受けることでしょう。クロマグロはサイやトラと同じぐらい絶滅の危機にあるのですから」、というグリーンピースのキャンペーン担当者の発言で記事を結んでいる。[1](青西靖夫)(2009/06/05)


文化
ジェーン『自由の扉−今日から思いっきり生きていこう−』 世界中の傷つき苦しむ性犯罪被害者へのメッセージ
  7年前の2002年4月、神奈川県内の駐車場の車中で一人の女性がレイプされた。犯人は米空母キティーホーク所属の米兵、被害者はオーストラリアの女性だった。彼女への加害はなおも続く。駆け込んだ警察署でセカンドレイプに遭うのだ。男性警官によって、受診もできないまま傷ついた心身への配慮もなく、一晩中質問攻めにあう。さらに再現写真撮影という理由で、「レイプの格好がどんなものであったかをすべて教えろ」と迫られる。深刻なPTSD(心的外傷後ストレス障害)に陥り、生きていくのがつらく、困難になったジェーンさん(仮名)がVictim(被害者)からSurviorとして再生していく心と行動の軌跡を手記と絵でつづった本書は、世界のすべての性犯罪被害者と戦争被害者へのメッセージである。本書は御茶の水書房から刊行され、6月初めに店頭に並ぶ。1600円+税。(大野和興)(2009/05/30)


社会
『マンガ嫌韓流4』 酷悪な日本ナショナリストの“グロテスクマンガ”
  以前から気になっていたが、なかなか手をつけられなかった出版物がある。「マンガ嫌韓流」シリーズだ。この分厚い政治マンガは、今回で4作目となり、シリーズ累計90万部も売れているらしい。いい加減、看過はできないなと思い、勇気を出して買ってみた。(村上力)(2009/05/21)


文化
日本の法の世界は「ガラパゴス的状況」  大河原眞美著『裁判 おもしろ ことば学』を読む    
  日本には専門用語、業界用語が多く、一般市民にはわかりにくいものや、誤解しやすいものが少なくない。今回は、大河原眞美著『裁判 おもしろ ことば学』を紹介したい。著者は言語学者であり、日本弁護士連合会(日弁連)の「法廷用語の日常語化に関するプロジェクトチーム」の一員であり、裁判員裁判の実施を見据えて、法廷用語をやさしく言い換えるための提案を行ってきた。その成果の一部が本書である。ここで、漢字クイズを出してみよう。次の漢字は、法廷用語としてはどのように読むのだろうか。(1)遺言(2)図画(3)居所(4)立木(5)問屋(6)一月(7)同人(8)競売 あなたはいくつ正解できるだろうか。(根本行雄)(2009/05/02)


文化
「日本の法律はお役所のためにある」  コリン P.A.ジョーンズ著『アメリカ人弁護士の見た裁判員制度』
  インターネットの検索を利用して、裁判員制度についての本を調べると、驚くほど、たくさん出版されていることが分かる。筆者が書いた『司法殺人』(影書房刊)も、きっと、含まれているはずだ。当然のことながら、良書よりもそうでないものの方が多い。筆者は、専門書ではない一般市民向けに書かれているもので、わかりやすくて、面白くて、ためになるもので、しかも、価格が安いという、得をした気分にさせてくれる、欲張った注文に答えてくれる本を探し出した。それはジョーンズさんの『アメリカン人弁護士の見た裁判員制度』(平凡社新書 本体価格720円 2008年11月)である。(根本行雄)(2009/04/23)


文化
【映画】『女工哀歌(エレジー)』を観て 「世界の工場」中国の労働現場  紅林進
  中国、四川省の貧しい農村から広東省の縫製工場に出稼ぎに来た少女ジャスミン・リー(16歳)をとおして、「世界の工場」となった中国の労働現場の現実を描くドキュメンター映画。彼女はブルー・ジーンズの糸くずをハサミで切る仕事を延々と続ける糸切り係りの女工。この縫製工場の労働はまさに苛酷である。映画は3月17日、東京・ウィメンズプラザで大竹財団、アジア太平洋資料センターなどいくつかのNGOの共同主催で上映される。(2009/03/11)


