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特集農と食あのコメをめぐる右往左往は何だったのか(下)農民も労働者も人として再生産されること 話は変わる。コロナが大きな問題となった2020年春、新潟・上越や山形・置賜、千葉・三里塚・神奈川・川崎の百姓衆と語らって「コメと野菜でつながる百姓と市民の会」というささやかなグループを立ち上げた。 (2026/09/17) あのコメをめぐる右往左往は何だったのか(上) 結局はこの国の労働者の貧しさに行き着く
「令和の米騒動」とはいったい何だったのか。一時期、市場からコメが消え、あっという間に値段が高騰した。右往往しているうちに一転コメ過剰がいわれだし、生産者は米価暴落の予感におびえなければならなくなった。そして政府の政策は、「大規模化と自動化・AI化・バイオテクノロジー化を進め、需要に合わせる生産政策は堅持しながら、米価は市場に任せる」というこれまでの基本方針をいっそいう強化する方向を打ち出した。あの”騒動”はこの先に教訓として何を残したのか、論点をきちんと整理し、これからどうするか。それぞれの場で、そのことをきちんと整理しなければならない。本稿は、筆者なりのそのためのささやかな試みのつもりで書いている。(大野和興)(2026/09/16)
【有機農業ニュースクリップ】ネオニコチノイド系農薬と発達障害の関連性 ーネオニコチノイド系殺虫剤と子ども発達障害の関連が取りざたされていたが、明確にその関連を示す研究結果はなかった。2023年には日本のエコチル調査による分析からネオニコ系殺虫剤と発達障害の関連性を否定する論文が発表された。しかしこの数年、マウスなどの動物実験に加え、数百人規模の集団を対象とした研究で、その関連を示唆する研究結果が明らかになってきた。(2026/07/13) コメ取引の主戦場は国際市場に 80年代日経連提言そのままの再現 小泉ジュニア農相による備蓄米安売り騒動の隠された狙いが次第に明らかになった。コメ問題の舞台を国内市場から国際市場に転換という方向がはっきりと見えてきたと本紙に書いた。昔、同じような議論をしたことを思い出し、書棚をあさったら、1978年7月にたくさんの執筆者と共に書いた『米 輸入か農の再生か』(学陽書房刊)が出てきた。大野は巻頭の「輸入自由化しても米は安くならない」という文章を寄せている。読み返すと、いまのコメ論議を考えるにあたって参考になる論点をいくつか提示している。それ紹介しながら現在に繋げて、いま政府が進めようとしている政策路線に行き着く策を考えてみたい。(大野和興)(2025/08/27) 憤死する農業と農村 ステージは国際市場に 農の憤死が列島に広がっている。コメも畜産・酪農も果樹も野菜も価格の低下と生産の不安定化に四苦八苦している。消費現場を襲っているコメの不足と高騰も収まらない。そうした状況に便乗するように、コメをめぐる政策的立ち位置と思想が急速に変化している。(大野和興)(2025/06/22) 米価高騰もコメ不足も構造問題 戦後80年、食の基盤が崩れている
今年は戦後80年です。戦後体制を作ってきた仕組みがいたるところできしみ、崩れています。そのひとつに主食のコメの問題があります。コメに異変が起こっていることが表面化したのは24年夏からですから 、そろそろ1年近くになります。小売段階で2倍に高騰したコメはその後もじり高を続け、品薄感も続いています。そればかりでなくこの傾向は新米がとれるこの秋の以降も続くという一部流通業界筋の見立てさえ出ています。消費者にとってコメは安いものというのが当たり前の光景でした。うって変わった状況が目の前にあります。一体何が起こったのか、以下見ていきます。(大野和興)(2025/05/19)
山びこ学校と無着成恭さん(下) そのリアリズムに見る戦後農村の時代精神 作文集『山びこ学校』のハイライトは、なんといっても江口江一の「母の死とその後」でした。「僕の家は貧乏で、山元村の中でもいちばんくらい貧乏です」で始まるこの作文は、自分の家のくらし、仕事、母親の死さえ冷静に的確にとらえ、その原因を分析し、その悲しさを描写していて、いま読んでも心がゆさぶられます。(大野和興)(2023/09/03) 山びこ学校と無着成恭さん(上) 戦後を見据える 7月24日、無着成恭さんが亡くなりました。96歳でした。無着さんの死を新聞で読んで思ったのは、時代はこうやって一枚一枚更新されていくのだなあ、ということでした。無着さんはある意味で戦後日本を代表する人でした。一つの時代がおわった、とふと思いました。(大野和興)(2023/09/01) 農水省、生態系に脅威を与える浸透移行性農薬21種類を新規登録 2017年暮れにスルホキサフロルが新規に農薬登録された。世界的にミツバチや生態系に大きなリスクがあると指摘され、一部では使用が禁止されている浸透移行性農薬は、フィプロニルとエチプロールを含む21種類が新たに登録された。これにより登録されている浸透移行性農薬は合計475種類。今年新たに登録の約6割が稲用となっている。(有機農業ニュースクリップ)(2018/01/01) 厚労省:グリホサートの残留基準値を大幅緩和を告示 厚労省は12月5日、除草剤グリホサートの残留基準値を大幅に緩和する改正を告示した。小麦ではこれまでの5ppmが30ppmに緩和されるなど、大きく緩和された。厚労省は6月に意見公募(パブリックコメント)を行なったが、25日の改正告示に合わせてその概要を公表した。寄せられた504件の意見には、緩和に賛成する意見は見られず、グリホサートの禁止を求める声もあったとしている。(有機農業ニュースクリップ)(2017/12/27) 農水省 ネオニコ系スルホキサフロルを農薬登録 農水省は12月25日、新たなネオニコチノイド系農薬スルホキサフロルについて、新たにダウ・アグロサイエンスなど3社の6種類を農薬登録した。同時に厚労省も25日、スルホキサフロルの残留基準値を官報で告示した。スルホキサフロルは2016年3月、米国で承認取り消しを受けて、厚労省審議会での承認作業が中断したが、2017年2月、米国での再登録を受けて再開していた。(有機農業ニュースクリップ)(2017/12/27) 喜界島のゴマ 大野和興 奄美大島に隣接する喜界島は、在来種の白ゴマ産地として知られている日本一のゴマ産地だ。人口8000人余りの離島で年間50トンを収穫、国内のゴマ生産の7割を占めている。といっても、日本のゴマ自給率は0・1%、約16万トンを輸入に頼る。中国に次ぎ世界第2位の輸入国だ。(2017/12/11) 国産鶏卵 フィプロニルは検出されず 農民連食品分析センターが自主検査 農民連食品分析センターは10月19日、国産の鶏卵8商品についてフィプロニルなどの残留農薬は検出されなかったと発表した。欧州では今年7月、鶏卵などから使用が禁止されている浸透性農薬のフィプロニルが検出され「エッグ・スキャンダル」として大きな問題になっていた。鶏卵のフィプロニルは、韓国や台湾でも見つかていた。(有機農業ニュースクリップ)(2017/11/05) 欧州議会 グリホサートの5年での完全禁止を求める決議を採択 欧州議会本会議は10月24日、グリホサートの登録延長について、家庭用の即時禁止と、農業用を2022年12月までに完全に禁止するよう求める決議を賛成多数で可決した。決議はまた、EU委員会のグリホサートのリスク評価の公開を求めている。この議決に先立ち欧州議会環境委員会は19日、2020年12月までの完全禁止を求める決議を賛成多数で可決していた。本会議の決議は、環境委員会の3年での禁止決議を5年での禁止に延長した。この欧州議会の決議に拘束力はないものの、EU委員会での加盟国の投票を前に議会が、10年の延長に反対との姿勢を明らかにした。背景には、欧州市民のグリホサートに対する安全への懸念が大きい。(有機農業ニュースクリップ)(2017/11/02) 米国 アイスクリーム大手ベン&ジェリーズがアイス原料をグリホサート・フリーにすると宣言 日本にも出店している米国のアイスクリームメーカーのベン&ジェリーズは、2020年までに原料を発がん性が指摘されてしる除草剤成分グリホサートを使わないグリコサート・フリーにすると発表した。同社のこの発表は、今年7月に有機消費者協会(Organic Consumers Association)が、同社の11製品をテストしたところ、10製品から最大1.74ppbのグリホサートの痕跡が見つかったとの発表受けたもの。これは、国際的な残留基準値のレベルからは十分に低いという。小麦とオート麦の収穫時のグリホサート散布が一番大きな原因としている。(有機農業ニュースクリップ)(2017/10/23) 地球規模に広がるネオニコ汚染 世界の蜂蜜の75%から見つかる
スイスのヌーシャテル大学などの研究チームは10月6日、世界各地の蜂蜜の75%が少なくとも1種類のネオニコチノイド系農薬を含んでいるとの研究結果をサイエンス誌に発表した。2000年代に入って世界的に使用が広がったネオニコチノイド系農薬は、ミツバチの大量死の原因とみられているが、今回の研究結果は、ネオニコチノイド系農薬の汚染が世界規模に広がっていることを明らかにした。ミツバチのみならず、地球的な規模で、花蜜に依存する野生の送粉者(ポリネーター)に影響を及ぼしていることも示している。(有機農業ニュースクリップ)(2017/10/18)
フランス:発がん性が指摘される除草剤グリホサートを2022年までに禁止へ 市民130万人の署名受け EUで登録延長が問題化している除草剤のグリホサートについて、フランス政府は2022年に禁止することを決めた。この方針を政府スポークスマンが語ったとAFPが報じた。段階的に規制し、2022年に禁止するというもの。フランス政府は、グリホサートに代わる除草剤開発予算として5年間で50億ユーロの予算を確保する方針も明らかにしたという。(有機農業ニュースクリップ)(2017/10/09) 米国加州裁判所:米国環境団体によるネオニコ系農薬ジノテフラン使用承認差し止めを認める
米国カリフォルニア州控訴裁判所は9月19日、三井化学アグロのジノテフランに関する米国・カリフォルニア州農薬規制局の使用承認取り消しを求めた控訴審で、原告の申し立てを認める決定を下した。原告団体は、決定を歓迎する共同声明を発表した。(有機農業ニュースクリップ)(2017/09/24)
今年も庭でトマトができた 地中海の町、スポトルノの人々
地中海に臨むイタリア北西部リグーリア州の風光明媚な町、スポトルノに住むエリさんとアンドレアさんのカップル。エリさんは詩人、アンドレアさんは病院勤務の看護師です。イタリア料理と言えばトマトが欠かせません。スポトルノで太陽の光を一面に浴びるこのイタリア人のカップルの庭でも毎年、トマトが作られています。(2017/08/15)
食料自給率の意味を改めて問い直したい 大野和興 食料自給率が下がった。長年、摂取カロリーで計算して(カロリーベース)で39%で推移していたのが、2016年度38%に低下したのだ。食料自給率がもっとも低かったのは、23年前の1993年の37%だった。今回はそれ以来の低水準となった。(2017/08/15) 厚労省 英国産牛肉輸入解禁に向け一歩踏み出す BSE(牛海面状脳症)、いわゆる狂牛病が最初に発生したイギリス産牛肉の輸入が解禁されそうだ。厚労省が食品安全委員会に今月に入りリスク評価を諮問したことで明らかになった。イギリスはBSEが完全に「収束」したわけではなく、散発的ではあるが発生が続いている。有機農業ニュースクリップは以下のように伝えている。(大野和興)(2017/08/10) 始まっている企業による農業「囲い込み」 住友化学とクボタ、コメの種子供給から販売まで手がける 農薬メーカーの住友化学と農機のクボタは7月11日、コメの低コスト生産について共同実証研究を始めたと発表した。住友化学が同社の「コシヒカリつくばSD1号」の種子を提供し、クボタが鉄コーティング機と直播機で直播。住友化学の農薬と肥料を使って栽培し、収穫したコメは住友化学が販売するというもの。クボタ運営のクボタファームで実施しデータを蓄積するとしている。両社は、将来的にはコメの輸出とともに、自動機や農業資材を含めた栽培体系を農家に提案し普及につなげるとしている。種子供給から販売までを一貫して押さえる、JAに替わる企業による農業の「囲い込み」が始まっているといえるだろう。(有機農業ニュースクリップ)(2017/07/13) 種は誰のものか、と問われればちゅうちょなく「百姓のものだ」と答える 大野和興
