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提携・契約メディアニュー・インターナショナリスト・ジャパン『New Internationalist (NI)』は、OxfamなどイギリスのNPOによって1973年に創刊された英字月刊誌です。「気候変動」、「エイズ」、「イスラム」、「国連」、「紛争資源」など、今日の国際社会における重要なトピックから毎号一つを選び、ユニークな切り口で報道・分析しています。その日本版である『New Internationalist Japan (NI-Japan)』は、読者のみなさんが理解を深め活用しやすいようNIの英語情報を日本語で補完し、日本におけるリポートも掲載する冊子です。日本版ウェブサイトはhttp://ni-japan.com/ 世界経済 世界にはびこる不公平な税制の現実(下) 関税引き下げを迫るWTOで失った税収が人々を苦しめる 政府が持たざる者の側に立ったときにどのようなコンセンサスが現れるのかは全く白紙で、さまざまな可能性がある。しかし、もちろん現在のような目を覆いたくなるほど恥ずかしい悪徳コンセンサスのようなものではないことは確かである。おそらく今は原点に立ち返ってみる時期だろう。政府は、人々の支払い能力に合わせ、最も基本的な原則である公正さをベースにした累進的な税制を敷かなければならない。そうでない政府には、国民のために国を取り仕切っていく資格はない。少なくともこの観点からすれば、歴史は始まったばかりなのかもしれない。((ニュー・インターナショナリスト=デビッド・ランソム)(2009/11/30) 世界経済 世界にはびこる不公平な税制の現実(上) 「税制改革」が社会をむしばむ 世界では、一般の人々が意識しないところで、税の考え方と仕組み、それを取り巻く環境が変化を続けている。貧困層の負担を増やすさまざまな間接税導入が、個人・法人所得税など直接税税率引き下げと共に実施され、租税回避地(タックス・ヘイブン)と呼ばれる低税率と守秘義務を掲げた国や地域は、海外の個人や法人に「節税」をアピールして富や法人利益の海外移転に拍車をかける。国の税収減は即教育や保健医療など公的サービスの低下につながり、その影響を真っ先に受けるのは貧しい人々だ。果たして、世界の税制はどうなっていくのか。 (2009/11/28) 環境 化学物質、便利さの陰の悲劇(下) 人体に入り込み、生殖・神経・免疫・遺伝子の機能を侵す 私たちは現在、さまざまな有毒な化学物質に囲まれながら生活しているが、第二次世界大戦のさなかに近代的な合成化学物質が生まれるまで、このような物質は存在していなかった。その数についてはいくつかの見方があるが、現在では8万種以上の化学物質が工業的に生産され、毎年数百の化学物質が新たに生まれ、その数は増加している。その中で人間の健康や環境に対する影響がテストされたものは、ほんのわずかである。そして危険なことに、化学物質同士が反応した場合の健康や環境に対する影響に関してはほとんど知られていない。(ニュー・インターナショナリスト=ウェイン・エルウッド)(2009/10/30) 環境 化学物質、便利さの陰の悲劇(上) カナダ・モンタリオ州サルニアで先住民族を襲う化学物質汚染 プラスチックは、人間の生活のあらゆる部分に広く深く浸透している。その便利さや手軽さの裏には、製造から廃棄まで多様な問題が横たわっている。健康面では、環境ホルモンや発がん性物質など、まだはっきりとは安全が確認されていない物質も多数含まれている。また、環境にやさしい部分ばかりが注目されるバイオプラスチックでも、特定条件下でしか生分解が促進されない問題、原料作物の問題(世界の食料危機への影響、GM作物や合成生物の使用)などを抱えているものがある。私たちは、この便利な素材をどう利用していくべきなのか。 (ニュー・インターナショナリスト=ウェイン・エルウッド)(2009/10/29) トイレの話をしよう(下) それは文化であり、衛生問題であり、政治問題でもある インドでは、新しい無料の水供給を約束するキャンペーンを政治家が堂々と行っている。それとは対照的に、排せつ物をどうにかしろとは誰も呼びかけない。人間は水なしでは生きていけない。それは事実である。そしてまた、トイレがなくても死ぬことはない。だが熱心な経済学者たちは、健康を害した人々が社会的コストの負担を増やすことになると指摘する。それでも衛生への要求がはっきりした形で出てこない理由は、人々が必要を感じていないからではなく、その話題がタブーだからである。女性にとって、「用を足しに行く」場所がなく、それに対処しなければならないということは、不便なだけでなく、個人の尊厳に対する脅威でもある。夜外に用を足しに行って性的な嫌がらせや暴行に遭う可能性があるし、周囲の目も厳しい。例えば南アフリカの都市部では、公共トイレの掃除やくみ取りの仕事をする女性は結婚相手が見つからないのである。注意を払ってこの問題に取り組まない限り、地元議員との話し合いの中でこの問題が取り上げられることもない。