文化
映画「フロストxニクソン」 ジャーナリズムの映画として観る
 今月末から日本で公開される、米映画「フロストxニクソン」。「フロストxニクソン」の「フロスト」とはリチャード・ニクソン故米大統領(任期1969年―1974年)を、「フロスト」とは英国人のテレビ司会者デービッド・フロストを指す。全米を揺るがした政治スキャンダル「ウォーターゲート事件」で失脚し、大統領を辞任したニクソンをフロストがインタビューした実話の映画版だ。(ロンドン=小林恭子)(2009/03/05)


文化
【自著を語る】『司法殺人ー「波崎事件」と冤罪を生む構造−』  根本行雄
  ようやく、『司法殺人』を出版できることになりました。副題は、「『波崎事件』と冤罪を生む構造」です。「波崎事件」はまったく物証がなく、目撃証人もなく、自白がないのにもかかわらず、有罪となり、死刑の判決を受けたという点において、日本の冤罪の歴史なかでは、とてもめずらしい事件です。しかし、この「波崎事件」も、日本の冤罪の歴史をみてきますと、例外的な特殊なケースではないということがわかってきます。日本の、冤罪を生み出しやすい、その構造とそのメカニズムが、この事件においても歴然としており、明々白々であることがわかるからです。(2009/03/01)


文化
【映画】「アメリカばんざい」を見て ホームレスの三分の一がイラク帰還兵という現実 山城智幸
  最近見たインターネットのあるアンケート(20〜40歳の社会人対象)で「働いてみたしヽ国」の一位はアメリカであった。主な理由は「実力主義で仕事のやりがいがありそうだから」だという。これが日本人が持つアメリカに対する良いイメージだとするなら、映画「アメリカばんざい」に描かれているのは、アメリカが持つ負の側面であり、アメリカの生の姿だろう。(2008/09/11)


文化
【ほん】 『官製ワーキングプアー自治体の非常勤雇用と民間委託−』が描く日本の労働現場の現実
  一昨年のNHKの番組をきっかけに広まった、アメリカ発の  「ワーキングプア」(働く貧困層)という言葉は、不幸なことに日本社会にすっかり定着してしまった。日本弁護士連合会は、今年10月の第51回人権擁護大会・シンポジウムにおいて、ワーキングプアの問題を初めて正面から取り上げるという。ワーキングプア拡大の要因は、財界の意向を汲んで進められた労働分野の規制緩和と、ほころびだらけの社会保障制度にあると言われるが、ワーキングプアは民間だけでなく官の世界からも大量に生み出されている。本書はタイトルのとおり、官の世界で生み出されているワーキングプアの問題を取り上げたもので、現役の市議会議員である著者が、官の世界を間近で見ている強みを生かして、地方自治体で働く非正規労働者の実態を明らかにしている。布施哲也著、七つ森書館刊。(坂本正義)(2008/09/10)


【みるよむきく】 佐藤稟一著『演歌の達人−高音の哀しみ−』 情けに濡れる演歌の底に流れる叙情と心象風景
  近ごろのテレビのつまらなさといったらない。タレントが群れで登場して内輪話で盛り上がり、二言目には「自分ら芸能人は」などという。「おめえら、どんな芸能をもってるんだ。芸能人なんて口が裂けてもいえないはずだ」と腹のなかで毒づいて、スイッチを切ってしまう。 (2008/08/27)


憲法9条を世界に輸出しよう 「9条大事に」がアジアの願い 安原和雄
  日本国内はもちろん、世界中からもノーベル平和賞受賞者を含む心ある多くの人びとが馳せ参じた9条世界会議以降、「平和憲法9条を世界に輸出しよう」が新しい一つの合い言葉になってきた。そこには「軍隊なき世界」の実現も決して夢物語ではないという思いが込められている。だが憲法9条で軍備を棄てたはずの日本が強大な軍備を持っている。だから「9条は看板に過ぎない」という批判がある。その一方で、だからこそ「9条を大事に守ってほしい」が多くのアジアの人びとの願いともなっている。ともかく「武力で平和は実現しない」という認識がアメリカ主導のイラク攻撃の大失敗を背景に世界中に急速に広がりつつある。「軍隊なき世界」の実現が可能であることを説く力作、吉岡達也著『9条を輸出せよ!』(08年4月、大月書店刊)を紹介したい。(2008/07/19)