種は誰のものか、と問われればちゅうちょなく「百姓のものだ」と答える。主要農作物種子法(種子法)という法律が先の通常国会でいきなり廃止された。種子法というのは、コメ、ムギ、ダイズといった基本食料となる種子を公的に管理し、“国民”の食料確保を支えようという法律だ。この法律があることで民間資本の種子市場への参入が阻まれるというのが廃止の理由。安倍政権の規制緩和の一環だ。日本の食料が危ないということで反対運動が盛り上がり、廃止後に「日本の種を守る会」が学識者や消費者、JAなどが集まって立ち上がったりもした。そこでは、種子の公的管理の重要性が強調される。それはそれで結構なのだが、こうした動きのなかで肝心の主人公である百姓の姿が見えない。“百姓不在”の運動にどこか違和感も覚える。そこで、筆者が住む埼玉県の山間地、秩父を舞台に、百姓と種も物語のほんの一端を紹介することにした。(2017/07/11)
小さい百姓はやっぱり農協がないと困るのだ 農協悪者論が幅を利かせている。それを煽り立てているのが安倍政権だ。農協があることで日本の農業がダメになり、それが足かせとなって日本経済を発展させる経済・金融の自由化の足かせになっている、という論理だ。だから岩盤規制にドリルで穴をあける最大の対象に農協が挙げられた。それを見てもわかるのは、農協悪者論は権力をもち、経済的にも力があるものから発信されている、ということだ。では弱者からみたらどうか。こういう話は具体的なものがいいので、二つの地域を足で歩いて感じたことを書いてみた。(大野和興)(2017/07/07) ネオニコチノイド系農薬 初の大規模屋外調査でも有害が明かに 米国の科学誌サイエンスは6月29日、ネオニコチノイド系農薬がミツバチやマルハナバチに有害であることを明らかにする2つの研究結果を掲載した。その一つは、バイエルクロップサイエンスなどが資金提供したもので、英国、ドイツ、ハンガリーで行われた大規模な屋外調査の結果である。これら二つの研究結果は、折しも、イミダクロプリドなど3種類のネオニコチノイド系農薬の使用禁止を決めようとしているといわれるEU委員会には「圧力」となることはまちがいない。(有機農業ニュースクリップ)(2017/07/02) フランスの動物愛護団体L214が悪質な養豚業者をビデオで告発 フランスの動物愛護団体L214は食肉や鶏卵のために飼育されている動物の飼育管理状況をウォッチしている。最近では悪質な養鶏場ル・ガエク・デュ・ペラ(Le Geac du Perrat)の状況を数年に渡り監視し、農業大臣に告発ビデオを送り付け、操業停止に追い込んだという実績がある。そのL214が新たな告発映像を公開した。そのキャンペーンビデオの1つが下のリンクだ。(2017/06/29) 多国籍アグリビジネス大手ダウとデュポンの合併を米国司法当局も認める 農薬・種子大手のダウとデュポンは6月15日、米国司法当局より一部農薬と化学品事業の売却を条件に合併を承認されたと発表した。デュポンとダウの発表によれば、両社はすでに欧州やブラジル、中国などの承認を得ていて、2017年8月までに手続きを完了させるとしている。両社は2016年2月、対等合併で合意していた。これにより農薬と種子の世界的な寡占化はより進行することになる。(有機農業ニュースクリップ)(2017/06/21) 米アマゾン 有機スーパー大手ホールフーズを買収 米国の有機食品を中心にしたスーパー大手のホールフーズは6月16日、米ネット通販大手のアマゾンに137億ドル(1兆5千億円)で買収されると発表した。買収したアマゾンのジェフ・ベゾスCEOは、「何百万人もの人々がホール・フーズが好きだ。最高の自然食品と有機食品を提供している。それを続けて欲しい」とコメントしたという。(有機農業ニュースクリップ)(2017/06/18) 米国連邦地裁がネオニコ系農薬承認の違法性を認めた 米国連邦地裁は5月8日、米国環境保護庁が行なったネオニコチノイド系農薬の登録手続きは、絶滅危惧種保護法に違反していたとする判決を下した。この裁判は、2013年3月、米国の4人の養蜂家と食品安全センター(CFS)、農薬行動ネットワーク・北米(PAN)、シエラクラブなど提訴していたものである。(有機農業ニュースクリップ)(2017/05/23) ベルギー:グリホサート系農薬の個人使用禁止へ 年内の販売と使用禁止方針を農業相が方針 園芸用を含め一般に幅広く使われている除草剤の成分グリコサートは発がん性がけせんされている。ベルギー農業相は4月27日、グリホサート系農薬を農業用に限定するとの方針を明らかにしたという。2017年末までに農業用でない用途の販売を禁止し、私的な庭での使用も禁止するというもの。国際農薬行動ネットワーク・欧州など3団体は28日、この方針を歓迎する声明を出した。この方針が「予防原則」に則ってなされたとして評価している。(有機農業ニュースクリップ)(2017/05/14) 食品・日用品の裏にひそむ「ブラック」労働をやめさせて アムネスティがキャンペーン
私たちが日常的に消費する商品を調べていくと、これを本当に買っていいのかと思うようなことにぶつかることがよくある。食品、洗剤、化粧品など日常生活品に幅広く使われているパーム油がそうだ。国際人権団体アムネスティはパーム油の生産実態を調査、「過酷なノルマ、児童労働、毒性の強い農薬・・・」といった人権侵害に突き当たり、企業に改革を要求するアクションを国際的に呼びかけている。
(2017/05/12)
英国ホームセンター大手 来年春からネオニコ・フリーへ 英国で300余りの店舗を展開するホームセンターのB&Qはこのほど、18年2月より販売する園芸植物をネオニコチノイド系農薬は使わないネオニコ・フリーとする方針を明らかにした。ネオニコチノイド系農薬は人や昆虫の神経系に異常をもたらすとされている。英国の園芸専門誌Horticulture Week(電子版)が伝えた。B&Qは、ラベンダーだけでも年間100万本以上を販売する大手小売という。B&Qの販売する園芸植物の一部は、すでに農薬フリーとなっているという。(有機農業ニュースクリップ)(2017/05/07) ネオニコ系農薬がミツバチの飛行能力に影響 チアメトキサムの影響が明らかに 米国カリフォルニア・サンディエゴ大学などの研究チームは4月26日、ネオニコチノイド系農薬の一つチアメトキサムが、ミツバチの飛行能力を損なうとする研究をサイエンティフィック・リポーツ(電子版)に発表した。(有機農業ニュースクリップ)(2017/04/29) 除草剤グリホサートの残留基準値が大幅緩和 欧米で問題となっている除草剤グリホサートの残留規制値が、日本で大幅に緩和されようとしている。(有機農業ニュースクリップ)(2017/04/25) 米国メリーランド州でミツバチなど植物の受粉を助ける送粉者保護区域でのネオニコ使用を禁止 米国メリーランド州議会は、ミツバチなど受粉を媒介する送粉者(ポリネーター/受粉媒介動物)の保護を目的として同州が指定した区域における、ネオニコチノイド農薬や送粉者に有毒な農薬の使用を禁止する州法案を超党派の賛成で可決した。ラリー・ホーガン同州知事が拒否権を行使せず、成立すれば7月1日より施行されるという。(有機農業ニュースクリップ)(2017/04/13) 米国カリフォルニア州 グリホサートを発ガン性物質にリスト カリフォルニア州環境保健有害性評価局(OEHHA:Office of Environmental Health Hazard Assessment)は3月28日、モンサントの除草剤ラウンドアップの主成分グリホサートについて、同州の「プロポジション65」の発ガン性物質リストに登載すると発表した。この措置は、2015年3月の国際がん研究機関(IARC)の「おそらく発がん性がある」とする分類に沿うもので、カリフォルニア州地方裁判所で先ごろ、リスト登載の禁止を求めるモンサントの訴えが棄却されたことを受けた措置。(有機農業ニュースクリップ)(2017/04/09) 米食品大手ゼネラルミルズ ミツバチ保護キャンペーン 蜜源となる花の種子を無料配布 米国食品大手のゼネラルミルズはこのほど、急減している米国のミツバチなどの受粉媒介動物の保護に、1億粒のワイルド・フラワーの種子を配布するキャンペーン #BringBackTheBees を始めたと発表した。申し込むと100粒の種子がもらえるというもので、庭でミツバチなどの好む蜜源植物の栽培を呼び掛けている。一私企業のゼネラルミルズが、自らキャンペーンに乗り出したことは、米国の蜂群崩壊症候群(CCD)がかなり深刻な状況にあることの表れだろう。(有機農業ニュースクリップ)(2017/03/31) 農薬大幅削減はすぐにも可能 フランスで大規模な分析 フランス国立農業研究所(INRA)の研究チームは、フラン スの全農地の約6割で生産性や収益性を損なうことなく農薬使用 量を大幅に減らすことができるとする研究結果をネチャー・プランツ(電子版)に発表した。フランスの商業的な非有機の農場946か所で、農薬使用量と生産性、収益性について分析した大規模な分析。(有機農業ニュースクリップ)(2017/03/20) インド・シッキム州 州全体で有機農業に転換 ヒマラヤ山麓のインドで2番目に小さいシッキム州は昨年12月末、全ての農地約7万5千ヘクタールを有機農業に転換したという。近く正式に発表されると、シッキム有機ミッション(SOM)のアンバラガン事務局長が明らかにした。2003年、シッキム州は化学肥料・農薬の使用を禁止し、2015年の有機農業への完全転換を目指していた。(有機農業ニュースクリップ)(2016/01/22) 『バナナの逆襲』 多国籍アグリビジネス、ドールの犯罪を描く
『バナナの逆襲』の試写を観た。妙な既視感が漂う。「あったこと」を「なかったこと」にしようと画策する多国籍企業ドールのは、近くは『美味しんぼ』の「鼻血騒動」に重なる。それはまた、キャスター降板が相次ぐ日本のマスコミの姿とも重なる。「なかったこと」したい勢力は、場所や時代を超えて跋扈している。しかし、あきらめずに戦い、勝利を得た弁護士や監督に希望を見る。(有機農業ニュースクリップ)(2016/01/21)