(ニュー・インターナショナリスト=マギー・ブラック)(2009/07/02) トイレの話をしよう(上) 150年前の現実がいまも 政治上最も優先順位が低い重要課題 世界では、いまだに26億人がトイレなどの最低限の設備なしで暮らし、非衛生的な状況の下で毎年200万人(ほとんどが子どもたち)が下痢によって死亡している。人間は毎日排せつ物を出しながら暮らしており、それは聖人であっても生理上避けることはできない。しかし、この類の話はどの文化でもタブーとされ、あまり取り上げられることはなかった。国連は、この問題に注目を集めるため、2008年を国際衛生年に定め、取り組みを促してきた。今回は、開発途上国の衛生とトイレの現状、解決の可能性について考える。(ニュー・インターナショナリスト=マギー・ブラック)(2009/07/01) 中南米 アマゾン・ヤスニ地域の石油採掘は断念できるか エクアドル提案の意味を探る 究極の地球温暖化対策を提案したエクアドル。その対策とは、アマゾンの一角、ヤスニ地域に埋蔵されている石油を採掘しないという提案である。もちろん、石油輸出が重要な収入源になっているエクアドルは、石油からの見込み収入の一定額を国際社会に補償してほしいと提案している。さらにこの提案は、新たな地球温暖化ガスの排出を防ぐだけでなく、石油開発によって破壊されてしまうアマゾンの貴重な自然と、そこに住む先住民の文化と暮らしを守ることにもつながる。はたして、エクアドルのこの提案は、新たな温暖化対策になるのだろうか。(ニュー・インターナショナリスト=バネッサ・ベアード)(2009/04/19) 核廃絶運動の新しい展開を 「核廃絶と気候変動防止の運動を結びつけるべきである」 現在世界は核兵器への関心を新たにしている。核兵器大国が古い核兵器の更新を計画する一方で、世界は「貧者の核武装」という時代の中にいる。核兵器を配備するインドやパキスタンのような国だけでなく、北朝鮮やイランのような核兵器開発能力を持つ国が国際舞台で台頭してきた。つまり、「開発能力あり」と掲げるだけで十分な力となるのだ。今後、原子力エネルギー技術の輸出と共に、開発能力を有する国は確実に増えていく。このような中、核廃絶運動は大きな転換点を迎えているが、実は他の運動との連携で新たなチャンスも見えている。(ニュー・インターナショナリスト=ジェス・ワース)(2009/02/26) ビルマ民主化 ささやきの町ヤンゴン 軍政の監視下、さりげなく窮状を外国人に吐露する僧侶と市民 今年独立60周年を迎えたビルマ。だが、軍事政権の支配によって、国内はいまだに植民地支配が続いているかのようである。ビルマ人だけでなく、海外からの訪問者でさえも軍事政権の監視の目を気にして自己検閲状態に陥ってしまうという現実がある。またその一方で、この国の厳しく残酷な現状を少しでも国際社会に知らせようとし、外国人にさりげなく近づいてきて人々の窮状を吐露する市民たちもいる。首都だったラングーン(ヤンゴン)を訪れたディンヤル・ゴドレジが、現地からその様子を報告する。(ニュー・インターナショナリスト=ディンヤル・ゴドレジ)(2008/11/12) ボリビアで幕を開けた先住民族の時代 モラレス政権下、古来の知恵をいかした公正な社会へ前進 2006年に誕生した初めての先住民族出身大統領の下で変革が進むボリビア。この国で起こっている政治、社会、環境、人権、教育などさまざまな分野における変化は、私たちも学ぶべきことが多い。ボリビアに押し寄せている先住民族の古来からの価値観に社会主義のテイストを加えた新たな波について、現地からリポートする。 (ニュー・インターナショナリスト=バネッサ・ベアード)(2008/10/02) 環境 飛行機の利用と地球温暖化 空の旅を抑制すべきかどうかで議論白熱 海外旅行は身近なレジャーとなり、グローバルなビジネスの機会も増え、留学熱もかつてないほど高まっているなか、これまであまり注目されてこなかった飛行機から排出される地球温暖化ガスの影響について、徐々に懸念が広まっている。飛行機が排出する地球温暖化ガスは、ひとりあたりに換算しても1回の利用で膨大な量となる。地球温暖化が深刻な問題となってさまざまな対策が模索されている現在、飛行機の利用を規制することは不可欠であるようにも思える。今日の社会においては簡単には答えが出せないこの問題について考える。(ニュー・インターナショナリスト=クリス・ブレイザー)(2008/09/03) 中国 北京五輪は中国の人権状況を改善できるのか 現状はIOC委員長の期待に逆行 2008年8月、北京オリンピックスタートの号砲がとどろく。共産党の一党支配の下で、表現の自由も人権も保証されていない中国でのオリンピックは、オリンピック憲章に違反するのではないかという意見が当初から多かった。しかし国際オリンピック委員会と中国政府は、オリンピックを通じて中国の人権状況は改善されると主張した。しかしこのオリンピック開催の年になっても、その見通しは現実のものとはなっていない。不気味な「オリンピック警備用英会話集」から人々への弾圧まで、今なお続く中国の人権軽視の現状を報告する。