農と食
「生きる」ことを深く問う 『写真集 自然農に生きる人たち』
  副題に「耕さなくてもいいんだよ」とある。帯には、草は抜かなくていい、とある。奈良で「自然農」を始めた川口由一さんを筆頭に、日本全国36カ所で「自然農」を営む人たちを、著者の新井由己さんが二輪車で訪ね歩いた記録集(自然食通信社刊)である。(加藤〈karibu〉宣子)(2008/06/29)


『槙枝元文回想録』が出版されました 戦後の教育・労働運動の原点を知るために
  日刊ベリタに2005年10月から08年2月まで連載された『槙枝元文回想録―教育・労働運動に生きて』が、内容を補強して6月20日、アドバンテージサーバーから刊行されました。A5判334頁で定価2310円(税込み)です。「ミスター日教組」といわれた元委員長が87年の人生を生々しく綴る注目の書です。教育基本法が改悪され日本国憲法が危機にさらされる現在、戦後の教育・労働運動の原点に立ち返り、新たな運動の構築への示唆をあたえてくれるでしょう。最寄りの書店かアドバンテージサーバー(電話03−5210−9171 FAX03−5210−9173)へ、お申し込みください。(ベリタ通信)(2008/06/22)


憲法9条伝えるのは老人の役割 日野原翁と対談:福島社民党首 安原和雄
  とにかくお元気な翁である。ご老体と呼ぶには精神的に若すぎる。その日野原重明(ひのはら・しげあき)さん(聖路加国際病院名誉院長・同理事長)は、今年(08年)10月4日の誕生日に満97歳を迎える。著書も数え切れないほど多い。日野原翁と福島みずほさん(社民党党首)との対談が目に留まった。日野原さんは現役の平和運動家でもあり、対談では「憲法9条を子どもに伝えるのは、戦争を知っている老人の役割」― などと強調している。(2008/06/14)


貧困大国 ― 日本とアメリカ その元凶は市場原理主義だ! 安原和雄
  一国の経済規模を示す国内総生産(GDP)でみると、アメリカが世界第1位、日本が第2位の経済大国である。日米両国はつい最近まで誇り高い経済大国であったはずだが、今や貧困大国という汚名を着せられる始末となっている。大国でありながら舞台が暗転した背景はなにか。「市場にまかせれば万事うまく事は運ぶ」という触れ込みで強行されたあの市場原理主義こそがその元凶というべきである。最近出版された著作 ― 湯浅 誠著『反貧困』(岩波新書、08年5月刊)、堤 未果著『ルポ 貧困大国アメリカ』(同、同年1月刊)― を手がかりに貧困大国・日米の実像に迫り、その対抗策を考える。(2008/05/23)


恋も事件もあります マレーシアでのロングステイ体験を題材にした小説が出版される
  【クアラルンプール20日=和田等】マレーシア・ペナン島でのロングステイを題材にした小説がこのほど出版された。三浦央(ひろし)さん著『へロー・スラマッ・パギ!〜マレーシア・ロングステイ物語』(文芸社、1500円)がその本だ。著者の体験をもとに、事件あり、恋ありで、小説としても楽しめると同時に、ロングステイの勧めとしても楽しく読める。(「スラマッ・パギ」はマレー語で「おはよう」の意味)(2008/02/21)


