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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2013年11月03日13時34分掲載
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アフリカ
【西サハラ最新情報】 イスラエルを真似るモロッコ 平田伊都子
「モロッコはイスラエルの占領政策を真似ている。西サハラを分断している<砂の壁>地雷防御壁は、忌まわしい例の一つだ」と、2013年10月20日にロンドンで行われた<アフリカ・今日の問題シンポジウム>の中で、ロンドンを拠点にする人権活動家ステファン・シマノヴィッツが発言しました。 しかし、彼が例に出したイスラエルの分離壁建設は2000年に入ってから活発になり、2,500キロに及ぶ西サハラの地雷防御壁の方は1987年に既に完成されています。 約600万個の地雷を埋めたこの地雷防御壁はイスラエル軍高官の指揮の下でモロッコが作ったそうです。 実は、モロッコがイスラエルを真似ているのではなく、イスラエルが残酷な西サハラ占領政策を指導しているということなのです。
(1)2013年10月28日、アルジェリア大統領ブーテフリカが国連事務総長パン・ギムンに、「国連は一日も早く40年近くも放置しているモロッコ占領地・西サハラ問題を解決すべきだ。西サハラ民族自決権を行使するための<国連西サハラ住民投票>を実現し、アフリカ最後の植民地を解放する義務がある」と、進言した。
(2)10月29日、MAP(モロッコ情報機関)が、「アルジェリア大統領はモロッコ領土南サハラ(モロッコだけが世界地図に逆らって、西サハラを南サハラと呼んでいる)に干渉すべきではない。南サハラ問題は国内問題で内政干渉だ」と、アルジェリア大統領に反論した。
(3)2013年10月30日、国連西サハラ事務総長個人特使クリストファー・ロスが、「西サハラ問題を早急に解決したい。10月に関係諸国を訪問し、夫々個別に会談した結果、ある程度の感触を得た。中断しているモロッコと西サハラ両当事者の直接交渉再開に向けて、もう一度、11月半ばに関係地域を再訪問する」と、国連安保理に報告書を出した。
(4)10月30日、西サハラ政府国連代表アハマド・ブハリは「西サハラ政府は全面的に国連和平交渉を支持する。今度こそ、ロス国連特使がモロッコの巧妙な外交策略に騙されないことを祈っている」と、ニューヨークで声明を出した。
西サハラ問題はアフリカのパレスチナ問題とよく言われます。 西サハラを占領支配するモロッコは、パレスチナを占領支配するイスラエルに例えられます。 故郷西サハラを追われた西サハラ人は難民の身で、逃げ遅れた西サハラ人はモロッコ占領地・西サハラ非占領民の身で、お互いに励まし合いながら、故郷の独立をめざしています。 その状況は、難民を抱えて独立に向け歩み続ける、パレスチナ人とよく似ています。 しかし、分離壁ひとつを例に取っても、イスラエルは国際法も国連決議も無視し続けています。 2003年10月21日に国連総会で分離壁中止と撤廃の決議が出され、2004年7月9日には国際司法裁判所が、「分離壁はパレスチナ人の民族自決権を損なう」とし、違法判決を下しました。 それでもイスラエルは壁と入植地の建設を続けているのです。 そして、イスラエルに指導されるモロッコは、国連が提案する和平案<国連住民投票>を拒否し続けています。
そんな国連と国際社会の力不足を思うと萎えてしまいます。 が、、国連憲章と国連決議と国際法に頼るしかない、、、武器を置いた西サハラの人々の独立運動は、国連西サハラ担当者に委ねられているのです。 ロス国連西サハラ事務総長個人特使さん、お願いしますよッ!
WSJPO 西サハラ政府・日本代表事務所 所長:川名敏之 2013年11月3日 SJJA(サハラ・ジャパン・ジャーナリスト・アソシエーション)代表:平田伊都子
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アフリカ最後の植民地・西サハラの解放を願う、駐日アフリカ外交団と筆者(右端)
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