(ニュー・インターナショナリスト=サム・ギール(ゲストライター))(2008/08/02) 環境 企業の社会的責任の現実 利益追求の正体を隠すための魅力的な仮面では? 企業の社会的責任(CSR)が大流行している。NPOやNGOなどの民間非営利団体、公的機関、マスコミも積極的で、企業への協力を惜しまない。海外での植林から地域の清掃活動、民間非営利団体への寄付から環境にやさしい(とされる)製品の開発まで、実に多くのことがCSR活動として取り上げられている。企業はなぜ社会貢献活動をするようになったのか? CSRブームは、利益追求という企業本来の姿の転換を意味するものなのだろうか? 今回は、さまざまな利害と思惑が絡んだ企業の抜け目ないCSR戦略を明らかにする。(ニュー・インターナショナリスト=ジェス・ワース)(2008/07/13) 劣化ウラン 戦争の有毒な置きみやげ:劣化ウラン弾 問題解決に向けて冷静で迅速な行動が必要だ 原発の燃料を作る過程で出る廃棄物、劣化ウラン(DU)。現在世界では、100万トン以上のDUが貯蔵され、その量は増え続けている。鉛の約2倍の密度のこの重金属は、砲弾や機銃弾に組み込まれてイラク等で使用された。劣化ウラン弾が使用された地域では、がんや先天性異常を持つ子どもの増加など様々な健康被害が戦闘後に明らかになり、戦闘に参加した兵士にも湾岸戦争症候群等が広まった。DUと健康被害との因果関係を否定する当局に対し、NGOや研究機関は疫学的調査や実験を基に反論している。DU問題解決への動きを報告する。(ニュー・インターナショナリスト=ディンヤル・ゴドレジ)(2008/06/11) 民主主義をむしばむ「幼稚化」 世界に輸出される米国型政治モデルの危険な仕組み 人間は幼稚化することがあると精神分析医たちは考えているが、有力政治家たちはそれを好都合なことだと思っているようだ。政治家と政治関連業界(スピンドクター、世論調査会社、広告代理店、ロビイストなど)は、さまざまな手段を使って政治に対する私たちの積極的な関与を変化させ、単なる受け身姿勢に転じさせようとしている。そうなれば民主主義という制度は、虚無なからっぽな場所になり、政治支配層と政治関連業界によって操られやすくなってしまう。世界のほとんどの国で見られる危うい現代の政治トレンドを探る。(ニュー・インターナショナリスト=リチャード・スウィフト)(2008/03/27) グローバル化で急増する人身売買 複雑な問題への多様な創造的取り組みが前進 性的な搾取を目的とした人身売買は、過去10年で大幅に増加している。推定で100万人が性産業に売られていくが、そのほとんどが少女や女性である。その被害者たちは、粗暴な犯罪組織だけでなく、信頼を置く家族の手によっても売り渡されている。この問題に無関係であると言える国などはなく、どの国も何らかの形でどこかでつながりがある。今回は、グローバル化の最も残酷な象徴とも言えるこの問題の現状と対策について探る。(ニュー・インターナショナリスト=バネッサ・ベアード)(2008/01/10) 途上国のフォトエージェンシーの苦悩と成長 バングラデシュの「ドリク」の18年の闘い インターネットとデジタル写真技術の登場により、現在は南の国(開発途上国)の写真家でも容易に自らの現実を世界のメディアに向けて発信することができるようになった。しかし実際には、古くからはびこる南の国に対する偏った見方は簡単には変わらない。一体その理由は何なのか? また、この問題に対してどんな取り組みが行われ、いかなる成果がもたらされているのか? 今回は、20年以上も前からこの問題に取り組むバングラデシュのフォトエージェンシー、ドリク(Dirk)のシャイダル・アラム代表が業界の実情について語る。(ニュー・インターナショナリスト=シャイダル・アラム(ゲスト編集長))(2007/11/28) 注目浴びる「パーマカルチャー」とは何か? 入門コース体験記 エコでスロー、そして体にも良いというライフスタイルは、今日多くの人々の心をとらえ、新たな社会規範としての地位を確立しつつある。なかでも、自然の仕組みと本来の力を効率的に利用しながら持続可能な生活を続けていくために考案されたパーマカルチャーが、現在注目を浴びている。パーマカルチャーとはいったい何なのか? ロンドン北部でパーマカルチャー入門コースを体験したパーマカルチャー初心者の本誌共同編集長が、コースの様子を紹介しながらパーマカルチャーの基本的理念と手法について説明する。(ニュー・インターナショナリスト=デビッド・ランソム)(2007/10/31) 「この苦しみを終わらせて」━ダルフール難民の叫び 終わりのない大殺戮 ダルフール紛争がぼっ発してからすでに4年が過ぎた。20万人が死亡し、200万人が家を追われたとされるが、その数は今なお増え続けている。地域不安定化による支配を目的とするスーダン政府の手先となり、あらゆる蛮行を続けるジャンジャウィード(アラブ系民兵組織)。その惨劇をただ手をこまねいて見ている世界の多数の国々。