利休の「簡素の精神」を生かす時 グローバル化時代と日本文化 安原和雄    
  昨今のグローバル(世界)化の流れの推進者の一翼を担うのか、それとは異質の新しい流れをつくっていくのか、大きな分岐点に立たされている。前者は国境を越えた世界的な市場原理を進める米国主導の新自由主義路線を意味する。この貪欲な路線に抗して、もうひとつの道として日本文化のシンボルともいうべき茶の湯の創始者、千利休の「簡素の精神」を据え直してみてはどうだろうか。最近読んで刺激を受けた著作として、樫崎櫻舟著『利休ゆかりの茶室 獨楽庵物語』(講談社、07年刊)を挙げたい。著者は最終章で「地球時代(グローバル)の茶の湯」というテーマで問題提起をしている点に注目したい。(2008/02/09)


天笠啓祐著『バイオ燃料 畑でつくるエネルギー』  多国籍企業が食料もエネルギーも支配する      
 トウモロコシやサトウキビ、大豆、パームやしなどの植物を原料に作るバイオ燃料。地球温暖化の切り札として注目されるがはたして本当にエコなのか。問題があるとするなら、それは何か。科学ジャーナリストの天笠啓祐氏が『バイオ燃料 畑でつくるエネルギー』をコモンズから出した。市民のためのバイオ燃料に関する入門書として編まれた本書は、丁寧にデータを追いながらブームの本質に迫る。(上林裕子)(2007/12/16)

常備軍は廃止されるべきだ! カントの平和論を今読み解く  安原和雄
  ドイツの哲学者、カントの著作『永遠平和のために』が話題を呼んでいる。同著作の主眼は常備軍の廃止を唱えたことにある。210年余も前の先見性に富んだカントの平和論を手がかりに、戦乱と破壊の絶えない21世紀の今を読み解くと、みえてくるものは何か。それは今こそ常備軍廃止論を生かすときであり、「永遠平和は人類の使命」(カントの言葉)という認識を共有することである。(2007/12/06)


『制裁論を超えて=朝鮮半島と日本の<平和>を紡ぐ=』  評者 大野和興
  一応、これでもジャーナリストと名乗っている関係上、とても恥ずかしい思いがするときがある。その最たるものがいわゆる北朝鮮物である。荒唐無稽、憶測、悪意といった、およそジャーナリズムとは無縁であるはずのことどもが、電波や紙を通して運ばれ、人びとの頭の中で「事実」と化していくさまを見ていると、恥ずかしさの余り身をよじりたくなるほどだ。(2007/11/02)


  • 2007/10/29 


  • <書評>日本国際ボランティアセンター編『軍が平和をつくるんだって? アフガニスタンで起こっていること』  評者・小倉利丸
      11月1日で期限が切れる「テロ対策特別措置法」の延長問題が国会の争点になっている。しかし、「対テロ戦争」という戦争の実態はいっこうに明らかにされないまま、「国際社会での責任」という言葉だけが一人歩きしているのが実情だ。そんななか、アフガニスタンで人道支援の活動をしているNGO「日本国際ボランティアセンター」(JVC)が、アフガニスタンで行われている対テロ戦争の実態とその欺瞞性をつくブックレットを発行した。(2007/10/15)


    書評『聞き書き 小泉金吾 われ一粒の籾なれど』(加藤鉄編著) 六ヶ所村に生きる農民の記録  評者:相川陽一
        青森県上北郡六ヶ所村。長年にわたり、国家プロジェクトに翻弄されてきたこの村で、ただ一戸、開発用地とされた区域に今も暮らし、田をつくる農民がいる。本書は、六ヶ所村の新納屋という集落(部落)に住む農民、小泉金吾さんの人生をつづった聞き書きである。(初出 季刊『インパクション』159号)(2007/10/04)


    外資も敵わぬ「おもてなしの心」 TVドラマ『どんど晴れ』を観て  安原和雄
      先週末(9月29日)まで半年続いたNHK・朝のテレビドラマ『どんど晴れ』は、乗っ取りを図る外資とその標的になった老舗旅館との抗争を描いた物語で、興味深く観ました。乗っ取りは失敗に終わり、それは老舗旅館の「おもてなしの心」にはついに敵(かな)わなかったという筋書きとなっています。昨今、米国主導のグローバル化の波に乗って利益追求を第一とする自由市場原理主義が猛威を振るっていますが、それに対抗して「日本のアイデンティティ」をどう主張していくかが論議を呼び始めています。このドラマは、そういう論議に向けて有力な視点を示唆していると評価できるのではないでしょうか。(2007/10/01)