最古の養蜂が農業につながったらしい 国際的な研究チームは、新石器時代の農家から最古の養蜂の証拠が見つかったとして、人間は少なくとも9000年前からミツバチを利用していたとする研究成果を報告した。論文は12日、Natureに掲載された。(サイエンス・メディア・センター)(2015/11/14) モンサント裁判でシャロント地方の農家が勝訴 モンサント裁判でフランス初の勝訴 シャロント地方の農家経営者が現地地方紙のシャラント・リーブル(Charente Libre)紙は、世界的な遺伝子変換種子や化学農薬会社で有名な米国モンサント社の殺虫剤が直接に健康に害をもたらしたことに責任があるとして補償責任を求める裁判で9月10日、被告側が勝利した。フランスで初めてシャラント地方ベルナック(Bernac)の町で何代にもわたる穀物栽培農家を営むポール・フランソワ(Paul François)さんは、中毒の責任をモンサント社に告訴していた。(パリ=飛田正夫)(2015/10/25) グリーンピースが世界食料デーの今日、「人を中心とした食と農業の未来像−7つの原則」を発表 国際環境NGOグリーンピース・ジャパンは国連が制定した世界食料デーの本日、新レポート「生態系農業:人を中心とした食と農業の未来像ー7つの原則」の日本語版を発表しました。多くの国で実施されている化学農薬や肥料を大量に投入する農業モデル(工業型農業)は、地球環境に大きな脅威を与えています。本レポートの目的は、現状の農業モデルとは別の、有機農業や自然農法などの生態系と調和した農業は環境を守りかつ世界の需要を満たすことが可能であると立証することです。生態系農業に関して世界の科学的証拠を考察し、めざすべき食と農業の未来像について7つの原則(注1)を導いています。(2015/10/16) 英国政府 ネオニコ系農薬2種の使用を一部で許可 英国政府は7月21日、、EUが一時使用禁止にしているネオ (2015/09/07) 欧州食品安全機関 ネオニコのミツバチへの危険性を確認 欧州食品安全機関(EFSA)は8月26日、ネオニコ系農薬 (2015/08/28) 【SMC発】ネオニコチノイド系農薬をコ―ティングした種子の使用増加でミツバチのコロニー消失も増加 イギリスの研究チームは、イングランドとウェールズを対象に、2000〜2010年までの農薬使用量やナタネの収穫量、ミツバチのコローニー消失などのデータを分析し、種子コーティングの使用量増加がミツバチのコロニー消失の増加と関連しているとする研究成果を発表しました。また、農業生産者はコーティング種子を使うことで他の殺虫剤の散布量を減らしており、経済的利益があった可能性があるとも分析しています。論文は8月20日のScientific Reportsに掲載されました。本件についての海外専門家コメントをお送りします。(サイエンス・メディア・センター)(2015/08/22) 【農と食の昭和・平成史】(4)戦場の農民 大野和興 山形県の南部に当たる置賜地方に「置賜百姓交流会」をいう農民グループがある。1970年代の初め、減反に反対をしようと当時20歳代の百姓を継いだ若者たちが集まり作ったグループだ。それから40年、すでにメンバーの多くは60代に入った。彼らは減反反対ばかりでなく、村でさまざまなことに取り組んできた。そのひとつに、「戦争のために二度と銃をとらない農民の集い」というのがある。当時一部で話題を読んでいたドキュメンタリー映画『侵略』の上映会を地域の村々で開催したのだ。20代の若者たちの無謀ともいえる行動に、村の人たちの反応はどちらかというと冷やかで、参加者もちらほらだった。(2012/08/08) 放射能汚染に苦しむ福島の農家を支援する長編記録映画〜現在、制作中〜 原村政樹 私たちは2009年から福島県天栄村の「天栄米栽培研究会」という農家グループの活動を撮影しています。2010年1月には、NHK・ETV特集「よみがえれ 里山の米作り」で一部が紹介されました。彼らは日本一の米の美味しさを競う「全国米・食味鑑定分析コンクール」で4年連続金賞を受賞、また、耕作放棄田を再生するなど、村の環境を守ってきました。原発事故で田畑は放射能汚染されましたが、国や県には頼らず自分たちの力で、「米への放射能汚染ゼロ」への挑戦を始めました。世界初の試みです。(ドキュメンタリー映画監督・ディレクター 原村政樹)(2012/07/22) 「沈黙の春」は人にも来る――農薬の現状 有機農業関東集会青山美子氏の講演を聞いて 笠原眞弓 12月11日熊谷市立文化センターで「有機農業関東集会」が催されました(主催:有機農業関東集会実行委員会)。前橋市の小児科開業医、青山美子医師の「農薬と人体被害の実態」の記念講演は、春に沈黙するのは虫ばかりではなく、ヒトもいなくなることをはっきりと示すものでした。青山医師はミツバチの大量死に関係があるとされているネオニコチノイド系農薬を例に、生態系、人体への影響について述べられました。(2010/12/16) 米、この絶望的価格 菅野芳秀 お米が安い。今年の生産者の売り渡し価格は1俵(玄米60kg)あたり9,000円で、ついに10,000円を切った。1972年(昭和47年)の米価が一俵9,030円だったから40年前の価格に戻ったことになる。ちなみに40年前の朝日新聞の一ヶ月の購読料はいかほどだったかといえば900円。それが今日では3,925円となっている。およそ4・36倍だ。それを米の価格にあてはめれば一俵あたり39,370円とならなければならない。それを9,000円で販売しているのだから、つらい。(2010/12/11) グリーンエコノミーが生態系と農民コミュニティを壊す ヴィア・カンペシーナは主張する 大野和興 いま、世界で進行していることの一つに、小農民というひとつの社会階層が丸ごと消えようとしているという現実がる。小農民が生存できないほどの現実は生み出された背後には、資本の自由を気ままに許し、奨励する世界の仕組みがある。そのことが何を生み、消される側の小農民はどう向き合い、たたかえばよいのか、「資本の自由」とたたかう世界の農民運動のネットワーク、ヴィア・カンペシーナが名古屋COP10に際し出した声明を手掛かりに見ていく。(2010/12/10) GM大豆王国アルゼンチンで健康障害が深刻化 州高裁が除草剤散布禁止の判決 先(日刊ベリタ2009.10.22)にアルゼンチン農業が、GM大豆に特化されたこと(どうしてそうなったか)を報告した。これはアルゼンチンの経済事情につけ込んでモンサントなどのアグリビジネスが導入したもので、ラウンドアップという除草剤耐性のGM大豆がアルゼンチンの全農地の約半分ほどで栽培されるようになった。これは、あまり人手を必要としない大農場形式で運営され、多くの農民が生きる糧を失った。アルゼンチン経済は動物の飼料としてのこの大豆のヨーロッパへの輸出に依存してしまっている。(バンクーバー=落合栄一郎)(2010/10/14) けものに追われる山間地農業
Nさんが埼玉県秩父郡の山間地の集落に居を構え、農業を始めて10年になる。職場を定年をあと何年か残して移り住んだ。家族はいない。次の人生のおくり先として秩父を決める前,Nさんは各地をめぐり歩いた。この地を訪れたとき親切に対応してくれる農業委員さんに出会い、土地と家を借りることができた。ニワトリを飼い,野菜を作って,それを町場の消費者に届けたり、農協の直売所に出したりして,年金プラスアルファのくらしを送ってきている。
(2010/10/13)
アフリカの米 カプシチンスキの「黒檀」を読んでいて、一人の日本人をふと思い出した。JICAの坪井達史さんである。坪井さんは「黒檀」の一篇、「氷の山のなかで」に描かれているウガンダを拠点に東アフリカ9カ国を飛び回って稲作指導をしていた。(村上良太)(2010/10/01) 野生猿を追って 3 〜サル学の現在〜 もともと猿にまったく興味はなかった。企画がなかったとき、たまたま新聞で猿の記事を読んで企画会議で提案したら通ったというだけだった。そのうえ、日光駅に着くと雷混じりのどしゃぶりの豪雨で「あと1時間待ってやまなかったら諦めて東京に帰ろう」と決めた。ところが1時間の内にぴたりと降り止んだ。(村上良太)(2010/09/27) 野生猿を追って 〜禁断の味を知った猿〜 その頃、小型ビデオカメラを手に、野生の猿を追っていた。90年代の末頃、日光や和歌山の山中などである。野生猿が人里にやってきて、田畑を荒らし、民家に侵入し、食糧を盗む。甚だしい場合は糞尿までしていく、という。そうした場面をできるだけ撮影して放送するのが狙いだった。日光の土産物屋では猿が客のように引き戸を開けて入ってきて、饅頭を持っていくと店主たちは怒っていた。周辺の田は猿に荒らされるので稲作を放棄しており、春に訪れたときは草がぼうぼうと生えていた。年をとった農夫は「もうすっかり猿にやられちゃって」とやる気を失っていた。(村上良太)(2010/09/26) 略奪される農民や先住民の土地 「責任ある農業投資」というが… 青西靖夫 11月に横浜で開催されるAPECで「責任ある農業投資への原則」に関連する宣言を出す方向でとりまとめが進んでいるという報道が9月5日付けの朝日新聞のサイトに掲載された[1]。この原則は、昨年から日本政府が世界銀行や国連食糧農業機関(FAO)などと定に向けて取り組んできたものである[2]。その数日後、世界銀行は、「世界規模で広がる農地への関心−持続可能で公平な利益を生み出すことができるか」という報告書を公表した[3]。(2010/09/19) タイ中央部の稲作地帯でウンカが大発生 このままでは3割減収の地域も 世界最大のコメ輸出国タイでウンカが大発生し、このままでは多くの田んぼで3割減収となりそうな気配だ。IRINニュースが伝えた。(日刊ベリタ編集部)(2010/08/27) 口蹄疫、全頭殺処分は本当に必要だったのか バイオハザード専門家が「ウイルスとの共存」を提言 宮崎県で大発生した口蹄疫は約30万頭の牛・豚刹処分して終息したが、検討すべき課題は残されたままだ。そんななか、本当に全頭刹処分という措置は必要だったのかという疑問が専門家の間から出始めている。本誌では8月7日に市民バイオテクノロジー情報室を主宰する天笠啓祐さん(科学ジャーナリスト)による「なぜ動物皆殺し政策を続けるのか」を掲載した(関連記事参照)が、この問題に同じように疑問を投げかけているバイオハザード(生物災害)の専門家である生物学者本庄重男さんの意見を紹介する。(大野和興)(2010/08/23) かつて山村は都市のエネルギー基地だった 45年ぶりに訪ねた挙家離村の村 大野和興
前に訪れたのは確か1965年だったから、45年ぶりの訪問ということになる。島根県弥栄村(現浜田市弥栄地区)、日本で一番早く挙家離村が始まった村といわれている。(2010/08/09)
なぜ動物皆殺し政策を続けるのか 天笠啓祐 7月27日、山田正彦農水大臣は、口蹄疫の問題について述べた際、「家畜伝染病予防法」の改正にふれた。当日の記者会見の速記録によると、宮崎県との間で意見の相違があり対策に影響が出たため「国の危機管理体制を強化する」方向で改正を考えている、という発言内容だった。さらに国の権限を強化して、家畜の皆処分を迅速に進めたい、とも述べていた。これに対して新聞記者から反論はなかった。(2010/08/07) <牛丼と貧困>(上) いつの時代も牛丼は貧しさの影を背負っていた 大野和興 牛丼の値下げ競争が止まらない。7月21日に吉野家が期間限定で牛丼並盛りを380円から270円に値下げすると発表。するとすかさず松屋フーズが「うちは250円だ」と対抗、牛丼チェーン「すき家」を展開するゼンショーも打って出るようだ。昨年12月から始まった牛丼値下げスパイラルは、どうやら夏を通り越し、秋の陣にもつれこみそうな気配である。その陰にはこれまた一向に止まる気配がない貧困のスパイラルがある。(2010/07/21) 口蹄疫、地域経済にも大打撃 宮崎・川南町、商店街はまるでゴーストタウン 宮崎県の東国原知事は18日午前、口蹄疫の拡大が危機的状況にあることをうけ、県内全域に非常事態を宣言した。同知事は、このままでは宮崎県の畜産が壊滅するばかりでなく全国にも感染が拡大する恐れがある、としている。宮崎県下の口蹄疫は畜産ばかりでなく、地域経済全体に大きな打撃をなりつつある。以下、地元紙宮崎日日新聞の報道を手掛かりに、県下でも最大の感染地域となった川男町の状況を見ていく。(日刊ベリタ編集部)(2010/05/18) オーストラリアで、照射ペットフードでネコが次々死亡 2009年5月、オーストラリアでは、多数のペットが死亡したことから、ベットフードに義務付けられていた照射が中止されました。オーストラリアの照射ペットフードの問題は、カナダのチャンピオン・ペットフーズ社が同国で販売するキャットフード「オリジン」を食べたネコに神経症状が見られたという獣医師の報告が発端でした。08年には90匹のネコが体調を崩し、うち30匹が死んだと報道されています(09年5月30目付「シドニー・モーニング・ヘラルド」)。