国連の積極的な行動を妨げる、スーダンから大量の石油を輸入している中国。そこでは、世界がルワンダでの大量殺りくから何も学んでこなかったことを証明するようなことが起こっている。(ニュー・インターナショナリスト=ジェス・ワース)(2007/10/03) 大胆な夢を現実に マスメディアが伝えない南の人びとの様々な社会変革運動 さまざまな理不尽な出来事にもまれ、物質的には非常に欠乏した状況に置かれた南の国々の人々。通常マスメディアが伝えるそんな彼らの姿は、幸せで楽しいものというよりは、苦しくて厳しいものと感じることが多いのではないだろうか。しかしマスメディアが取り上げない部分で、彼らは精一杯働きながら懸命に生活し、さまざまな困難に機敏に対処し、理不尽な出来事や問題に対して素晴らしいアイデアで果敢に立ち向かっている。そんなたくましさの中に、未来を信じる豊かで希望にあふれた心を持つ人々とその生き方を紹介する。(ニュー・インターナショナリスト=ディンヤル・ゴドレジ)(2007/09/05) 経済 綿衣料消費する先進国の陰で途上国農民の自殺相次ぐ 元凶は米国の補助金制度 タオルや下着など、最も身近な衣料品に使用されるコットン。通気性が 良く、肌にやさしいこの繊維も、その現場を見ると問題が山積してい る。インドでは、綿価格の低迷の影響とタネや農薬のコスト負担に苦し む農民の自殺が止まらず、中国やインドの搾取工場では、ブランド企業や有名小売店向けの商品がいまだに製造され先進国の消費者へと届けられている。世界的な綿価格低迷の原因である米国の補助金制度は、各国からの圧力にもかかわらず改まる気配はない。このコットンを取り巻く現状に、私たちはどう対応していけばいいのだろうか。(ニュー・インターナショナリスト=リチャード・スウィフト)(2007/08/08) イラン情勢 根強いイランの政治、社会への誤解 平和的解決の窓口を開き続けよ 核兵器開発をめぐるにらみ合い、対立陣営の強情な指導者たち、近づく戦争の足音……歴史が繰り返しているのだろうか。しかし国際社会には、マスメディアがほとんど報道することのないイランの政治と社会に対する誤解が多数存在し、欧米諸国の人々、特に米国とイスラエルの激しい世論の火に油を注いでいる。現在のイランの強硬な態度の根底にあるものを正確に分析するには、一面的ではない包括的な国際政治の分析と、イランの国内事情の正確な把握が欠かせないのである。(ニュー・インターナショナリスト=クリス・ブレイザー)(2007/05/29) 命の源である「海の惑星」の危機進む 2年間で汚染海域は約4割増 地球の4分の3を覆う生命の源である海に、現在異変が起きている。国連が発表した報告によれば、2004年には147カ所だった重度の汚染海域が、昨年10月の調査で200カ所を超えたことが明らかになった。そのほかにも、水産資源の枯渇、海水温や海面の上昇が世界中で大きな問題となっている。しかし一方では、海洋開発という名の下でエネルギー・鉱物資源の採掘から地球温暖化の原因となる二酸化炭素の廃棄場所まで、海をより一層利用するための研究・調査が進められている。この海の現状と保護・活用の可能性について探る。(ニュー・インターナショナリスト=デビッド・ランソム)(2007/04/06) 汚職の跋扈(ばっこ)で年間1兆ドル「消失」 庶民生活や社会環境を破壊、国むしばむ 世界では、年間1兆ドルがわいろに消え、1.5兆ドルの「不正調達」が行われていると言われる。貧弱なガバナンス(統治)能力が問題とされる開発途上国での汚職に対して、支援国や援助機関は、途上国の政治・行政・司法の仕組みや執行についてより一層厳しく注文をつけるようになった。しかし、汚職は単なる途上国の問題ではない。汚職や腐敗の一因を生み出している北の企業、政府、金融機関、援助政策などが影響する、南北問題なのである。 (2007/04/01) 企業主導の「倫理的な消費」ブームの偽り 世界の構造的変革を見失うな オーガニック、エコ、ロハス、フェアトレード…。人間や地球に優しい生活スタイルは、欧米のみならず日本でも大流行である。その先進地である欧米の企業にとって、「倫理的な消費」に関する戦略はますます重要になっている。環境や社会への意識が高い消費者とそれに対応を迫られる企業によって、「倫理的な消費」市場は拡大を続けている。この傾向は好ましいように思えるが、実情はそう単純なものではない。欧米では、したたかな企業の戦略と多様な消費者層の取り込みにより、倫理的な消費の本来の理念や基準がすでにゆらぎ始めている。(ニュー・インターナショナリスト=ジェス・ワース)(2007/03/07) EUの未来を握るのは誰か 市場優先主義に対抗する民主主義の再構築を 現在、欧州連合(EU)は、新たな段階を迎えつつ、今後の方向性を探る難しい局面を迎えている。EU内部での人々のとまどいをよそに、そしてEU憲法条約やユーロ導入といった基本的な問題を後回しにしながら、EUの拡大が続く。またより根源的な部分では、企業の掲げる新自由主義の影響力が増大し、社会民主主義の理念がむしばまれている。