    ウォーターゲート事件追及記者の著作「攻撃計画 ブッシュのイラク戦争」
      2004年に日米両国で刊行されたボブ・ウッドワード氏の著書『攻撃計画 ブッシュのイラク戦争』(日本経済新聞社)を一読、読み応えのある内容に感心させられた。ウッドワード氏といえば綿密な取材によってウォーターゲート事件の全貌を暴き、リチャード・ニクソン大統領(当時)を辞任に追い込んだ名物記者だ。アメリカ政界に太い人脈を持つ抜群の取材力と卓越した筆力で知られ、現在はワシントンポスト紙の編集局次長を務めている。最近ではジョージ・ブッシュ政権を批判的に書いた著書「ブッシュのホワイトハウス」(日経新聞)が米国では100万部のベストセラーになったことで知られている。(及川健二)(2007/09/20)


    壊れゆく街の記録『長江哀歌』 人びとの哀しみは計れない「開発」の秤 加藤〈karibu〉宣子
      いつだったか、アジア最長の長江に建設されるという三峡ダムのことを聞いて以来、もう何年もずっとこのダムが気になっていた。中国のジャ・ジャンクー監督の映画『長江哀歌』の舞台はその三峡の街、中国湖北省・奉節。かつて愛した人を探す2人の男女の物語の背景に、昔と変わらない長江の流れと壊れゆく街、ダム建設現場が描かれる。「哀歌」──近頃あまり聞かなくなったことばにも惹かれ、遅ればせながらベネチア国際映画祭の金獅子賞受賞作品を見に行ってきた。(2007/09/09)


    静かに状況を突き抜ける『夕凪の街桜の国』 映画を見、原作を読んで つるたまさひで
      素直にいい映画だと思う。例え、文部省特選でも、大嫌いな東京都知事が推奨していても、ナショナルなものへ回収される危険があっても、それでもいい映画だと思う。けっこう泣いた。みんな泣いていた(ように見えた)。(2007/09/05)


    隅々から伝わる「生きる情熱」 仏のパリ市長ドラノエ氏の自叙伝 
     フランスのパリ市長ベルトラン・ドラノエ氏の著作がこのほど、「リベルテに生きる パリ市長ドラノエ自叙伝」として邦訳され出版された。同氏は上院議員時代に自ら同性愛者であることを公表し、2001年に保守系の市長を破り、パリ市長に当選した異色の人物。出版を契機にドラノエ氏の思想、人となりに迫ってみた。(及川健二)(2007/09/03)


    日本列島に住めなくなる日 山田太郎『原発を並べて自衛戦争はできない』 安原和雄
      米国主導の対テロ戦争の余波で、万一、日本が戦争に巻き込まれた場合、どういう事態が発生するか。原発技術者・山田太郎氏は、原発に関する専門知識を活かした論文、「原発を並べて自衛戦争はできない」(季刊誌『Ripresa』07年夏季号・リプレーザ社発行)で「日本列島上に並んでいる原子力発電所が攻撃されれば、放射能汚染で日本列島に日本人が住めなくなる日がくる可能性がある」と指摘している。さらにそれを防ぐためには日本の安全保障政策として「非武装の選択こそが現実的」と提案している。(2007/08/29)


    現代の“歌姫”中村 中 アルバム「天までとどけ」から伝わる心の叫び
      “歌姫”をラテン語ではディーヴァ(diva)という。ディーヴァには元々、女神という意味もあった。10代、20代の間でカリスマ的人気を誇るシンガーソングライター・中村 中(ナカムラ アタル)さんは現代日本に現れた“歌姫”だ。現在22歳の中村さんはとてもスレンダーで、茶色の髪を肩にかかるくらいまで伸ばしている。“女神”と呼ぶに相応しい幻想的で不思議なオーラを全身から発している。彼女のファースト・アルバム「天までとどけ」を私は最近、入手した。(及川健二)(2007/08/25)