実験室で飼育していたネコには餌への照射を原因とする神経疾患の報告かおりますが、ベットでの例は初めて。この報道を受け、回礼はオーストラリアのみで製品を自主回収しました。(富山洋子)(2010/04/21) 秩父の小さな畑とおいしい野菜からから世界を見ると(下) 大野和興 山々が連なり、森と水が豊かな秩父。そんな地域にいま異変が起きている。この自然豊かな山の村が植物工場のメッカになろうとしているのだ。発端は秩父市のはずれにある誘致工場のひとつが不景気と中国への移転でいなくなり、空き工場になったことにある。その工場が植物工場に衣替えした。土の代わりに培養液を、お日さまの代わりに人工照明を使ったその工場がNHKで放映され、秩父は一躍植物工場の地として有名になった。「野菜工房」と名づけられた工場ではレタスがつくられている。緑が有り余るほどある秩父でなぜ植物工場なのか、そんな素朴な疑問がわいてくる。(2010/04/10) 秩父の小さな畑とおいしい野菜からから世界を見ると(上) 大野和興 埼玉県秩父に住んでもう十五、六年になる。秩父は山国である。幾重にもつらなる山また山の連なりの向こうに、さらに山が連なる。武州、甲 州、上州、その向こうには信州の山々が連なる。この巨大な山塊群のトバグチに住んでいる。生まれ育ったのが四国山脈の真っ只中の村のなので、周りに山がないと落ち着かない。それで十五年ほど前に東京での間借り生活を切り上げ、移ってきた。 住まいは小高い山の上にあり、まわりではぼくと同じ年頃の年寄り衆が畑をかきまわして野菜を作っている。なにしろ山の上の畑だから一枚一 枚が小さいのだ。作っても食べ手がいないからともってきてくれる。だから野菜に不自由したことはない(2010/04/06) 守れ!日本の魚文化 大西洋.地中海クロマグロ包囲網 文:平田伊都子 写真:川名生十
2010年3月3日雛祭りに、アメリカは友好国日本(?)を裏切って<クロマグロ取引全面禁止提案>の支持に回った。 この提案はモナコが、3月13日から25日までカタールで開かれる<ワシントン条約締約国会議>に提出しているもので、絶滅危機の野生動物第一種に大西洋(地中海を含む)クロマグロを加えようとする内容だ。 可決されると大西洋クロマグロは、7000万年前の古代魚シーラカンスなどの仲間入りをし、国際取引は一切ご法度になってしまう。(2010/03/13)
村には地下水が流れている 大野和興 正月、締め切りがすぐ来るなあと気にしながらぼんやりとテレビの駅伝中継を眺める。走者が次々と画面に現れ、次の走者にたすきを渡して消えていく。(2010/01/01) 「マグロが食べられなくなる」キャンペーンの陰で起こっていること 佐久間智子 「マグロが食べられなくなる日が来るかもしれない」、ここ数年、そのような報道に接することが多くなった。まるでマグロが私たちの主食であるかのような騒ぎぶりとも言える。これらの報道は、その具体的な理由として、海外でのマグロ消費の増加や、マグロ漁獲量の拡大による資源量の減少、それを受けたマグロの漁獲制限の強化、あるいは原油高による休漁や、日本のマグロ漁業の衰退などの現状を伝えている。しかしその背後にある事実に目を向けるべきだろう。今のマグロブームを作り出している養殖マグロの実態と利権の構造、魚食文化を言いながら魚を浪費する食べ方しか出来なくなった私たちの食卓のありかた、などさまざまな問題がそこから見えてくる。(2009/11/07) 中国産シャコに放射線照射 照射食品反対連絡会の調査で判明 寿司ネタとして人気のあるシャコですが、最近では中国産が多く輸入されているようです。その中国産シャコに、違法に放射線が照射されていることがわかりました。 この照射シャコは、中国産の子持ちの冷凍品で、エスケーフーズ(本社・福岡市)が輸入したもの。情報を得た照射食品反対連絡会(日消連も参加)が2009年4月、放射線照射の有無を確認するために巫凩都立産業技術センター前沢支所に検査を依頼して判明しました。(『消費者リポート』特約)(2009/09/30) 戦後の東アジアに現れては消えていった三つの新農村建設 東アジアの戦後農村世界に、奇妙に共通する歴史がある。時代こそ違え、日本、韓国、中国に「新農村建設」という上からの村づくりが進められたという事実である。その背景には、工業化と経済成長で崩れる農村共同体をいかに再編成するかという為政者の思惑が見え隠れする。農業・農村政策というより社会政策あるいは治安政策としての村再編である。その足取りを日本、韓国、中国に追ってみた。(大野和興)(2009/07/25) 新型インフルエンザの背後に見え隠れする工業的畜産(上) 世界最大の豚肉多国籍企業の養豚場で何が起こったのか フランスの市民組織ATTACフランスと農民組織フランス農民同盟がいま世界を駆け巡っている新型インフルエンザの背後に極度に工業化された畜産とそれを支える自由貿易政策の存在があることを指摘した共同声明を発したことは、本紙既報(5月9日)の通りである。そこで、世界最大の豚肉多国籍企業スミスフィールドの実態を追いながら工業的畜産とはいかなるものかを追った。次回は、こうした生産された豚肉を大量輸入する日本の責任を考えたみる。(松平尚也)(2009/05/10) 牛肉自由化でチョウが消えた 牛と人と草原が織りなすハーモニーが壊れて 1990年代初め、牛肉が自由化された。米国の長年にわたる対日圧力が実を結んだ結果だった。間髪をいれず、アメリカ牛肉の大量輸入が始まり、国産牛肉生産は大打撃を受けた。特に打撃を受けたのは、乳牛の雄子牛を肥育し、若齢で肉にするホル雄(ホルスタインに雄という意味)の肉や九州に多く見られる赤牛の肉であった。いずれも中級肉で、安い米国製輸入牛肉と市場でまともにぶつかったためだ。子牛の値段も暴落し、九州や中国地方の山間地で古くからやられていた山での放牧もめっきり減った。(大野和興)(2009/04/11) 体細胞クローン家畜、食卓へ(下) 食安委は誰のためのものか、「食の番人」としての役割はたすべき 「体細胞クローン牛・豚は食品として安全」との評価を下した食品安全委員会。技術的に未完成で、問題も多く指摘されている体細胞クローン技術を「安全」とする今回の評価に、誰のための食安委なのか、との消費者の思いは強い。そ の設立の経緯を考えると、食安委は軸足を消費者保護に置くべきではないのか。(上林裕子)(2009/04/10) 体細胞クローン、食卓へ(中) 「生殖を経ない生命の誕生」の目的は遺伝子資源の確保 体細胞クローンにはどんな問題があるのか。科学ジャーナリストで市民バイオテクノロジー情報室代表の天笠啓祐氏は次のように指摘する。(上林裕子)(2009/03/30) 体細胞クローン家畜、食卓へ(上) 未完成な技術だが食べても安全、と食安委 食品安全委員会は3月12日、「体細胞クローン牛・豚は食品として安全」とする新開発食品専門調査会ワーキンググループ(WG)の報告書を了承した。体細胞クローン技術は専門家の間でも「未完成な技術」と言われており、これまで日本で生まれた体細胞クローン牛の半数以上が死産か出生直後死、あるいは病死している。しかしWGは、「問題のあるものは死産や出生直後死など死亡しており、成長したものは従来の繁殖技術によるものと同様に健全である」とした。消費者団体からは「とても科学的な議論とは思えない」との反発の声が上がっている。(上林裕子)(2009/03/26) 幻のサツマイモと老百姓
本来、農業と風土は切り離せない。地域の風土が地域の農業をつくり、人びとの生きる糧を供給してきた。地域には地域特有の風土がある。だから、その風土が育てる農業もまた、地域ごとに異なる。耕し方も作り方も品種も、それぞれ地域特有のものがある。品種の場合、それを地種(じだね)といった。そこから地域特有の食材が作られ、それが地域特有の食文化を生んだ。農業も食も食文化も、だから多様なのだ。多様性こそが農と食の本質といえるかもしれない。(大野和興)(2009/03/19)
生殖技術がつくりだす生命体、 農と食の倫理を問い直す時代になった クローン牛が食べものとして出回りそうな気配だ。銘柄牛の飛騨牛でもすでに育て上げたという。16年前に死んだ種雄牛で、飛騨牛の元祖とされる「安福号」のクローンが、長期冷凍保存された体細胞を使い近年相次いで誕生していたのだ。生命科学の最新技術がつくりあげるこうした生命体をどう見たらよいのか、という生命倫理のめんから、食べものとしての安全性はどうなのか、といった疑問まで、私たちはいま早急な対応を迫られている。(大野和興)(2009/03/01) 「出稼ぎは資材課です」 いまそれを非正規労働者と移民労働者が引き継ぐ 1960年代も後半に入ったある冬、厚木市にあった日産自動車の人事課に電話をいれた。農村からの出稼ぎ者の雇用実態を知りたいと思ったからだ。電話に出た人事課の社員は、「それでしたらここではありません」と答えて、電話を資材部にまわしてくれた。「ああ、出稼ぎ者は人間ではなくモノなのだ」と、そのとき知った。この暮れから新年にかけ、東京・日比谷公園に出現した、「年越し派遣村」のルーツがここにある。働くものを人間として見ず、機械の部品のように扱って、企業の都合次第で切って棄てる。当時労働省今の厚生労働省は「労働力流動化政策」とよんだ。主役が今と同じ自動車産業であることも、よく似ている。(大野和興)(2009/02/19) 種子も大量輸入の時代 ”地産地消”でも種は外国から 食料自給率40%の日本で、食の安全性への不安が充満している。しかし、自給が低いのは何も農産物だけではない。そのおおもととなる種子もいまや輸入時代である。野菜の場合、国内で栽培に回される種子は約6400トンほどだが、このうち9割、5700トンは海外で採種され、輸入されたものだ。国内で生産された種子は1割、約700トンに過ぎない。種に自給率は10%ほどということになる。地産地消といっても種は外国産という時代なのである。(大野和興)(2008/12/02) 製造地が中国フリーでも安心できない マレーシア製の菓子からもメラミン検出、 その背景に何があるのか… 【クアラルンプール10日=和田等】中国製の食品の安全に対する不安感が高まる中、大阪市がこのほど、「エヌエス・インターナショナル」(同市淀川区)がマレーシアから輸入した菓子2商品から有害物質メラミンを検出したとして、食品衛生法に基づく回収命令を出した。これまでのところ健康被害の報告はないという。製造地が中国でなくても輸入食品は安心できないということを示す事例となったといえそうだ。(2008/11/10) 中国食品汚染の根本原因は共産党独裁下の腐敗と社会的不公正 周勍(中国のフリージャーナリスト) 汚染牛乳だけではない。今度は中国から日本に輸入された冷凍インゲンから殺虫剤が検出された。だが中国では食品汚染がほぼ普遍的に起きているという。なぜなのか? 根本原因は共産党の一党独裁体制にある、と中国のフリージャーナリスト周勍氏は指摘する。同氏は養豚を例にあげて、食品安全を管理する集団管理体制の無責任体質と腐敗、さらに農民を社会の最下層に追いやる不公平な社会制度を鋭く批判し、これを放置すれば食品問題は体制全体を揺るがす導火線になりかねないと警告する。(納村公子)(2008/10/16) 汚染米とメラミン牛乳は何故出現したか 汚染米とメラミン牛乳。いま食を揺るがしているこの二つの食品汚染には共通していることがふたつある。一つは人びとの生活の隅々にまで入り込んで、どこまで広がるか想像もできないということ。汚染米は国内、メラミン牛乳は世界規模という違いはあるが、本質に変わりはない。もう一つは、被害者は経済的弱者に偏っているということだ。グローバリゼーションの中で世界中に貧困が増殖している。その中で中国の安い商品はアジアやアフリカの隅々にまで行き渡り、貧困層でも買える手軽な商品としての役割を果たしている。メラミン入り食品はその貧困層を直撃したのである。金持ちは安全なものを食べてますます元気になり、貧乏人は何でも食べなければ飢えてしまうということで、目先のお腹が減っていることを優先しなければならない。生命の再生産を支える食の世界にもいまの世界の構造がそのまま反映されているのである。(大野和興)(2008/10/15) MA米という「不必要な輸入」が今回の汚染米事件を生み出した