ヨーロッパ人が求めているのは、企業に支配され、企業に利益をもたらすEUではなく、より民主的なEU機関と、本当にヨーロッパ人のことを考えてくれるEUなのである。ヨーロッパの国際主義[訳注1]的な構想は、企業によって打ち砕かれてしまうのだろうか。(ニュー・インターナショナリスト=リチャード・スウィフト)(2007/01/27) 広告業界が駆使する魔術から解放されよう イメージより現実のチェックを 新しい商品やサービスの存在だけでなく、最先端のライフスタイルまでをも示してくれる広告。それは、消費者の欲望を映しだす鏡であるとしばしば言われる。だがこの表現は、広告を通じて我々にメッセージを送りつける側の言い訳にすぎない。今日、広告を駆使する企業は、商品やサービスの具体的な説明よりも、会社自体のイメージやブランドの浸透を図ることに精力を注いでいる。それは、物自体を売り込むのではなく、イメージと連想から意識に訴えかけて我々を消費へと駆り立てる。広告業界が操る魔術とその影響について報告する。(ニュー・インターナショナリスト=ディンヤル・ゴドレジ)(2007/01/23) 世界中で悪影響及ぼす銀行 もうけ主義を加速 格差が広がり多くの人々が豊かさを実感できない時代にもかかわらず、好況にわくのは日本の銀行だけではない。世界中の銀行、特に多国籍銀行は、「信じがたい」収益の伸び率を記録している。かつては人々に貯蓄を勧め、コミュニティーに投資をし、地元の中小企業を長期的視野で育てていた銀行も、今ではカードやローンで買い物をするよう私たちをせき立て、地元の預金を海外投資につぎ込み、可能性ある中小企業に短期的な結果を求めて追い込んでいる。もうけ主義を加速させている銀行は、世界でどんな悪影響を及ぼしているのだろうか。 (ニュー・インターナショナリスト=クリス・リチャーズ)(2007/01/10) 「炭素の相殺」事業は地球温暖化の救世主ではない 企業の免罪符にせず真の解決策めざそう 現在の環境問題の中でも最も多くの人々の関心が高いのが地球温暖化である。しかし、二酸化炭素(CO2)などの温暖化ガスの主な排出源となっている先進国では、省エネや自然エネルギー活用などの対策は遅々として進まない。そんな中で盛んなのが途上国で行われる植林や温暖化ガス削減事業である。先進国では植林は良いという認識が広まっているが、植林のCO2排出量削減への有効性は低く、しかも途上国で負の影響をもたらしているという情報は伝えられていない。さらには、排出権取引と炭素市場がビジネスの食い物にされ始めている。(ニュー・インターナショナリスト=アダム・マーニット)(2006/11/11) ベネズエラとウーゴ・チャベス 「失意の大陸」が待ち焦がれていた希望 ウゴ・チャベスの革命とラテンアメリカ 豊かな石油資源を背景に北に位置する「悪の帝国」を激しく非難し、世界の反米諸国の結束固めにも熱心なベネズエラのチャベス大統領。外交では反米という軸を中心に、おひざ元のラテンアメリカだけでなく、イランや中国などとも関係を深めている。国内に目を向けてみれば、これまで何度となく危機に見舞われ、メディアを使った反チャベス派による激しい批判も繰り広げられてきたが、民衆の支持を固めているチャベス大統領はそれらも乗り越えてきた。今年12月に大統領選挙を控えるベネズエラの国内政治を振り返り、この国の行方を探る。(ニュー・インターナショナリスト=デビッド・ランソム)(2006/10/21) アフリカをめぐる現実とイメージの格差 ブルキナファソの村から アフリカの人々は何を考え、実際どのようなコミュニティーでどんな生活をしているのだろうか? 貧困や紛争の渦巻く場所、または野生動物やエキゾチックな文化の大陸としてマスメディアに消費し尽くされた感のあるアフリカ。しかし、もちろんそこでは多様な人々の喜怒哀楽に満ちた日常の生活が繰り広げられている。1985年、1995年、2005年と3回にわたりブルキナファソの同じ村を訪問し、現地の社会や生活の変化、そして「開発」の様子を見てきた編集者が、現実とイメージの格差と、人間の営みの変化について考える。(ニュー・インターナショナリスト=クリス・ブレイザー)(2006/09/27) 実績残し始めたファアトレードの試み グローバル化による生活破壊への代替案 グローバル化の恩恵を受けている最たるものは恐らく貿易であろう。また、グローバル化によってこれほどはっきりと勝ち組と負け組に色分けされた分野も他には見当たらない。勝ち組が「自由貿易」を掲げて多国間や特に二国間貿易協定を推し進めながら補助金・貿易障壁を都合よく利用してもうけている一方で、国の政策に見放され救済措置にもあずかれない人々は、仕事を失うだけでなく生活も破壊されている。そんな状況を少しでも改善しようと市民の熱意から生まれたフェアトレードという試みが、徐々に世界で広がり実績を残し始めている。(ニュー・インターナショナリスト=バネッサ・ベアード)(2006/09/14) 漫画はなぜ強烈な影響力を発揮するのか ヒトラー批判からムハンマド風刺まで 昨年9月にデンマークの新聞から端を発したイスラム教の予言者ムハンマドの風刺漫画をめぐる騒動は、まだ記憶に新しい問題である。