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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2019年04月29日02時53分掲載
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欧州
イタリアでの生活で重要なこと 〜 チャオ!!イタリア通信(4)
イタリアでは、ガスの請求書が2ヶ月に一回届きます。冬の時期の請求額は、夏と比べると2倍ほどになるのですが、私の同僚から、その6倍近い額の請求書が届いたという話を聞きました。同僚は「びっくりして夜も眠れない日が続いた」と嘆いていました。 同僚夫妻は日本人なので、「ガス会社に問い合わせるにしても、自分たちでは無理だ」と思い、知り合いのイタリア人に頼みました。そして、その人が問い合わせたところ、ガス会社曰く「ガスメーターを変えてから、きちんとガスの使用量を計っていない」ということで、実際に使った量と見込みで計算していた量が違っており、その差額がずっと積み重なって、今回の請求書に加えられたそうです。 これはガス会社に責任がありますが、住民も自分で計って申請することができますので、ガス会社の言い分は「住民側がそれを怠った責任も免れない」のだそうです。 また、その同僚は一時期ローマに住んでいたことがあるのですが、フィレンツェの家もそのままにしていたため、「その分の払っていなかった料金も加算されていた」と話していました。 ガス料金は、通常多くても200ユーロぐらい(約2万5千円)ですが、今回、同僚が受け取った請求書は1200ユーロ(約15万円)ということで、どうやって払うか悩んだそうですが、ガス会社に問い合わせてくれた知り合いがいろいろと調べてくれたところ、結局払わずに済んだということでした。 というのは、昨年から政府が変わり、「高額の請求書に対して免除が適用される」という法律が新たにでき、規定の用紙を記入して提出すれば請求金額は払わなくてもよくなったのだそうです。 その同僚にとっては一件落着でしたが、結局、正確なガス代はいくらなのか、ガス会社側はきちんと把握しているのか等々、どうも腑に落ちない話です。
請求書と言えば、数年前に社会問題となった「エクイタリア」という前イタリア首相のベルルスコーニ氏がつくった会社があったのですが、その会社の仕事は、いわゆる“取り立て”でした。税金やガス代、電気代などの取り立てです。 私が結婚したての頃、この会社から取り立ての用紙がやってきました。今では、ガスなのか電気なのか忘れてしまいましたが、既に払ったものまでも請求されていたので、夫から「何があるか分からないから、請求書や支払いをしたというレシート等は必ず保管しておくように」と注意され、今でもレシート等はファイリングしています。 しかも困ったことに、こうした取り立てが2〜3年経ってから届くので、念のために10年分ぐらいはいろいろと書類を保管しておかなければ安心できません。 今では「エクイタリア」も無くなったので、何年も遡って取り立て請求されることはないでしょうが、イタリアは何が起こるかわからない国でもあり、よく規則が変わる国でもあるので、書類の保管と情報収集は重要だと改めて思っております。(サトウ・ノリコ=イタリア在住)
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エクイタリアに抗議するイタリア市民たち
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