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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2007年06月22日11時01分掲載
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エジプトで新設モスクの尖塔併設を禁止
イスラム世界を旅すると朝早くから礼拝施設であるモスクから大音量で流れてくるアザーン(礼拝の呼びかけ)で起こされる。一日五回の礼拝時刻前にアザーンを流すのがモスクに付き物のミナレット(光塔などと訳される)に設置される拡声器であるが、なんとエジプトではこのモスクに不可欠なミナレットを併設するモスクの建築申請を認めないとする驚くべき省令が宗務省より内々に出された。20日付のエジプト紙、アルマスリー・アルヤウムが報じた。
モスク新設は国の費用あるいは市民の募金であるかを問わず、ミナレットの併設は認めない――。数週間前にワクフ(イスラム宗務)省より出されたこの決定の内容だ。同省情報筋が明らかにした。
同筋はこう述べた。「イスラム宗務省モスク局と建築委員会は、ミナレット併設で建設許可申請した全ての申請をはねた。一方、モスク建設の出費を抑えるとの口実による同省の決定に基づき、ミナレットなしのモスク新設には全て許可が下りている。ところが、この期間に申請されたモスクの建設費の99%はそもそも市民の募金によるものだ」
同筋はこの決定を、「イスラム宗務省がこれまで密かに採用してきた一連の決定の一つ」と評し、こう続けた。「同省はここ数カ月間にこの決定を全州に通達した。そのポイントは、モスクの外へ向けたアザーン(礼拝の呼びかけ)を禁じ、モスク内部のみのアザーンで十分としたことに加え、騒音公害を口実にしてミナレット上部へのスピーカー設置の禁止だ」
「カイロやアレキサンドリアなどの大都市ではこの決定は遵守されているが、上エジプト(エジプト南部)や北部のデルタ地域の幾つかの町、特に農村においては守られていない。イスラム宗務省はこの秘密の決定が出されてから、これまで150棟のミナレットを併設するモスクの建設計画をはねた」
イスラム宗務省宣教担当次官のシャウキー・アブドルラティーフ師は、「イスラム宗務省は、今後私費であってもミナレットを伴うモスク新設は拒否する」と述べた。
訳者がエジプトの知人、マハムード氏に報道の信憑性を問い合わせたら、彼の自宅前に建築中のモスクにはミナレットがないという。このような省令が密かに出された理由は不明だが、最近民衆のイスラム回帰が顕著になっているイスラム世界、中でもイスラム学問の総本山を豪語する「アズハル(大学、宗教施設)」を擁しながら、政府が親米(穏健派)アラブ国家のエジプトで、着実に進行している「イスラム離れ」政策と無縁ではあるまい。エジプトはイスラム強硬派とされる非合法政治団体、「イスラム同胞団」が強力で、パレスチナのような公明な選挙を実施すれば優に過半数を獲得すると言われている。
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