その影響は、ヨーロッパやイスラム諸国だけでなく世界中に広がり、表現の自由や宗教への侮辱をめぐる議論や、暴力的な抗議行動も巻き起こした。その影響の広がりと人々の反応の激しさは、テーマの重大性のみならず、漫画という媒体の特徴にも起因していることは間違いないだろう。文字ではなく絵という言語を超えた表現が、社会や政治に及ぼしてきた歴史を振り返ってみよう。(ニュー・インターナショナリスト・ゲストライター、ポール・グラヴェット)(2006/07/08) 世界のスクォッターは10億人 都市への人口集中の中で増加続く 南の国々における都市部への人口集中は、都市基盤整備や政策も追いつかないほどのスピードで進んでおり、貧しい人々の住むスラムや、公的な土地に許可なく住むスクォッター(不法居住者)の地区が年々広がっている。国連人間居住計画の報告によれば、このようなスラムに暮らす人々の2005年の人数は推定で10億人にも達する。しかし懸念されるのは、その人数だけではない。都市の発展を陰で支えているにもかかわらず、彼らの住環境は劣悪で、水や衛生的な環境の不足、行政の都合による強制立ち退きなど、多くの問題を抱えている。(ニュー・インターナショナリスト=リチャード・スウィフト)(2006/06/05) 人類への罪と法の裁き 近代の虐殺史と蛮行防止システムの意味 過去数十年にわたり、人類はおぞましい残虐行為の数々を経験してきた。最近でも、カンボジア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ルワンダ、そして現在のダルフールまで、殺りくの歴史はいまだに続き、今も大勢の被害者が苦しい過去を背負いながら生活している。しかしその一方で、国際的な司法制度と救済措置が徐々に整備されてきた。それは、これまで責任を逃れてきた加害者たちを追いつめ、トラウマを負った社会や人間に和解と癒しの機会を与え、将来の蛮行を未然に防ぐ役割も担っている。その国際的な努力の現状と可能性について報告する。(ニュー・インターナショナリスト=ウェイン・エルウッド)(2006/05/30) 「哀れみなんか、たくさんだ!」 5億人の最貧層「障がい者」団結せよ 障がい者が、社会で生活をおくっていく上での最大の障害は、彼らの障がいそのものやバリアフリーを取り入れない町づくりなどではない。それは、彼らをあまりにも特別扱いし過ぎてある種の規範を押しつけ、本当の自立の道を妨げている社会的偏見である。さらに南の国々の障がい者の状況を見てみれば、この人権面だけでなく、経済的な側面からも追いつめられている。世界銀行の発表によれば、推定で6億人とされる世界の障害者のうち、5億人がまぎれもなく最貧層に属しているといわれ、特に南の国々の障がい者の現実は厳しい。(ニュー・インターナショナリスト=ディンヤル・ゴドレジ)(2006/05/27) 多国籍企業化する巨大国際NGO 独善性増す「慈善団体」も 欧米には、まだまだ小規模な日本のNGO(非政府団体)からは想像もつかないような多国籍企業と見まがうようなNGOが存在する。このような巨大国際NGO(BINGO:Big international non-government organizations)は、巨大な予算と多くのスタッフを抱え、世界中にネットワークを広げ、国際機関や開発途上国政府のみならず先進国の政府や一般の支援者にまで大きな影響を及ぼすようになった。BINGOは世界の問題を解決しているが、混乱と問題をも引き起こしている。(ニュー・インターナショナリスト=デビッド・ランソム)(2006/05/25) 温暖化で息吹き返した原発擁護論 グリーンピース創設者も推進派に 決め手となるような実用的な地球温暖化対策が見つからず、しかも原油価格が高止まりしている中、原子力発電が再び注目されている。「地球温暖化対策には原発の積極的な活用を」というような声も聞かれるが、原発を解決策とする考え方は近視眼的で、原子力の問題点を覆い隠してしまうものだ。そしてそれは、地球環境に最適な温暖化対策を検討する上でも障害となる。温暖化と原子力の争点を検証しながら、地球環境の未来に適した温暖化対策について考える。(ニュー・インターナショナリスト=アダム・マーニット)(2006/03/29) 現代における「非暴力闘争」の意味 スリランカの現場から ガンジーからフィリピンのピープルパワーまで、非暴力は独裁者を追放し、社会に変化をもたらしてきた。しかしそれは、内戦や紛争、民族間対立にも有効なのだろうか? 分離独立を掲げた民族の対立を抱え、政府と反政府勢力が20年以上にわたりにらみ合い、現在も緊張の解けないスリランカ。そこで活動するのが、非暴力という新しい武器を手に、暴力を防ぎ社会不安定化の芽をつみ取ろうと取り組むピースワーカーである。緊張の高まるスリランカのある町で活動するピースワーカーの例を見ながら、その可能性を探った。