「いったいどっちを見て仕事をしているんだ」…9月24日、全国から集まった市民・農民グループによって衆議院議員会館で開催された「汚染米農水省追及緊急集会」では会場から怒声が飛んだ。自由な経済活動は需要と供給のバランスの上に成り立つものと言われる。しかし、「ミニマム・アクセス米(MA米)」は、食料としての必要性からではなく、グローバル経済のルールが強いる「実際には必要ではない輸入米」なのだ。それが人々の食生活を脅かす「汚染米」を生み出したのが今回の事件である。(上林裕子)(2008/10/06)
フランスで食品の「値上げ隠し」が明るみに 価格は据え置き中身を減量
【パリ25日=飛田正夫】フランスの大手食品製造会社の商品値上げのやり方が問題になっている。包装や価格は従来のままにしておいて中身だけを減量するというやり方を採っていたという。それは消費者の眼を欺いた実質的な値上げだ。そのために国家消費統計局(INC)の物価上昇の数字にも正確に反映されにくい。その実態を暴露した月刊誌「6千万人の消費者(60 millions de consommateurs)」(10月号25日発売)は、「インフレ隠しのたちが悪いやり方だ」として企業の倫理的側面を追及している。(2008/09/25)
東南アジア各国が中国製乳製品の禁輸や店頭からの撤去 メラミン禍が拡大 【クアラルンプール25日=和田等】中国製乳製品への有害物質メラミンの混入問題は、東南アジア地域にも波紋を広げている。ベトナムでも中国の乳製品大手、伊利から輸入された牛乳にメラミンが混入されていたことが判明。シンガポールやマレーシア、フィリピン、インドネシア、ブルネイ、ビルマ(ミャンマー)は中国製の粉ミルクや乳製品の輸入を禁止した。マレーシアとシンガポールのスーパーでは製品の撤去も進み、消費者の不安が広がっている。(2008/09/25) メラミンの食品混入の背景にある新自由主義こそ問題 化学物質に罪はない 中国製乳製品に化学物質メラミンが意図的に混入され、広 (2008/09/23) 化学物質化した食品が世界中をめぐる現実を示したメラミン入り食品汚染事件 有害物質メラミンが加えられた中国の乳児用粉ミルク事件は、一気に日本の食品問題に転化された。日本国内で売られている加工食品や飲料類の何に入っているのか、判断できないほどに広がり、その範囲は学校給食から病院給食にまで及んでいる。食の安全問題は、行き着くところまで来た感がする。(西沢江美子)(2008/09/23) 事故米多発させるMA米 ”ライス・ロンダリング”はなぜおきたのか
三笠フーズ��(大阪市)が政府から買い入れた非食用途の「事故米」を食用として販売していた事件は、焼酎メーカーから菓子、病院給食まで広範に被害が拡大してきた。有害米を食用として流通させる”ライス・ロンダリング”とも言うべき事件はなぜ起こったのか。そもそも何千キロにものぼる「事故米」がなぜ発生するのか。三笠フーズの行為は許されることではないが、こうした事件を生み出した原因は事故米を発生させている「ミニマムアクセス米(MA米)」にあるのではないか。(上林裕子)(2008/09/15)
自由貿易は食料・環境危機を招く!(4) この10年で15万人の農民が自殺した スジョバン・ダール(インド)
中国と並び経済成長をひた走るインド。だが、ITや自動車産業の華やかな事業展開の陰で農民の自殺が急増、都市スラムはいっそう広がり、三期作の田んぼをつぶして工場が進出、農民が排除される事態が続いている、と第三世界債務帳消委員会・インドのスジョバン・ダール氏は語る。脱WTO/FTA草の根キャンペーンが洞爺湖G8(先進国首脳会議)に向けて開いた札幌国際シンポジウムの報告の最終回。(安藤丈将)(2008/09/14)
自由貿易は食料・環境危機を招く!(3) 中国の農業に国際競争力はない アウ・ロンユー(香港)
脱WTO/FTA草の根キャンペーンが洞爺湖G8(先進国首脳会議)に向け開催した国際シンポで香港のNGO「グローバリゼーション・モニター」のアウ・ロンユーさんは、WTO体制の下で中国の食料自給率は次第に下がっており、それは世界の食糧需給に脅威を及ぼすだろうと指摘。また、中国の農業には国際競争力はなく、農民は国際市場での競争、生産資材の高騰、水不足、など多くの困難を抱え、いまや子どもと女性と老人しか農村にはいないといわれるようになっていると語った。(安藤丈将)(2008/09/12)
自由貿易は食料・環境危機を招く!(2) 環境破壊を輸出するオーストラリアの自由貿易政策 アダム・ウォルフェンデン(オーストラリア)
洞爺湖G8(先進国首脳会議)に向け市民組織「脱WTO/FTA草の根キャンペーン」が札幌で開いた国際シンポジウム報告第2回は、オーストラリアの市民組織「公正な貿易と投資のためのオーストラリア・ネットワーク」で活動するアダム・ウォルフェンデンさん。彼はオーストラリアは自国の環境を破壊しながら輸出で国を発展させ、そのことによって世界の環境を破壊していると指摘、そうしたやり方はすでに限界に来ていると警告した。(安藤丈将)(2008/09/11)
自由貿易は食料・環境危機を招く!(1) 農民は生産にかかわる物事を決める権利を持っている カティン・カーサ(貧民連合、タイ)
グローバリゼーションが作り出す貧困や環境破壊に対峙して運動を進めている社会運動体「脱WTO/FTA草の根キャンペーン」(世話人・大野和興ほか)は、北海道・洞爺湖でG8(先進国首脳会議)が開かれる前夜の7月6日、札幌で国際シンポジウム「自由貿易は食料・環境危機を招く!」を開いた。タイ、オーストラリア、中国、インドの農民やNGO・市民活動家らがパネリストとして参加、それぞれの地域・国でいま何が起こっているかを報告した。以下その内容を紹介する。第1回は東北タイの農民で、貧民連合で活動するカティン・カーサさん。(安藤丈将)(2008/09/07)
みんなで耕し、自給する「あしがら農の会」 作ることと食べることの新しい関係を模索
神奈川県西部に位置する小田原市。人口20万人弱の海と山のある都市だ。海からすぐ山に続く坂道がのび、町並みを外れると両側に田んぼと畑、そして山の斜面にミカン園が広がる。この小田原市で新しく農民になった人たちと周辺の町場の人たちの間で、農と食のめぐる新しい関係作りが始まっている。生産者と消費者という社会的な分業の壁を取り払う試みで、これからの農業のあり方のひとつの方向を提示しているとも言えそうだ。(大野和興)(2008/08/21)
【クローン牛がやってくる】(4) 米国消費者も米国食品医薬品局のお墨付きに懸念示す 日本でも始まった体細胞クローン家畜由来食品の健康影響評価の作業は、2008年1月にアメリカ食品医薬品局(FDA)がクローン家畜由来食品を承認したことを直接の契機としています。しかし、そのアメリカでも、クローン家畜に対して多くの消費者団体やNGO、研究者などが反対意見を表明しています。その中の一人、日消連とは遺伝子組み換え食品反対運動などでも馴染みが深い、アメリカ消費者連盟上級科学研究員のマイケル・ハンセンさんが、2008年3月にメリーランド州下院議会に提出した意見書から、その要旨をご紹介します。(『消費者リポート』)(2008/08/16)
【クローン牛がやってくる】(3) 自然の摂理に反する危険な技術 本庄重男(バイオハザード予防市民センター代表幹事) 「体細胞クローン動物作出技術は、端的に言って、原始生物の発生以来、数十億年もかけて有性生殖生物に進化してきた今日のほ乳動物を、短時間で無理やり無性生殖動物に作り変えてしまう操作であり、根本的に自然の摂理に反する危険な技術と言えます」(本文より)。クローンという技術そのものに、本庄重男さん(国立予防衛生研究所名誉所員)は科学者の立場から根本的な疑問を投げかける。(『消費者リポート』)(2008/08/13)
【クローン牛がやってくる】(2) 食べて大丈夫なの? 天笠啓祐(遺伝子組み換え食品いらない|キャンベーン代表) 前回はクローン技術とはどういうものか、について考えてみました。わかったのは、死産・多病・早死・急速老化・巨大赤ちゃん・遺伝子異常・ガン多発など、原因不明の問題が山積しているという実態です。こんな肉を食べて、本当に大丈夫なのか、前回に引き続き科学ジャーナリストの天笠啓祐さんの解説を紹介する。(大野和興)(2008/08/11) 【クローン牛がやってくる】(1) クローン技術とは 死産・多病・早死・急速老化・巨大赤ちゃん・遺伝子異常・ガン多発 実態はわからないことだらけ 天笠啓祐(遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン代表) 08年4月、厚生労働者は食品安全委員会に体細胞クローン牛についての食品健康影響評価を諮問、現在、新開発食品専門調査会ワーキンググループで審査が行われている。その背後にはアメリカでクローン牛の後世代牛の肉が市場に出回っているという現実がある。日本をアメリカ産クローン牛肉の市場にしようという意図が透けて見えてくる。クローン牛とはいったいどういうものなのか、食べても大丈夫なのか、そんなものがそもそも必要なのか、さまざまな疑問がわいてくる。『消費者リポート』特集「クローン牛がやってくる」(1406・07合併号)を紹介、そのことを考えてみたい。第1回は科学ジャーナリストで「遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン」代表の天笠啓祐さん。「クローン技術とは何か」がよくわかる。(編集部大野和興)(2008/08/09) 農薬入り中国ギョーザ事件 「なぜ舞台は生協だったのか」を検証する
中国でも天洋食品が製造したギョーザで農薬中毒事件が出たことが発覚したと、日本の各メディアは6日いっせいに報じた。農薬入りギョウザはやはり中国発だった、ということに落ち着きそうだ。だが、どこで発生したかとは別に、この問題が提起した重要な論点で、まだ語られていないことがある。そのひとつが、食の安全にきびしいはずの生協が舞台になったのはなぜ、ということである。中国ギョーザで農薬中毒、という事件が表に出たとき誰もがびっくりしたのは、問題のギョーザが売られた店舗のほとんどが生活協同組合の店だったことだ。生協は生活者が自ら作った組織であり、そこに売られているのものの多くは国産で、食の安全にはことのほか気を使っているとみんな信じていた。それがなぜ−、とみんな疑問に思った。(大野和興)(2008/08/07)
生態系に沿った持続型農業こそ 国際機関が“もうひとつの農業”を提示
世界を覆う食料危機に際し、7月に開かれたG8サミットや6月の国連食糧サミットは、新品種、化学肥料や農薬、灌漑などインフラ整備を伴う農業生産性向上政策と自由貿易による市場拡大を食糧危機対策として打ち出した。同じ国際機関であるIAASTDが食糧危機真最中の08年4月15日に出した報告書は、工業的農業を進める農業生産性向上に異議を唱え、有機農業をはじめとする生態系に沿った持続的農業を提唱、自由貿易の拡大についても、食糧安全保障を損なっていると警告した。いま世界で農業のこれからのあり方をめぐり、各国政府で構成する国際機関でさえ、対立するふたつの考え方がせめぎあっていることを示している。(大野和興)(2008/07/28)
「生きる」ことを深く問う 『写真集 自然農に生きる人たち』
副題に「耕さなくてもいいんだよ」とある。帯には、草は抜かなくていい、とある。奈良で「自然農」を始めた川口由一さんを筆頭に、日本全国36カ所で「自然農」を営む人たちを、著者の新井由己さんが二輪車で訪ね歩いた記録集(自然食通信社刊)である。(加藤〈karibu〉宣子)(2008/06/29)
