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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2016年06月13日14時01分掲載
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環境
ナイジェリア:シェル社は原油による水と農地の汚染除去の責任を果たせ
多国籍企業の石油大手シェル社は、ナイジェリアのナイジャーデルタで、数十年にわたり石油の流出を許し、地域の環境を破壊してきた。長らく延び延びになっていた原油の除去作業が、国の主導で始まるが、シェル社に責任逃れをさせてはならない。(アムネスティ国際ニュース)
同社が石油採掘中に頻繁に引き起こした原油漏れは、いまだ十分な除染がなされていない。除染したと報告した場所ですら汚染されたままである。その上、昨年には少なくとも130回の原油の流出事故が発生した。
ナイジャーデルタは、世界で類を見ない原油汚染地帯である。この原因は、シェル社のような企業が石油流出の予防措置を怠ったり、流出後、時には数十年も除染作業を怠ってきたからだ。同社は、汚染をナイジェリア政府頼みにしてはならない。
原油の流出により数千人の地域住民の暮らしが破壊され、その破壊が今も続いていることは悲劇的である。シェル社がほとんどの流出は原油泥棒によると主張してきたが、アムネスティは、これが虚偽であることを示す証拠を何度も公表してきた。にもかかわらず、今、原因を問われれば、同じ主張を繰り返すだろう。
しかし原因がどうであれ、ナイジェリアの国内法は、パイプラインを稼働している会社に汚染除去の責任があると定めている。にもかかわらずシェル社は、数十年にわたって除染を怠ってきた。
4月29日、長年の陳情を受けてきたブハリ大統領政府は、6月2日から除去作業を開始すると発表した。国連環境計画(UNEP)は、2011年にオゴニランド地域でのシェル社の原油流失汚染が甚大だと告発する報告書を公表し、汚染除去を求めた。
数十年も汚染水を飲み、汚染農地を耕してきた住民にとって、除染作業の開始は長年待ち望んできた瞬間である。彼らが懐疑的になるのはやむを得ない。今までに除去作業を約束され、作業人に金銭が支払われてきたことは知っているが、事態の改善はほとんど見なかったからだ。今回こそは、有言実行としなければならない。
ナイジャーデルタは現在、アフリカ最大の原油産出地である。そして、この地の最大の国際石油会社がシェル社だ。同社は約50カ所の油田と全長5,000キロのパイプラインを稼働させているが、その多くは老朽化し、管理も行き届いていない。同社は、2007年以降の石油流出事故は1,823件としているが、実数はおそらくもっと多いだろう。
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