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2017年05月09日05時12分掲載
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欧州
民衆を導く自由の女神 マクロンとマカロン(Macaron d’Amian) 平田伊都子
5月8日の早朝、新フランス大統領マクロンの誕生が、世界に伝えられました。 喜んだのは、マクロン大統領選挙キャンペーンを操った現フランス大統領フランソワ・オランドで、もっと喜んだのは、ガキの頃から天塩をかけてマクロン氏(39)を育て上げたマクロン夫人(64)でしょうね、、 マクロン夫人の実家はアミアンでマカロン・ダミアン(アミアンのマカロン)とジャン・トロニュー・チョコレートという銘菓をつくる有名なお菓子屋さんです。マカロンがとりもった甘い恋は、とうとうフランス大統領職を射止めました。 お二人による男子高校生と女教師の恋物語は、1968年にあった別のカップルの悲劇を思い起こさせます。 50年経った今、フランス社会は寛大になったんでしょうか? ドラクロアの「民衆を導く自由の女神」を鑑賞しながら、しばし、フランス人気質に想いを馳せてみませんか?
(1)17才の教え子を愛した女教師の自殺: 1968年5月、フランスのパリで学生がド・ゴール政権の教育政策に反対した暴動をきっかけに、5月10日にはフランス全土にゼネストが広がった。<5月革命>と呼ばれる動乱の中で、17才高校生クリスチャン・ロッシと31才女教師ガブリエル・リュシェの恋愛事件が起こった。二人の恋は同級生たちの応援を得たにもかかわらず、高校生の両親と裁判所に引き裂かれてしまい、追いつめられた女教師は自殺する。新フランス大統領(39) とそのファーストレデイー(64)のようにハピーエンドにならなかったのは、なぜか?前者の年齢差は14才で、新フランス大統領と元教師の年齢差は25才で、どこ悪い?どこも悪くない 問題は高校生クリスチャンの両親が<17才は未成年>という法律を盾に、未成年者の息子を少年院や精神病院に隔離し、31才女教師を<未成年者誘拐>で訴え拘置所に収監し、恋人たちを追い詰めたことにある。女教師の自殺で、人権を守るべき法律と裁判所の在り方に強い反発が広がった。 <5月革命>真っ最中に起こった恋物語を、社会派の巨匠アンドレ・カイヤットがドキュメンタリー・タッチで映画化した。「愛のために死す」と題された作品は、主題歌をシャルル・アズナブールが歌い1971年に公開され大ヒットし、その年のフランス・シネマ大賞を獲得した。
(2)民衆を導く自由の女神: 「民衆を導く自由の女神」という超有名な画は、1999年に日本にも1か月間貸し出され、記念切手が発行されたりして、日本人にも馴染みが深い。まして本国のフランスでは、旧100フラン紙幣に使われ、右派左派問わず、みんなが敬愛して止まない作品だ。友人のフレンチ・アレックスに至っては、「フランスの象徴だから、この画を使う時は、女神の持つ三色旗はボロじゃなく新品にしろ」と、指図をする。そんなことをしたら、ドラクロアが怒るよ! フランスの画家ウジェーヌ・ドラクロワは、1830年に起きたフランス7月革命を主題として、<民衆を導く自由の女神>を描いた。フランス7月革命とは1830年 7月27日から29日にフランスで起こった市民革命である。革命好きのフランス人は栄光の三日間と呼ぶ 画の中心に描かれている、銃を左手に持ちフランス国旗を右手で掲げ民衆を導く女神は、フランスの象徴・マリアンヌで、女神は自由を、乳房は母なる祖国を意味している。女神が被るフリジア帽は、フランス革命以降、自由のシンボルとなっている。このフリジア帽は赤い三角帽で古代ローマにおいて、自由身分の解放された奴隷が被るものとされた。この起源からフリジア帽は隷従から自由への解放の象徴とされている。女神の左隣にいる二丁拳銃の少年は、、マクロンにしよう、、時代を越えて、フランスの心意気を伝えるのに相応しいと思われる。 マクロン夫人、どうか、マクロン大統領を導いてください。
(3)マクロン大統領を導く、<自由の女神>: <フランソワ・オランド大統領のべビー>と、仇名されるエマニュエル・マクロン(39) 新フランス大統領は、EU支持、移民難民支援、自由貿易支持?、ロシア経済制裁支持、アサド打倒、、と、オランド政権の基本政策を引き継いでいくようだ。 マクロン氏は2012年、大統領府副事務総長としてオランド大統領の側近を務めた。2014年には経済・産業・デジタル大臣に就任した。2016年4月、「左派でも右派でもない政治」を目指し、政治運動「オン・マルシェ! (前進)」を結成する。2016年8月30日に経済相を辞任し、大統領選への準備を進めてきた。 ブリジット・マクロン夫人は、1953年4月13日、フランスのソンム県アミアン生まれの64歳。1977年12月21日生まれの夫マクロン氏よりも24歳8か月年上の妻である。 旧姓は、ブリジット・マリークロード・トロニュー。父ジャン・トロニューは、アミアンでチョコレートとマカロンで有名な「ジャン・トロニュー」を経営している。彼女は1974年に銀行家のオジエル氏と結婚し、アミアンの高校でフランス語とラテン語の教師をしていた。そこで彼女は、15歳だったエマニュエル・マクロン男生徒と出会う。マクロン氏が17歳の時、二人は恋におちる。前夫との間に子供が3人いたが、2006年1月、前夫と離婚、2007年10月、マクロン氏と結婚した。
マクロン夫人は3人の母で、7人のおばあちゃんでもあります。 つまり、マクロン新大統領は3人の義理の父で、7人の義理のおじいちゃんでもあるんですネ、、賑やかでいいですね!
余計なお世話かもしれませんが、、新フランス大統領閣下ご夫妻、いつまでも仲良くお幸せに、、、
文;平田伊都子 ジャーナリスト 構成:川名生十(原画ドラクロア) 2017/05/08
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民衆を導く自由の女神、フランスの画家ドラクロアが1830年に描いた





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