<リポート>百姓は怒っている! 食糧危機の背後のあるアジア小農の現実 農産物価格の下落、借金の重圧、そして生産し生活する場である土地からの切り離し−。いま日本の村で起こっていることの背景を探っていくと、あらゆるものを商品化し、市場で競わせるグローバリゼーションという現実に突き当たる。ことの背後にあるのがグローバリゼーションである以上、問題は日本国内にとどまらないのは自明の理である。世界の農民世界で同じことが起こっているのだ。そして、いま世界を揺るがしている食料危機の根っ子にあるものこそ、こうした農業と農民の現実なのである。そこで次にアジア小農世界で起こっていることを見ていく。(大野和興)(2008/06/01) <リポート>百姓は怒っている!(3) 村が消える 日本の農業と農村を襲うこの状況は、山間地域に行くと一層深刻さを増している。。限界集落という言葉がある。「65歳以上の高齢者が集落人口の半数を超え、冠婚葬祭をはじめ田役、道役などの社会的共同生活の維持が困難な状態に置かれている集落」(大野晃高知大学名誉教授)を指す言葉として使われている。(大野和興)(2008/05/21) <リポート>百姓は怒っている!(2) 農業恐慌の時代 白鷹町のこうした動きの背景には、農業と農村をめぐるれまでにない危機がある。ある総合雑誌に次のような文章を書いてもう三年になる。「米価と農地の暴落という現実に起こっている出来事は、農業恐慌といってよい状況だと思うのだが、一向に社会問題化されない。政府も経済界も、そして国民の多数も、国際競争に勝てない農業は消えて当然と考えているからでる。ここに、この問題の恐さがある」(大野和興)(2008/05/16) <リポート>百姓は怒っている!(1) 東北の村で起こったこと
世界的な食料の高騰が人びとを苦しめている。食料自給律39%の日本でも、食品価格の値上げが続いている。その一方で、中国農薬ギョーザ問題も解決がつかないまま迷宮入りの公算が強い。人々の生存の基盤ともいえる食料が、量の面でも質の面でも根っ子から崩れてきている感が深まっているのだ。食の崩れは、その食を作る農業の実態の反映でもある。そこで、何回かにわけ、いま日本とアジアの村で起こっている事態を報告する。(大野和興)(2008/05/06)
いま、農村女性が元気! 生き生き働き、地域で新しいネットワークをつくる 東京農大「食・農・環境教育フォーラム」から
いま日本の農村はグローバル化がもたらす農産物価格の低落や借金の重圧のもとで活気を失っているが、その中で目立つのが元気のいい女性たちの存在だ。これまでの大市場ねらいの大量生産・単品・大量出荷農業が行き詰まっているなかで、自分たちが住む地域の異業種との提携や都市との交流を進めたり、これまで重要視してこなかった地元の消費を直売活動で掘り起こしたりすることで、新しい農業の魅力を発見し、発信している農村女性グループがあちこちに出現している。そうした農村女性の活動から、ふたつの事例を東京農業大学国際食料情報学部食料環境経済学科のプロジェクトチームが主催する「『食・農・環境』教育フォーラム」の発表から紹介する。同フォーラムは2006年度から開催されており、今年は2回目。各地で行われている「食・農・環境」教育の取り組みの情報を発信している。(みついかよこ)(2008/03/31)
米国でBSEの可能性がある”へたり牛”が学校昼食に 日本向け牛肉は大丈夫か、米国内にも疑問の声 歩くことができない「へたり牛」はBSE罹患の可能性が高いとして米国でも食用から除外することになっている。しかし、カリフォルニア州のと畜場でフォークリフトや電気ショックでへたり牛を無理やり立たせて食用にまわしていたことが隠し撮りされたビデオから発覚、米国農務省(USDA)は6万5000トンの牛肉をリコールした。日本政府はこの施設が対日輸出認定施設ではないので、こうした牛肉は日本に輸入されていないと断言するが、本当に大丈夫なのか。米国の市民団体はどこのと畜場もそれほど変わらない、と指摘している。(上林裕子)(2008/02/28) 農薬入り中国ギョウザはブーメランだ 日本発の矛盾の跳ね返り
中国から輸入されたギョウザで農薬中毒が大量発生した事件は、時がたつにつれ底知れぬ広がりを見せ始めている。有機リン系の農薬メタミドホスが輸入ギョウザに混入していたのが原因だが、1月31日現在、なぜ毒物である農薬が混入したかも判明していない。そこで、事件を少しはなれ、こうした事件が起こる背景になにがあるかを考えてみた。結論は、原因は日本にあるということである。(大野和興)(2008/01/31)
危険な「遺伝子組み換え」作物 遅れる最大輸入国日本の対抗策 安原和雄 人間、自然環境にとって危険な要素を含む遺伝子組み換え(GM)による作物/食品が広がりつつある。米国でGM技術は開発されてからまだ歴史が浅く、GM作物/食品を今後長期摂取した場合、どういう悪影響に見舞われるのか、未知の分野が多すぎる。しかし自然の摂理に反するこのGMが不自然であることは自明であり、「日本は今、遺伝子汚染の瀬戸際」に立たされているという傾聴すべき警告も聞こえてくる。特に欧州は有効な対抗策を打ち出しつつあるが、最大の輸入国日本はかなり遅れを取っている。以下はGMに関する現況報告である。(2008/01/22) 「お天道様がつくる三里四方のものが最高」 京野菜の作り手が語る野菜談義
世界中から輸入される食材にあふれた日本。グローバル化がもたらす新しい貧困が広がる中でも、食をファッションのように扱い、金に糸目をつけないという人も多い。そんななかで、頑固な農の作り手や食の職人に出会うと、やっぱり感激する。そんな農の作り手のひとりを紹介する。京都市上京区の野菜農家佐伯昌和さん。伝統野菜の代表ともいえる京野菜を作り続けている40代の若手農民だ。(大野和興)(2008/01/10)
冬の田んぼに水を張る 人と田んぼと渡り鳥が共生する農業めざして
かつて、水田の土地改良が進まず、用排水の仕組みも区画もいまのように整然としていなかった時代、つまり水田というより田んぼといったほうが似つかわしかった時代、冬そこは北からわたってきた渡り鳥の絶好の餌場であり、休憩所であった。水が溜まり、湿地になった田んぼが多かったからである。いわゆる湿田だ。そこでは、田んぼという人の行為の所産と渡り鳥という自然との共生が、確固として存在していた。(大野和興)(2007/11/22)
農政「改革」が食卓を襲う 生産は減退し、食の安全も壊れる 参議院で民主党提案の「農業者戸別所得補償法案」の審議が10月30日から始まった。その一方で、政府与党の農政「改革」は07年度から動き出している。その「改革」から見えてくるのは国内農業の生産減退と食の安全の崩壊である。政府が進めている農政版「改革」が何を食卓にもたらすのかを考えてみた。(大野和興)(2007/11/01) 生産者と消費者で家族農業を守る アメリカでも提携運動が 農業を巻き込む地球規模の市場経済化が進む中で、先進国、途上国を問わず家族農業が衰退の道をたどっている。同時に、グローバル化に対抗する市民による草の根の取り組みもまた広がっている。日本では生産者と消費者の提携運動はすでに30年を超え、90年代からは地産地消の実践が広がった。イタリアのスローフード運動、韓国の身土不二と、期せずして同じ思いの試みが同時代に表れている。安さと効率を武器に世界を席巻するアメリカ農業世界も例外ではない。カリフォルニアを舞台に広がる家族農業を基盤とする運動を紹介する。(『消費者リポート』特約)(2007/10/25) 今年も米価が下がった 忍び寄る農業恐慌、コメ作りからの撤退が続く
新米の時期を向かえ、各地でコメの刈りとりが始まっている。だが、この時期、一年でもっとも気持ちが弾むはずのコメ農家の表情は暗い。生産者が受け取る米価が一段と下がったからだ。この十年余で、生産者米価はほぼ半分になっている。忍び寄る農業恐慌がいま日本の農業を襲っている。(大野和興)(2007/10/01)
摂ってはいけない!トランス脂肪酸 心筋梗塞や動脈硬化に 今すぐ「表示」と「規制」を 朝食はマーガリンを塗った食パンに市販のコーヒー用クリームを入れたコーヒー、忙しい昼時にはファストフード店でフレンチフライ付きのお得なハンバーガーセット、そして小腹がすいた3時にドーナツ――こんな人、周りにいませんか。(2007/09/02) キッコーマンが違法な放射線照射食品を自主回収 市民団体は中国製品の実態調査を要求 市村忠文 現在、厚労省を中心に、照射食品を認めるかどうかの検討が行なわれている。おりから、食品大手のキッコーマンの健康食品素材「ソイアクト」に、殺菌目的でガンマ線が照射された可能性があることが判明。同社が商品の自主回収を発表するという出来事があった。食品への放射線照射に反対する市民団体は、この事件の背後には、放射線照射は検知方法が確立していないという重大問題が隠されていると指摘している。(『消費者リポート』特約)(2007/08/22) 米国産牛肉月齢条件緩和で日米協議開催(下) 着実に進む輸入条件緩和の流れ 政府は、28日夕刻会見を開き27,28日に開催された「米国産牛肉に関する日米間の技術的な会合」の概要について報告、「米国側から月齢緩和要求は出されなかった」「今回の会議は米国側の飼料規制等の状況について情報を共有することが目的」と述べた。しかし、5月に行われた米国の対日輸出施設の査察、その結果を受けての米国産牛肉の全箱開梱終了の決定、そして今回の会議へ、と米国産牛肉の輸入条件緩和のステップは着実に積みあがっている。(上林裕子)(2007/06/30) 米国産牛肉月齢条件緩和で日米協議始まる(上) 強硬姿勢目立つ米国
米国産牛肉の月齢緩和を求める米国側との実務者協議が6月27,28日の2日間、東京で開催されている。いまだ肉骨粉をブタ・鶏の飼料、肥料などとして生産しており交差汚染の危険性が指摘される米国が、国際獣疫事務局(OIE)で「管理されたリスク国」との評価を得ている。米国側はこのOIEのお墨付きを水戸黄門の印籠のようにかざして月齢条件を30ヶ月齢へと緩和することを求めている。(上林裕子)(2007/06/28)
開発と市場化に揺れるアジアの農村 ラオスの村からみる収奪と再生のメカニズム 谷山博史(日本国際ボランティアセンター代表理事)
ラオスの村が開発と市場化の中で揺れています。グローバル化の波がこの内陸の山国の村々に押し寄せてきており、さまざまな問題を引き起こしています。ラオスは社会主義政権の国ですが、1980年代末にベトナムのドイモイにならった市場開放政策を打ち出しました。90年代初めにインドシナ和平が実現してからは、経済インフラの整備や外資導入のための改革が急速に進められてきました。なかでもアジア開発銀行の大メコン圏経済協力プログラムは、ラオスのみならずインドシナ地域全体の市場化を牽引しています。(『消費者リポート』特約)(2007/06/19)