    時代を駆け抜けた思想と実践を読み解く一冊  西村光子著「女(リブ)たちの共同体(コレクティブ)=70年代ウーマンリブを再読する=」   評者・舟本恵美
      「性の解放」と「個の解放」めざして、鮮烈に登場した1970年代のウーマンリブ運動。そのなかから全国各地に女たちの生活共同体(コレクティブ)が生まれた。多様多層なリブの運動の中で共同体(コレクティブ)に焦点を当て、同時代をともに歩いた著者が、今日の視点からその運動の実態と思想を調査し、自分のやったこと、あるいはやりそこねたことの意味をさぐった。評者・舟本恵美さんはリブの運動誌『女・エロス』(1973年創刊)創刊メンバー。(2007/07/05)


    ダグラス・ラミスさんの『普通の国になりましょう』を読む
       もう5年も前になる。ラミスさんを口説いて「ダグラス・ラミス平和を紡ぐ旅」というのを仲間を募って一年間やった。あの9・11の後の世界、アメリカの対テロ戦争が始まり、米軍がアフガニスタンに爆弾を雨を降らせていた。その一年後にはイラク侵略が始まり、日本では有事法制が議論され、海外派兵寸前まで来ていた。グローバル化のなかで職場も地域も荒廃し、次は憲法改定だと公然といわれはじめていた。ラミスさんはすでに津田塾大学を退き、沖縄に在住、在野の政治学者としてさまざまの運動現場で人々とまじって動いていた。それから時代はいっそう進み、ラミスさんからこの本が届いた。(大野和興)(2007/06/03)


    C・ジョンソン『帝国アメリカと日本 武力依存の構造』 日米安保の時代錯誤を内部告発
     「戦後レジーム(体制)からの脱却」を旗印とする安倍晋三首相は平和憲法9条(=戦力不保持、交戦権否認)を改悪して日本を「戦争する国」に仕立て直す考えに執着している。憲法改悪のための国民投票法は2007年5月14日の参院本会議で可決、成立した。いよいよ改憲に向けて動き出すことになるが、このような安倍政権の平和から戦争へ―という基本路線の旋回の背景に日米安保=軍事同盟が存在していることを見逃してはならない。 (2007/05/19)


    井上琢郎『日本人に生まるる事を喜ぶべし』 「礼儀立国・日本」のすすめ 安原和雄
      平和のためには何ができるのか、何をしたらよいのか。「平和憲法9条(戦争放棄、戦力不保持)を守れ」という声が広がりつつある。「九条の会」も日本列島の隅々まで行き渡り、全国ですでに6000を超えている。しかし平和を確かなものにするための方策はいろいろあるのではないか。井上琢郎著『日本人に生まるる事を喜ぶべし』(2007年1月、財界研究所刊)は「礼儀立国の提案」を試みている。いうなれば「礼儀立国・日本」のすすめである。私は同感であり、こういう発想も高く評価すべきではないか。平和へのもう一つのチャレンジといえよう。(2007/04/15)


    『我、自衛隊を愛す 故に、憲法9条を守る―防衛省元幹部3人の志』 憂国の士の「内部告発」 安原和雄
      著作『我、自衛隊を愛す 故に、憲法9条を守る―防衛省元幹部3人の志』(かもがわ出版・2007年3月刊)を読んだ。著者は小池清彦(元防衛庁教育訓練局長)、竹岡勝美(元防衛庁官房長)、箕輪 登(元防衛庁政務次官)の3氏で、対米追随の軍事政策、自衛隊のイラク派兵、憲法9条改悪の動き―などを厳しく批判し、「憲法9条を守ろう」と主張している。3氏は防衛庁(現防衛省の前身)の要職にあった人物であるだけに、その「憂国の士」らしい気概ある発言は「内部告発」のような性格をもっており、傾聴に値する重みがある。(2007/03/20)