(ニュー・インターナショナリスト=クリス・リチャーズ)(2006/03/27) カースト制度に立ち向かう市民に暴力 インドの変わらぬ差別、希望は教育に ヒンズー教における社会身分階層として知られているカースト制度。インドでは、カーストによる差別が憲法で禁止されているにもかかわらず、身分差別や人権侵害がまだまだ広く行われている。だが、それはインドだけではない。最近の国連の調査では、日本を含む20カ国以上でカースト的な差別が存在することが明らかにされた。インドの不可触民(アンタッチャブル)が直面している困難に焦点を当てながら、カースト制度の発達と現状、状況を改善するために行われているコミュニティーと世界での取り組みについて報告する。(ニュー・インターナショナリスト=マリ・マーセル・テカエカラ)(2006/03/01) 先進国は貧しい国からの医療従事者を受け入れていいのか 貧しい国からより豊かな国へと職を求めてやって来る移民労働者。その中に含まれる世界で300万人ともいわれる医療従事者について、日本のメディアが報道することはほとんどない。開発途上国で必要とされている医師や看護師などがなぜ先進国に働きに来るのか? そこには、海外に渡る医療従事者の事情だけでなく、彼らを雇う先進国側にも深刻な理由が存在する。今回は、英国へ移住して働くあるケニア人看護師の例を見ながら、この新しい頭脳流出によって世界で起きている問題を探り、移民看護師の実情と考えにせまる。(ニュー・インターナショナリスト・ジャパン=バネッサ・ベアード)(2005/12/23) テロ対策で脅かされる自由と権利 友好的支配はあり得ない 9.11のテロの後、「テロとの戦い」や「治安維持」を目的とした新しい制度は、人々の不安感にあおられながら燎原の火のごとく世界に広まり、新しい世界秩序を打ち立てるかに思われた。しかし、人々はいまだに不安感にさいなまれ、しかも現在行われている取り組みは、さまざまな問題や矛盾を世界各地で引き起こしている。世界情勢が依然として不透明であるだけでなく、私たちの自由と権利は確実に重大な危機に直面しており、現在の取り組みと打ち立てようとしている秩序が間違ったものであることがますます明らかになってきた。(ニュー・インターナショナリスト・ジャパン=リチャード・スウィフト/翻訳・諸英樹)(2005/12/05) ストリートチルドレンは訴える 子どもの目線で考えることの重要性 子どもが路上で暮らすようになる理由はさまざまで、彼らの生活や考え方、そして抱く夢は、その数ほどあるといえるだろう。しかし、通常ストリートチルドレンの声として聞いている彼らの声は、ジャーナリストの編集や研究者の分析というフィルターを通ってきてものばかりだ。本当に彼らのことを理解し、解決策を考えるには、彼らの発する生の声に耳を傾け、彼らの目線に下りて考えなければならない。その目線とはいかなるものか。モンゴルのストリートチルドレン、ドルジョンのインタビューを通して考える。(ニュー・インターナショナリスト・ジャパン)(2005/12/05) 自由貿易がもらした依存と貧困 NAFTAの矛盾とサパティスタの蜂起 【ニュー・インターナショナリスト・ジャパン(ウェイン・エルウッド記者)=ベリタ通信】世界の貿易システムは、腐敗しており、不公正なものだ。自由貿易は、ますますその問題に拍車をかけている。今まさにそのルールを変える時がきたのではないか。米国主導の北米自由貿易協定(NAFTA)が発効してはや10年。カナダ・米国・メキシコの人々と環境へのさまざまな影響が問題となっているが、その問題の責任や解決策が明確にされないまま、米州自由貿易協定(FTAA)へと拡大が急がれている。そしてまた世界では、交渉の進まない多国間に代わって2国間での自由貿易協定が広がっている。しかし、2国間、多国間どちらの協定にせよ、背景には政治力と経済力が見え隠れし、自由からはほど遠い関係が結ばれているという現実がある。(2005/11/20) 60年目を迎えた国連の矛盾 なお遠い改革の道 国連は「力」に頼って平和を築いてきたが、結局、力による世界平和実現は不可能なことがはっきりしてきた。国連が昔から抱える問題と、それを解決できなかった実態は何だったのか。貧困が広がり紛争の絶えないこの世界で、国連は重要な役割を果たしてきた。平和を希求する国連というイメージに期待をよせ、平和への道を切り開けるのは国連しかないと考える人も少なくないだろう。しかし一方で国連は、その発足の時から米英仏露中の常任理事国の思惑と国際政治の勢力図に左右され、理念に沿わない決断も迫られてきた。国連が本来の理念に基づいた役割を担うには、単に常任理事国を増やす以上の抜本的な改革が必要である。しかし、その道のりはまだまだ遠い。(ニュー・インターナショナリスト・ジャパン=デビット・ランサム/翻訳・佐々木薫)(2005/11/16) 軍事化、グローバル化が女性を無力化 コカ・コーラと同列に拒否されるフェミニズム 1975年にメキシコで行われた第1回の国連女性会議に参加した女性は6千人だったが、20年後の北京会議には3万人が参加した。