<築地市場移転>ますます揺らぐ食の安全 豊洲で基準値越える強アルカリ排水放流 池上正樹(ジャーナリスト) 東京都が2012年に築地市場の移転を計画している、江東区の東京ガス豊洲工場跡地の「食の安全性」がますます揺らいでいます。同地の土壌から、国が定めた環境基準で検出されてはいけないシアンや、基準値を超えるベンゼン、ヒ素、水銀、六価クロム、鉛などの有害物質が検出されているのは、1349号の通りです。これに対し、東京都は、東京ガスの進めてきた汚染土壌処理が07年3月末に完了したのを受けて、「法令上は、安全性に問題ない」と繰り返しています。しかし、環境問題の専門家からは「都の汚染防止対策は不十分」との指摘を具体的に突きつけられ、築地の市場業者や消費者の間からも、汚染の不安や生鮮食品への影響を懸念する声は日増しに高まっています。(『消費者リポート』特約)(2007/06/10) アメリカ産牛肉の輸入基準緩和なんてとんでもない! 山浦康明 国民の生命に関係する食の安全問題が政治問題として扱われ、安倍政権の下で、アメリカ産牛肉の輸入全面開放に向け、日米で政治決着しようという動きが強まっている。しかし実際には、BSE(牛海綿状脳症)汚染のリスクを避けるための輸出条件に対するアメリカ側の違反が相次ぎ、政府の食品安全委員会の評価もその前提が崩れてきている。そうした状況を受け、日本消費者連盟など市民団体は、アメリカ産牛肉の輸入停止政府に申し入れた。(『消費者リポート』特約)(2007/06/06) コメがあぶない!(8) アメリカのコメ戦略が作り出す貧困と人権侵害 「コメだけは例外扱いにしてくれと政府も要求している」ー日本の農林水産省や農業関係者の言葉ではない。現在交渉が進んでいる米タイ自由貿易協定(FTA)について質問したことに対するタイのNGO活動家の答えである。彼は、WTO(世界貿易機関)やFTA(自由貿易協定)がもらたすさまざまな問題、とくに環境問題や農業問題に取り組んでいる。この5月、京都で開かれたアジア開発銀行(ADB)総会に向けてNGOが開いた市民フォーラムで会った。理由を聞くと、もし自由貿易協定で関税引き下げが決まると、アメリカからどっとコメが入ってきてタイ農民が打撃を受けるから、ということであった。タイは世界一のコメ輸出国である。そのタイがアメリカのコメにおびえを抱いていると聞いて、ちょっとした衝撃を受けた。(大野和興)(2007/05/23) 政府認定の米穀検査が農薬使用を増やしている コメの等級を下げるカメムシ食害 今野茂樹 コメには政府が決めた検査規格がある。いまは民間に移された検査機関が行うのだが、その重要な基準のひとつに着色粒がある。カメムシによる食害で、食べてもなんの問題もなく、食味にも関係ない。ところがわずかでも着色粒が見つかると、コメの等級が下がり、値段か下がって生産者は経済的に損をする。そこで、カメムシが発生する前から予防的に農薬を散布する。農薬は食の安全性を損なうだけでなく、水を汚染し、田んぼの生き物を殺し、生物多様性を壊してしまう。いま消費者、生産者の間で「コメの検査基準のなかから着色粒の項目をはずせ」という要求が高まり、政府に要望書を出すなど運動が盛り上がっていると『消費者リポート』2007年4月17日は報告する。(2007/05/01) 米国産牛肉輸入に違反続出にもかかわらず日本政府は米国の報告待ちで判断保留 農林水産省、厚生労働省は3月2日、神戸港に到着した米国からの食肉貨物の中に、牛肉入りソーセージ(2品目、2箱)が含まれていた、と発表した。2月16日には横浜港で、21ヶ月齢以上の牛肉混載が発覚したばかりだ。輸出条件である月齢違反を輸出業者が発表しているのに、政府は米国政府の報告があるまで判断を保留している。市民団体は全面輸入禁止を求めて抗議している。(上林裕子)(2007/03/10) 【都市農業公園見学記】 有機農業への取り組み 都会でも実り豊かに 荒川沿いにある東京都足立区の「都市農業公園」では、有機農業が本格的に展開されています。7 haの広さのこの公園は、当初から畑20a、水田12aの農地を持ち、耕作が行なわれていたのですが、2003年4月より、日本有機農業研究会が足立区から「管理事業」として委託を受け、有機農業による生産が始まりました。(『消費者リポート』2007年2月17日)(2007/03/03) 【BSE問題 韓国の状況】自由貿易協定(FTA)を担保に牛肉無検査輸入を迫る米国
米国から輸入された牛肉に次々と骨片が見つかり、数十トンの牛肉が送り返されたり廃棄されたりした韓国で、TVドキュメンタリーをきっかけに改めてBSEの怖さと食の安全問題に国民的関心が高まっている。一方、米国市場を日本と争っている韓国自動車産業をはじめとする経済界や、市場開放のメリットを説く政府・マスコミは、米国牛肉輸入規制が現在進行中の韓米FTA(自由貿易協定)への悪影響を懸念、米国側も韓米FTA交渉を進めたければ「米国産牛肉を無検査で受け入れるべき」と要求するなど、食の安全より自由貿易を優先させる対応が目立ち、国民の警戒感を余計にあおっている。(上林裕子)(2007/02/26)
築地市場を汚染地に移転させない署名運動スタート 土壌汚染専門家も警告 世界の魚河岸築地市場が、猛毒による汚染まみれの土地へ東京都によって移転させられようとしていることは、既報の通りです。日消連では、これは食の安全を揺るがす大きな問題であるとともに、移転先で開かれる新市場のあり方は、公正な食品流通を歪めるものであるとして、消費者の利益を守る立場からこれに反対していこうと、声を上げています。土壌汚染の専門家も予定地の危険性を指摘しています。(『消費者リポート』2007年1月27日号)(2007/02/07) 【BSE問題 米国の状況3】米国で増加する散発型ヤコブ病(CJD) 食肉業界の圧力恐れ原因究明進まず 米国の市民団体コンシュマーズ・ユニオンの上級科学者マイケル・ハンセン博士は、第2vCJDといわれる第2散発型ヤコブ病が、米国では増えてきていると指摘する。BSEに起因するものかどうかはまだ不明だが、食肉業界の圧力を恐れ、医師も解剖など尻込みしがちで、原因究明は遅々として進まないという。(上林裕子)(2007/02/02)
【BSE問題 米国の状況2】肉骨粉を循環させる米国畜産業 業界の反対で飼料規制進まず
米国産牛肉の安全性で指摘されるのはまず飼料の問題だ。米国は97年に牛などの反芻動物に肉骨粉を与えることを禁止したが、ブタや鶏などに与えることは禁止しなかった。肉骨粉には特定危険部位(SRM)も含まれる。鶏ふんは牛の飼料にすることが許可されているが、その30%は食べこぼしの肉骨粉を含んでいるといわれる。肉骨粉の交差汚染を防ぐため、全ての飼料へのSRMの混入を禁止することを盛り込んだ飼料規制法は、飼料業界、レンダリング業界の反対で宙に浮いたままだ。(上林裕子)(2007/01/28)
【BSE問題 米国の状況� 曄屮好ぅ侫伴劼留�染された牛肉処理」を米国市民団体が告発 日本政府は査察で同社を「問題なし」 昨年11月8日適格品リストに載っていない「胸腺」が混入していたことで輸入手続きが保留となっていた米国スイフト社に関して、政府は現地調査を行った結果問題はないものとして06年12月26日輸入保留措置を解除した。しかし、スイフト社に関しては米国の市民団体「フード&ウォーターウオッチ」が「と畜場の排水溝から集めた、食用にするには不適切な、汚物にまみれた牛肉を出荷した」として米国農務省(USDA)に対し抗議文を送った。基本的な衛生管理は食肉処理の大前提だ。こうしたことがきちんと守られない企業が、はたして対日輸出プログラムを守っているのだろうか。(上林裕子)(2007/01/14)
【地域からつくる“もうひとつの世界”】山形県長井市民の取り組み(下) 新しい共同で地域をつくりなおす
(上)ではレインボープランとはどういうものかをみてきた。住民が出す生ゴミを堆肥にするという事業は、全国各地で取り組まれていてめずらしいものではない。それではなぜ長井・レインボープランなのか。それは第一に、この実践が住民の主体的な行動力と構想力に裏打ちされ、積み上げられてきたということがあげられる。市民運動型として始まり、途中行政やJA農協、商工会議所など地域社会の有力セクターを巻き込んで今日まで来た。冒頭、堆肥センターが出来上がり、循環のシステムが動き出したのが1997年と述べたが、それ以前にほぼ十年に及ぶ住民主導の積み上げがあった。(大野和興)(2007/01/08)
地域からつくる“もうひとつの世界”=山形県長井市民の取り組み=(上)
閉塞感に押しつぶされそうな時代の気分がまんえんしている。職場も地域も、家庭のなかでさえ自由でゆったりした空間は消えてしまった。しかし人は追い詰められれば追い詰められるほど、知恵と行動力を発揮する。そんな人々の知恵と行動力が、どのような可能性をつくりだすか、農と食をつなぐ循環のまちづくりに取り組む山形県長井市の市民の実践に寄り添いながら考えてみた。(大野和興)(2007/01/05)
原子力委員会が食品照射促進に向け動き出した 市民団体が農水・厚労省などに反対の申し入れ 原子力委員会は06年10月3日、食品専門部会がまとめた報告書「食品への放射線照射について」に沿って、香料をはじめとする食品照射を促進するよう、文部科学省、農林水産省、厚生労働省に通知しました。これを受け、日本消費者連盟など市民団体でつくる照射食品反対連絡会は11月13日、三省に対し、11項目に及ぶ反対理由を示し、照射食品を認めないよう申し入れました。(『消費者リポート』2006年12月17日)(2006/12/30) 《土地から切り離される農民》(下) アジアで日本で、土地が資本に集約される 前回、農民と土地との関係が、グローバリゼーションのもとで大きく揺らいでいることを、日本とアジアを舞台に見てきた。同じことは中南米でもアフリカでも起こっている。こうした事態に直面して、農民の土地をめぐるたたかいも新しい局面を迎えている。 (2006/12/27) 《土地から切り離される農民》(上)解体する農民世界、アジアの村で起こっていること
自分が自由に耕せる土地を持つこと―農民が農民であるために欠かせない条件である。だから土地解放闘争は今も昔も、農民闘争の中心軸であり続ける。その土地が今、農民の手から切り離されようとしている。しかも、あらわれ方はいろいろだが、同じ問題が同じように世界で起こっている。この同時代性に、現代の特徴をみることができる。地球の隅々までを市場競争で覆うグローバリズムがその背景にある。その状況を日本、そしてアジアに追ってみた。(大野和興)(2006/12/21)
ファーストフードの紙容器に発がん性のフッ素加工、日消連で使用実態調査 ファーストフードのフライドポテトやハンバーガーなど、油のしみる食品を包む紙容器包装には耐油紙が使われていますが、実はこの耐油紙にフッ素加工したものが一部使われていることがわかりました。フライパンなどのテフロン加工に使われるフッ素化合物、ペルフルオロオクタン酸(PFOA)は、発がん性やその他の毒性を示す研究データがあり、環境省の化学物質汚染実態調査では、調査した20か所の湖沼・河川などすべての調査地点から検出されています。このフッ素化合物は、テフロン加工のほかに、ファーストフード容器包装などにも使用されています。(『消費者リポート』2006年11月27日)(2006/11/27) 「米国の食肉管理システムでは安全確保はできない」とフェリシア・ネスター弁護士
特定危険部位(SRM)を完全に除去すればBSE感染は防げる、として「20ヶ月齢以下」「SRM除去」を条件に05年12月に輸入再開された米国産牛肉。しかし、再開1ヶ月後の今年1月にはSRMであるせき柱が混入して再び輸入中止となった。そして7月末の輸入再々開から3ヵ月後の10月末には、再び輸入適格品リストにない胸腺が混入していた。米国政府はこうした混入は単純なミスであるとしているが、市民団体は構造的な問題ではないかと疑っている。このたび来日したフェリシア・ネスター弁護士も、米国の食肉加工システムの構造的問題を指摘する。(上林裕子)(2006/11/26)