    斎藤たきち著『北の百姓記』(正・続) 地下水がつなぐ百姓の苦渋と誇り
      山形のいっかくで営々と農にたずさわってきた一人の百姓が、70歳を迎え、自らの思いを本に書いた。米と果樹、野菜を育て、詩を書き、地域運動の世話役として過ごしてくるなかで練り上げた百姓論、農の思想、地域論がぎっしる詰まっている。土をつくり、作物を育てるものでなければもてない具体性と純度の高い思想性を兼ね備えた作品である。本書の魅力を、村を歩く記者として著者の存在を注視つづけてきた大野和興と、同じ山形の百姓として生きる一世代若い農民・菅野芳秀が紹介する。(大野和興)(2007/03/04)


    仏教小説『ごみを喰う男』の読み方 緑の思想と脱「経済成長」の勧め 安原和雄
      中村敦夫著『ごみを喰う男』(徳間書店、2007年1月刊)を読んだ。エリート警察官僚出身の僧侶が探偵として犯人捜しに知恵を傾ける。モデルとなっているのは東京都西多摩郡のごみ問題である。そのごみ処理にからんで犯罪が行われるという筋書きで、書名の『ごみを喰う男』はそこから来ている。「環境ミステリ−」と銘打ってあり、ミステリーの展開もおもしろいが、私が興味を抱いたのは、本書が仏教思想と緑の政治思想とをつなげて物語を創作し、そこに脱「経済成長」の考えを織り込んでいる点である。(2007/01/30)


    映画「麦の穂をゆらす風」を見てきた   <つるた まさひで>
        遅ればせながら、「麦の穂をゆらす風」を見てきた。連れを誘って行ったのだが、彼女はそれからずーっと機嫌が悪い。確かにこの映画、作品自体に希望は見えない。笑って楽しみたいときにはまったく不向きな映画だ。しかし、それは世界の現実と照らし合わせて考えさせるとても強い力を持っているということでもある。外国軍による占領、レジスタンスへのすさまじい暴力、そして、その暴力が抵抗の暴力を生む。その暴力は深く内部にまで浸透する。レジスタンス内部の暴力は大きな矛盾を孕みながら、被害・加害、両方の当事者をこれでもかというほどに苦しめる。(2007/01/24)


    経済のグローバル化に対する包括的批判と具体的行動指針を提示 <小倉利丸> ジョン・カバナ、ジェリー・マンダー編『ポスト・グローバル社会の可能性』
    今年の世界社会フォーラム(WSF)が20日からナイロビで始まる。ぼくは23日から後半の三日だけ参加するが、WSFに出かける前に是非読んでおきたかったのがこの本である。本書は、International Forum on Globalization(IFG、国際グローバル化フォーラム)による報告書である。本書の訳者解題によれば、IFGは1994年に「経済のグローバル化がもたらす影響を、文化、社会、政治、環境というあらゆる面から分析し批判することを目的」に米国サンフランシスコに創設されたものだ。本書は21名の執筆者による共同執筆であるが、この執筆者のなかには、編者の他に、ウォルデン・ベロ(『脱グローバル化』、明石書店など)、ディビッド・コーテン(『グローバル経済という怪物』、シュプリンガー東京など)、バンダナ・シヴァ(『バイオ・パイラシー』、緑風出版など)など日本でもよく知られている人達が執筆陣に加わっている。本書は原書第二版からの翻訳で、緑風出版が刊行した。(2007/01/19)


  • 2006/06/22 李泳采・韓興鉄『なるほど!これが韓国か


  • 浜六郎著『のんではいけない薬 必要な薬と不要な薬』
    本誌連載で反響を呼んだ『必要な薬と不要な薬』が最新情報による全面改訂版で待望の単行本化! 「薬のチェックは命のチェック」の立場から、大切な医薬品情報を「一般名」と「商品名」をあげて掲載。(総索引付き) 良い薬と悪い薬をみわける目を養おう!(2006/05/18)








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