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2026年09月28日16時40分掲載
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欧州
メローニ内閣ブルカ・ニブカ着用禁止政令の裏側~チャオ!イタリア通信
例年通り8月は日本に里帰りをしておりました。9月にイタリアに帰ってきたら、電車とバスの料金が値上がっており、さらにガソリンの料金も1リットル2ユーロ以上。日本円で言えば、1リットル360円以上です。ショックです。1カ月日本で色々なものが安いなと思って過ごしていたら、こんなことになっていました。
そして今、各政党が来年春に行われるであろう選挙に向けて動いています。
メローニ内閣は先日、学校でのブルカ・ニカブの着用禁止という政令を決定しました。早速、移民対策で何かしているという態度を見せたかったのでしょうか。
常識的なイタリア人の反応は冷ややかだと思います。というのも、学校にブルカやニカブを着て来る子どもはいないから。単なる選挙前のパフォーマンスと捉えている人が多いと思いますが、一部の右派支持者は、この機会にまた移民を排除しようとする意見を出してくるでしょう。
でも、イタリアの学校の問題は、そこにはないというのが、子どもを学校に通わせている親の意見だと思います。基本的なことですが、トイレットペーパーがないとか、給食に腐ってるものが出てくるとか、校舎の屋根が落ちてきたりなどなど・・・。こちらに住んでいると、こういう基本的なことが時々問題になるため、首相がブルカ・ニカブ着用禁止と言っても、くだらないとしか言えないです。
確かに外国人が増えているのは分かります。私が住んでいる町でも子どものクラスには半分以上が外国人であったり、母親が外国人だったりという子どもたちがいます。でも、イタリア語が問題になるような子はいません。仮にいたとしても、補助の先生がつくのが通常で(それは外国人だからというだけでなく、イタリア人でも言語や生活態度に問題のある子には補助教員がつきます。)そういう人員を雇えばいいだけの話。それを移民たちはイタリア語が話せず、学校に混乱をもたらしているというような印象を与えるのは、一国の首相として本当に問題に向き合っているとは思えないです。
とにかく選挙前になると、こういった中身のない政策を打ち出してきて何かしているというアピールをしてくるので、本当に嫌になります。そして、野党はそれに対して具体的な対策がないというのが現状。
今回のこの政令も、メローニ内閣の土台である右派連合が支持率低迷しており、一方元軍人のヴァンナッチ氏が率いる新政党「国民の未来」(極右)が支持率を上げているのを牽制してでしょう。最近の調査では、メローニ首相率いる「イタリアの同胞」は支持率が26%で、「イタリアの同胞」と連合している「同盟」が4,6%、「フォルツァ・イタリア」は7.5%。「国民の未来」が7,5%と急激に支持率を上げています。野党では「民主党」が20%、「五つ星運動」が12,5%となっています。
「国民の未来」がメローニ内閣を組んでいる右派連合に入るのかどうかは分かりませんが、「国民の未来」はあまりにも極右で、連合を組んだら、支持者の反発が返ってくるのを恐れています。そうなると、現在の右派連合は野党連合にギリギリ負ける可能性が出てきます。こうした状況で、何か市民にアピールできることはないかというのが本当のところでしょう。
この政令を決定する前に、メローニ内閣は2027年の自動車税を徴収しないという政策を決定しました。1年間で私たちは300ユーロぐらい払っています。自動車税はないよりはあった方がいいですが、1年間だけのことですし、それよりは値上がりを続けるガソリン料金をどうにかしてほしいというのが本音です。
そんな矢先、イタリア最大の石油会社エニが明日からガソリンの料金を1リットル2ユーロに抑えるという対策を打ち出してきました。エニのガソリンを扱っているガソリンスタンドでは、料金が2ユーロ以上にはならないということ。些細な事ですが、やはり市民にとっては大切なことです。
メローニ首相には、こうした市民の生活を考える余裕がないのですね。自分の首相という地位が大事で、それを維持することを考えるのに忙しく・・・・。
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