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 橋本勝21世紀風刺絵日記
 
 
 
 
 
 
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 | 2005年10月10日06時12分掲載
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 米最高裁判事候補は二流か? 米保守内部で指名めぐり亀裂 
 
    
     | ブッシュ米大統領がオコーナー連邦最高裁判事の後任に指名したマイアーズ大統領法律顧問(60)をめぐって、与党共和党や保守系識者、宗教右派の一部が、反対する見解を示し、保守内部に亀裂が走っている。マイアーズ氏は、ブッシュ大統領の長年の側近だが、その知名度から指名は予想外と受け止められている。保守内部からは資質、信条の面から「ふさわしくない」と公然と拒否する声も上がるなど、波紋が広がっている。(ベリタ通信=有馬洋行) 
 マイアーズ氏は、ブッシュ大統領と同じテキサス出身で同州の南メソジスト大学を卒業した。カウボーイに代表される男性優位社会といわれるテキサス州で、女性初の州弁護士会会長などを務めた。ブッシュ大統領が2000年に初当選して以来、ホワイトハウスのスタッフとして、ブッシュ大統領を支えてきた。
 
 指名反対派の主張は、大きく分けて(1)最高裁判事としての資質、能力に欠ける(2)リベラルな最高裁判事に立ち向かうだけの強靭性、イデオロギー的強さを持っていない──だ。ブッシュ大統領は3日の指名発表に際し、「最も資格のある人物」と評価したが、マイアーズ氏は、判事の経験はゼロ、また憲法学者として実績もないため、「クローニズム(えこひいき)」による人事では、との疑問の声も上がった。
 
 保守右派は、長年、妊娠中絶や死刑制度、同性愛結婚などをめぐり、リベラルな判事が伝統的な価値観に背く急進的な判断を行なってきたと批判してきた。こうしたリベラルな考え方を、最終的に食い止める場所は、最高裁である。このため、ブッシュ大統領が、オコーナー最高裁判事の後任には、中絶容認の最高裁判例などを覆す保守派判事を期待していた。
 
 しかし、マイアーズ氏は法曹界では知名度は低く、実績もないことから、保守右派からは「二流、いや三流の候補だ」と辛らつな批判も飛び出した。
 
 米上院はマイアーズ氏の指名承認の公聴会を行なうが、その共和党の実力者ロット上院議員は、米MSNBCテレビに対し、もっと多くの候補がいるはずだと述べ、指名に不満の意を表明。マイアーズ氏は指名発表後、議員への表敬訪問を行なったが、ブラウンバック上院議員(共)は、中絶、同性愛結婚に関する意見がはっきりしていないと述べ、ブッシュ大統領から指名承認で賛成票を投じるよう説得されても、現状では「無理」と話している。
 
 元共和党の大統領候補で政治評論家ブキャナン氏は、マイアーズ氏は職務には不向きと指摘。ネオコン(新保守主義)の旗手で保守系誌「ウィークリー・スタンダード」のクリストル編集長は「失望し、気が滅入り、覇気を失った」と、ブッシュ大統領の指名を酷評した。
 
 各種報道を総合すると、法の番人である最高裁は、ハーバード、エールなど名門大学(アイビーリーグ)の出身者が多く、また難解な憲法解釈などを要求される場所である。右派の人々は、経験もなく、確固たる信条が不足しているとみられるマイアーズ氏が、こうした場所に入れば、リベラルな思想に容易に“感化”される警戒している。
 
 事実、歴代の共和党大統領が、保守系の最高裁判事として指名した人物が、就任後、リベラルな立場に変更することも多く、現在の最高裁スタッフ(長官を含め9人)はリベラル、保守が拮抗している。
 
 一方、野党の民主党は、リード上院院内総務が、ブッシュ大統領に事前にマイアーズ氏を推薦してしていたことも明らかになり、対応は複雑だ。しかし、民主党は、マイアーズ氏を必ずしもコチコチの保守派とはみておらず、支持率下降中のブッシュ大統領が野党に歩み寄ったとの見方もある。米議会は共和党が多数を占めており、共和党がブッシュ大統領の指名承認でまとまれば、マイアーズ氏の承認はまず間違いない。
 
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