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2007年05月13日11時29分掲載
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根津教諭の「君が代」拒否
<停職6ヶ月「出勤」日記・6>「教え子を戦場に送ってしまう」事態へまた一歩
5月7日(月)
立川二中へ。今朝はいつもより早くに校門前に到着したので、正門を利用して登校する生徒たちのほとんどを出迎えた。4月に「出勤」した時には会わなかった3年生が「お久しぶりです」と声をかけてくれたり、にやにやして通り過ぎたり。いろいろな反応が面白い。
生徒たちの登校が終わるといつものようにいすに座って、仕事にかかる。
しばらくして、私の前を通る車が速度を落としたかと思うと、窓が開き、男性が身を乗り出すようにして「がんばって!」と言い、再びスピードを上げた。私も立ち上がって、「ありがとうございます」と大きな声で返した。お顔はわからなかったけれど、車や声の感じから、きっと昨年も声をかけてくださった方だと思った。朝早くに元気をもらうと、1日がいい気分で始められる。
今日は、プラカードを見て歩を止められた人が2人。一人は70代の男性。お兄さんが特攻でなくなられたことから、「愛国心」を否定することはお兄さんの死を否定するとイコールになってしまうようで、「愛国心」も「君が代」も大事だとおっしゃる。「でも、こんな処分は変だ」とも言われた。
60代後半と思われる男性は、「(処分は)ひどすぎるよね。滅茶苦茶な世の中だよ。がんばって」「ここにあなたが立つこと、それが意味のあることです」と言って行かれた。私が全身で私を表現し、東京の教育の異常性を訴えようとすることを、「意味がある」とおっしゃってくださり、勇気を得た。
午前中の訪問者は3人。
1時から増田都子さんの分限免職処分取り消し訴訟の法廷があったので、途中抜け出して傍聴をした。再び校門前に戻ると3時半。今日は5時間授業だったから、下校時間には間に合わなかった。
5時、そろそろ帰ろうかと思っているところに電話が入った。隣の高校に進んだAさんからだった。高校に近い南門で待ち合わせ、そこにBさんも加わり、おしゃべりを楽しんだ。南門は高校の門より100m手前に位置するので、駅に向かう高校生はここを通る。AさんBさんの友人たちが、「Aのお母さん?」「何してんの」と声をかけていく。
高校の最終下校時刻の6時を過ぎるまでおしゃべりをしていたので、他の二中卒業生とも会えた。
Aさん、楽しい時間を作ってくれてありがとう。Aさんはインターネットで私の「停職『出勤』日記」を読んで、訪ねてくれるようになった卒業生だ。
5月10日(木)
鶴川二中へ。登校する生徒たちの何人かが、挨拶だけでなく、「がんばってください」「いつもいつもご苦労様です」と声をかけてくれる。私も、「ありがとう。君も1日勉強がんばってきてください」と返す。
今日の訪問者は、早かった。生徒の登校時にすでに到着していた。この訪問者と話をしているところを何人もの人が通った。60代と思われる男性は、「石原都知事になってしまいましたからねえ」と声をかけてこられた。怪しい空模様ではあったが、昼まで天気がもって、助かった。
午後は、大学で聴講。学ぶことにわくわくした。
5月11日(金)
8時、都庁第一庁舎前でチラシを配る。河原井さんと私の他に13人もの人が来てくださった。
昨年熱い思いをつづった手紙をくださり、チラシ撒きは今日が初参加のCさん、先月知り合ってすぐにチラシ撒きに来られ、今日が2回目のDさん、仕事を休んで参加してくださったEさん、ありがとう。
毎週のチラシまき・情宣は、無理を押して来てくださる人たちがいなければ成り立たないこと。皆さんに、ほんとうに感謝です。
チラシ撒きの後は、会報の印刷発送作業をした。
国民投票法案が、参院憲法調査特別委員会で採決され、可決された。またも参院の機能果たさず。憲法9条2項を削除し、「戦争のできる国」に踏み出す。
戦後、「教え子を戦場に送らない」と決意した教職員組合は、今の事態を「教え子を戦場に送」ってしまう事態と、どの程度認識しているのか?「君が代」の強制と処分もまた、これと同一線上にあることだと、どの程度認識しているのか?
連休を境に暖かくなったので、とても楽になった。
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