築地市場移転計画 汚染まみれの東京ガス豊洲工場跡地に、仲卸業者ら銀座を反対デモ 環境基準値の1500倍のベンゼン、49倍のヒ素、24倍の水銀、15倍の六価クロム、9倍の鉛・・・。これは東京湾に浮かぶ広大な埋め立て地、豊洲6丁目地区の土壌汚染を示したものですが、そこはなんと、日本を代表する魚河岸、築地市場の移転予定地。東京都は、築地に代わる中央卸売市場「豊洲新市場」を、この汚染まみれの土地に2012年に開場する計画を進めています。(『消費者リポート』2006年11月17日)(2006/11/19) 〈管理される食〉食育基本法と教育基本法 大野和興 村を歩き、その地(じ)で生きている人と話すことを仕事にして、もう半世紀近くになろうとしている。最近とみに「やばいなあ」と感じるのは、農と食の分野でも国家と企業の管理が隅々にまで広がっていることである。管理の決め言葉は「食の安全・安心」と「食の乱れ」である。誰も文句のつけようのないこのふたつを旗印しに掲げて、もっとも個人的なことであるべき「食べる」とい行為への権力と資本による管理と干渉がはじまっているのだ。(大野和興)(2006/11/09) 外食メニューにも原産地表示の義務付けを! 日本消費者連盟で署名運動 BSE(牛海綿状脳症、いわゆる狂牛病)不安を抱えるアメリカ産牛肉の輸入が再再開され、実際に国内に出回り始めてほぼ三ヶ月がたった。政府の見解は「消費者には選択の自由がある。食べたくなければ食べるな」というものだが、原産地表示が明らかになれなければ選択の自由も発揮の使用がない。加工肉については10月からある程度の義務化が行われたが、実態は抜け穴だらけ。外食にいたっては依然として企業任せ、野放し状態が続いている。日本消費者連盟と食の安全・監視市民委員会は牛肉使用食品の原料原産地表示の義務付けを求める署名運動を展開している。(消費者リポート)(2006/10/22) バイオエタノールは地球を救うのか 上林裕子 植物から燃料をとるバイオエタノールなるものがこのところ関心を集め、メディアにもしばしば登場する。石油価格高騰で、原料作物のトウモロコシ、サトウキビ、キャッサバなどの栽培が世界中で一挙に増えそうな勢いだ。栽培中心地は中南米、アジア、アフリカなど途上国。これらの地域は8億人を超える飢餓・栄養不測不足人口が集しているところでもある。このまま進むと限られた土地資源を燃料と食料で奪いある状況が生まれるだろう。石油に対抗するためには資源作物はできるだけ低コストで大量に作る必要がある。そのために小農民を土地からの排除しての資本による土地の集約化や、遺伝子組み換え作物の大々的な導入が進む恐れもある。手放しのバイオエタノールブームの落とし穴を警告する。(大野和興)(2006/10/09) 原子力委員会が、食品照射推進の動き 命と健康を脅かす人体実験お断り! 内閣府・原子力委員会が、いよいよスパイスをはじめとした食品への放射線照射拡大を打ち出しました。放射線の殺傷作用を利用して、食品に放射線を当てることで殺菌や殺虫、発芽防止などをしようというのが「食品照射」です。食品照射は、私たち消費者にとって何のメリットもないばかりか、むしろ私たちは人体実験にさらされていると言えます。食品照射は「食」を歪めるものではないでしょうか。この動きに反対する消費者団体・市民団体が集まって、2006年6月、照射食品反対連絡会(日消連も参加)を発足させ、現在取り組みを進めています。(消費者リポート)(2006/09/29) 【タイ】小規模農民を直撃する農産物自由化 キンコン・ナリンタラク 突然入ったタイ軍事クーデターのニュースは人々を驚かせた。政争にうんざりしていたタイの人々の多くは平静に受け止めたと伝えられているが、貧しい農民の多いタイ東北部では、手厚い農業補助政策を敷いたタクシン前政権の支持者が多い。その背後には、自由貿易政策に振り回される小農民の実態がある。タクシン前首相は自由貿易の強烈な推進者でもあった。グローバリゼーションの嵐に直撃されているタイ農民の現状を、タイの民衆運動組織「タイFTA(自由貿易協定)ウォッチ」に所属し、北タイの農村を拠点に活動するキンコン・ナリンタラクさんに報告してもらった。(大野和興)(2006/09/28) ウーロン茶から有機リン系殺虫剤 中国産ウーロン茶の葉から、基準値を超える残留農薬が相次いで検出されています。2006年8月9日、厚生労働省が発表したところによると、検出された残留農薬は有機リン系殺虫剤トリアゾホスで、大阪、神戸、広島の各検疫所でのモニタリング検査の結果、発見されたものです。(消費者リポート)(2006/09/23) 買うな!食べるな!アメリカ産牛肉 日消連、緊急アンケートと原料・原産地表示を求める署名運動 2006年7月21日、厚生労働、農林水産両省は、アメリカ産牛肉の輸入を再々開すると決定しました。6月24日から7月23日まで行なった日本政府の現地調査でも、35施設のうち15施設で違反が見つかりましたが、すべての施設からの輸出を認めました。日本消費者連盟は一貫して拙速な輸入再開をするべきでないと政府に訴え、8月まで行なわれた政府との意見交換会でも多くの消費者が輸入反対を主張しました。政府は、こうした声を無視し、輸入再開決定しました。(2006年9月7日消費者リポート)(2006/09/22) コメがあぶない【7】 下がる生産者米価、増える農民の借金 世界一のコメ輸出国タイの現実
前回は日本と同じ食料輸入国韓国についてみた。今回は世界有数の食料輸出国タイで何が起きているかをみることにする。そこでみることが出来るのは、輸出が増えれば増えるほど農民が困窮するという逆立ちした事態である。タイはさまざまな農産物を輸出しているが、なかでもコメは世界最大の輸出国である。そしてここでも<輸出増−米価の低落−農民の借金増>という悪循環が起こっている。(大野和興)(2006/09/11)
コメがあぶない【6】 「これは農民へのテロだ」、韓国で進む農村の崩壊
グローバリゼーションに対抗する世界の民衆運動の中で、その突出振りが目立つのが韓国の運動である。なかでも農民運動の強さと激しさは際立っている。2005年12月に香港で開かれたWTO(世界貿易機関)の閣僚会議には全農(全国農民会総連盟)が大部隊を送り込み、大量の逮捕者を出した。その前、2003年にメキシコ・カンクンで開かれた閣僚会議では、韓国農民イ・ギョンヘさんが、「WTOは農民を殺す」と叫んで腹を切って自殺するという事件があった。そしていま韓国では韓米自由貿易(FTA)反対闘争が広がっており、ここでも農民は主力部隊である。この激しい農民の抵抗の背後に何があるのか。(大野和興)(2006/08/13)
【買わない・食べない米国牛肉】(下) 私たちにできる見分け方 西沢江美子(農業ジャーナリスト) 米国産牛肉の輸入再開決定の記者会見で、小泉首相はアメリカ牛肉を買うか買わないか、食べるか食べないかは「消費者が判断すること」と、まるで自分には関係ないといわんばかりに述べた。ここまで政府はやっているのだから「あとは消費者の自己責任でどうぞ」ということになる。であるとすれば、食べる側もそれなりの覚悟を決め、自分の目・鼻など五感をフル回転させ米国産牛肉を見分けるしかない。そのために最低できることをいくつかあげてみよう。(2006/08/09) コメがあぶない【5】 アジア全域で自給的性格が急速に崩れる 市場競争で有力商品化
コメは日本だけのものではない。コメを基本的な食料としている人口は30億人と世界人口の半分を占める。アジアを中心にアフリカ、ラテンアメリカなどそのほとんどが途上国だ。コメは自給的性格がきわめて濃い農産物である。しかし、そうした性質も、いま急速に崩れてきている。90年代以降、グローバリゼーションが世界を席巻し、地球の隅々まで市場原理を行き渡らせる時代に入り、コメもまた有力商品として自由競争の標的となった。これから何回に分けて、アジアの稲とコメの現在について報告する。(大野和興=農業ジャーナリスト)(2006/08/05)
【買わない・食べない米国牛肉】(上) 肝心な点が未解明なBSE 西沢江美子(農業ジャーナリスト) それでも米国産牛肉は入ってくる。この”不安の塊“を「買わない」「食べない」ようにするにはどうしたらよいか。外食や加工品まで含め、見分けはつくのか。現代畜産の構造から買い方・食べ方まで実態と提言をまとめた『あぶない肉』(めこん)の著者で農業ジャーナリストの西沢江美子さんに書いてもらった。(上)はまだ肝心な点が解明されていないBSEの怖さと、それに対する公的な対策、(下)では買う側・食べる側はいかなることに注意を払うべきか、を紹介する。(2006/08/03) コメがあぶない【4】高齢化で増える耕作放棄地 市民的利用に道を開け
全国の農村で耕作放棄地が増えている。耕作放棄地とは、農林統計の定義でいえば、「以前農地であったもので、過去1年間以上作物を 栽培せず、しかも、この数年の間に再び耕作するはっきりした意思のない土地」をいう。「捨てられた土地」と言い換えることができる。(大野和興)(2006/07/27)
【検証・米国産牛肉】(下)肉骨粉を依然使用、異常なスピードで処理 日本政府も隠す米工場の実態
前回は米国のBSE検査体制について述べた。米国産牛肉の安全性をめぐっては、そのほかにもいくつかの疑問点がある。たとえば肉骨粉の全面禁止措置を依然としてとっていないこと、食肉工場の処理工程が異常なスピードであることなどだ。今回はそのことに触れ、最後に日本政府の対応についても言及したい。(大野和興)(2006/07/27)
【検証・米国産牛肉】(上) 信用できない検査体制 いつの間にか対象牛を10分の1に削減
BSE(牛海綿状脳症)問題で途絶えていた米国産牛肉の輸入再開のための日本政府による米食肉処理施設調査が7月21日に終わり、7月末にも輸入解禁という段取りになった。日本政府による調査結果は明らかにされていないが、「輸入再開に支障となる問題は見つからなかった」ということで、消費者の不安をよそに、この先続々と米国産牛肉が入ってくることになる。その安全性を、消費者はどう判断したらよいのか。以下検証する。(大野和興=農業ジャーナリスト)(2006/07/24)
コメがあぶない【3】土地から引き剥がされる農民 億単位の負債抱える人も
山形県のある小さな市で農業委員をしている農民が「最近、農家が売り出す土地の単位がかつてと比較にならないくらい大きくなった」と話してくれた。農家が田んぼを売る場合、それまでだと1反(注)とか2反という単位だった。それが10倍の1町、2町という単位になったというのだ。売りに出すのは、ここ10年ばかりで経営規模を拡大した大型稲作農家。みんな借金をして土地を買い足し、トラクター、コンバイン、精米施設と装備をそろえてきた。少ない人でも数千万円、多い人だと1億円程度の負債を抱えている。(大野和興)(2006/07/18)
コメがあぶない【2】切り捨てられる中小農家 改革がむらを壊す恐れ
2007年度から新しいコメ政策がはじまる。名づけて「米政策改革」。コイズミ改革以来、「改革」と聞くとなにやら胡散臭さがつきまとう。なぜいま「改革」なのか、どこが「改革」なのか。政府のコメ改革のキーワードは「選別」と「自己責任」である。まず政策の対象とする農民を絞り込む。一つは耕作面積4ヘクタール以上で、効率的で安定した経営をしている、あるいは目指している認定農業者。もう一つは集落を単位に田んぼを20ヘクタール以上まとめて耕作している集落型経営体だ。(大野和興)(2006/07/12)
コメがあぶない【1】価格下がり続け10年前の半値に グローバル化で日本の大規模農家も苦境
日本のコメがグローバリゼーションに巻き込まれてほぼ10年がたった。この間、コメ生産現場もコメ政策も大きく変わった。さらに2007年度からは、政府の新しいコメ政策が具体的に動き出す。大規模経営体・集団に政策対象を絞り込み、一定規模以下の農家は農業政策のらちがいにおこうというものだ。いま企業社会や労働現場でおこっている差別と排除・切り捨ての論理が農業・農村にまで拡大されることになる。見方を変えれば、コメの生産から消費まで、農民と消費者の手から離れることを意味する。その象徴が、各地で論議を巻き起こしている遺伝子組み換え稲の栽培試験だろう。日本だけでなく中国、タイ、フィリピンなどアジア各地で遺伝子組み換えのコメが問題化しており、経済のグローバル化に合わせてコメの再編成が始まっているようだ。コメをめぐる日本とアジアの問題を検証する。(大野和興)(2006/07/06)
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