この変化を見るまでもなく、女性は世界のあらゆる場所で権利や地位の向上を目指して徐々に声を上げ活動を増やし、一定の成果を収めてきた。また、地域でも世界でも、女性たちの目を見張る活躍は珍しいものではなくなった。しかしながら、女性を取り巻く状況は、依然として国や社会や分野などによって大きく異なるだけでなく、状況改善への障害となる要素が今日世界中で見られるようになってきている。(ニュー・インターナショナリスト・ジャパン=ニッキ・ファン・デル・ガーグ)(2005/10/21) 中国 中国の民主主義の危うさ 表現の自由に限界も 社会のあり方に関する議論が広がりつつある中国。そこでは国際NGOのみならず、国内のNGOも活動をはじめ、人々の声も徐々に大きくなり、政府にも届くようになってきた。しかし今なお共産党の支配は続き、意見の内容や批判対象、政府が持つ懸念によって、許容されるか投獄されるかの分かれ目が存在する。そんな新たな政治的舞台の限界を、クリス・リチャーズが検証する。(翻訳・佐々木薫/NIジャパン)(2005/09/04) 神は血よりも尊いか テロリストにとって、神はどんな存在なのだろうか? 暴力と宗教は、おのずと協力関係にあるのだろうか? 暴力の行使は、宗教の教えに背いた結果なのだろうか? 果たして宗教は、暴力による衝突を回避することができるのだろうか? 宗教に含まれる暴力の証拠について、バネッサ・ベアードが検証する。(翻訳・諸英樹/NIジャパン)(2005/08/15) 「スローな自殺」 タバコの普及を食い止めろ 喫煙は愚かな習慣だ。体に悪いことは誰でも知っている。これは、教育や意志の力の問題だろうか? いや、決してそうではない。数十年にわたりタバコの害を否定し続け、マスメディアを通じた消費者への影響力を行使し、次から次へと新しいマーケティング手法と市場開拓を行ってしぶとく生き延びようとしてきたタバコ産業の責任は大きい。そんな死の産業の裏側を、ディンヤー・ゴドレジが暴く。(翻訳・佐々木薫/NIジャパン)(2005/08/01) 協同組合の可能性 現在世界には、私たちが考えるよりもずっと多くの協同組合が広まっている。世界最大のニュース通信社であるAP通信や世界最高のオーケストラの一つベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、そして日本の生協や農協ももちろん協同組合である。さまざまな形態・規模・分野の協同組合が世界に存在するが、それらはどのような経緯と目的で設立され、どんな問題を抱え、どんな将来を見据えているのか。そしてまた、協同組合が経済的民主主義に対してより大きな影響を及ぼす可能性について、デビッド・ランソムが説き明かす。 (2005/07/25) アフリカの紛争の背後にあるもの 希少金属、ダイヤモンド、石油資源をめぐる争い アフリカは宝石・金属・鉱物その他の天然資源に非常に恵まれている。だが、その富は、天からの祝福か、それとも地獄の呪いなのだろうか……キャサリン・アインガーが真相を問う。 (2005/07/05) 共産主義後の希望はどこに 旧ソビエト圏の今 旧ソ連でゴルバチョフがペレストロイカ(改革)とグラスノスチ(情報公開)を武器に政治改革と民主化を進めてからはや20年、ソビエト式社会主義の消滅は大きな変革の波となってかつての連邦国や衛星国にも襲いかかった。以前は想像もできなかったNATO(北大西洋条約機構)やEU(欧州連合)加盟、そして資本主義の急激な進出の陰で、庶民の生活や考え方は様変わりして希望も持てないまま、国家の権威や主権も冒されている。(翻訳・佐々木薫/NIジャパン)(2005/06/29) 権力と愚行 IMFと世界銀行を探る 世界で最も力を持つ国際機関は何か。真っ先に浮かんでくるのは国連という名前かもしれない。しかし、国際政治に揺さぶられる国連よりも、安定して大きな影響力を持つのがIMF(国際通貨基金)である。特に開発途上国と呼ばれる国々に対しては、勧告と融資を利用して構造調整を押しつけ、国の政策に対して大きな影響を及ぼしている。そして世界銀行もまた強大な力を持つ国際機関だ。だが皮肉なことに、開発途上国を援助するためにこれらの機関が行っているプログラムによって国の発展が妨げられ、人々の生活も苦しくなっているという現実がある。(翻訳・佐々木薫/NIジャパン)(2005/06/13) 平等とは何か? バネッサ・ベアードがその本当の意味を探る 私たちは、人間は皆平等であるべきだと昔から学校で習い、その後もさまざまな場面でそれを聞かされ続けてきた。しかし現実を見回してみれば、平等な世界を実現したとはとても言えない。では、現在の世界はどのくらい平等だと言えるのだろうか? いったい平等とはどういう状況のことを言うのか? そして私たちは、本当に平等な世界を望んでいるのだろうか? 今回は、平等という複雑な概念をいろいろな角度から探り、考えてみる。(翻訳・佐々木薫/NIジャパン)(2005/06/03) |
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