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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2016年04月17日19時09分掲載
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米国
バーニーとバードとフランシスコ 格差是正と貧困撲滅を共有する法王とバーニー 平田伊都子
九州大地震と闘う自衛隊の皆さま、お疲れ様です! 日本政府は惜しまずどんどん被災者支援のため、お金をつぎ込んでください。 伊勢志摩サミットとか東京オリンピック等といったお祭り事を止めて、そのための莫大なお金を、 九州大地震復興に回わしてください。 お祭りを止めたって、世界は文句を言うどころか国民を救った<人道国家>として称賛すると思います。 今、世界の注目を浴びている二人の<人道経済>提唱者を紹介します。 二人を引き合わせたのはバード<小鳥>です。 バード<小鳥>は、バーニー・サンダースのアメリカ大統領予備選集会に飛び、バーニーを法王に引き合わせました。 バード<小鳥>は聖フランシスコ(1182~1226)の象徴で、現法王の名称も<フランシスコ>です。
(1) 2016年4月13日、ニューヨークのバーニー支援大集会: 4月13日の夕刻、民主党の大統領指名候補を狙うバーニー・サンダース上院議員(74)は、ニューヨークの下町ワシントン・スクエア・パークで集会を開いた。ニューヨーク市立大学のキャンパスに囲まれた集会場には、若者を中心に、2万7,000人以上が集まった。 バーニーの支援集会は2011年の秋に起こった99%貧困者による<ウォール・ストリート占拠キヤンぺーンを彷彿とさせる。当時の若者たちはニューヨークのズコッテイ公園などにテントを張ったり、ブルックリン・ブリッジの車道をデモったりした。 バーニーの選挙マネージャー・ジェフ・ウィーバー(50)は、かって学生運動の指導者だった。2006年からバーニー・サンダースの上院議員選挙戦マネージャーを務め、バーニーが上院議員になってからはバーニーの事務所を仕切っている。 「クリントンは特別代議員の支持で獲得票が1,790、一方のバーニーは1,113、勝目がないね!」という意地悪なクリントン寄りの記者の質問に、「われわれは勝つために選挙運動を行っており、そのための道はある」とジェフは答える。「しかし、実際のところ、特別代議員の支持はないに等しい。一般代議員の獲得数でクリントンを追い越すには、後に残る州の大半で勝たなければならない。不可能だ!!」と、突っ込んでくるバーニー反対派記者に、「われわれは大差で勝つつもりだ」と、反論した。
(2) 4月14日、CNN主催の民主党大統領候補討論会: バーニー・サンダース民主党大統領候補(74)が生まれ育ったニューヨークのブルックリンで、CNN・TV主催の民主党討論会が、バーニー・サンダースとヒラリー・クリントン(68)との間で行われた。 バーニーはヒラリーがイラク戦争に賛成票を投じたことやウォール街から多額の資金提供を受けていることなどを指摘し、「大統領としての判断力に欠ける」と、批判した。これに対してヒラリーは、「判断力を信用したから、オバマ大統領は私を国務長官に任命した」と、食って掛かった。 2014年のイスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの侵攻に関して、ヒラリーがイスラエル侵攻を支持するのに対してユダヤ人のバーニーは「私は100%イスラエルを支持してきた。が、ネタニヤフ政府が100%正しいとは限らない。彼がやったガザ攻撃は過剰だ」と、非難した。この発言にアメリカの金持ちユダヤロビーが過剰反応してバーニーを批判し、ヒラリーはほくそ笑んだ。しかし、バーニーは「パレスチナ人の人権と尊厳は守らなければならない」という説を曲げず、ヒジャーブを被ったアラブ女性の発言を求めた。「アラブ女性が公の大集会で発言するのは歴史的な、名誉あることです」と、指名されたリンダ・サースーは声を震わせて、心に響くバーニー支持演説を行った。 民主党討論会を終えた4月14日の夜、「選挙戦中だが、この申し出は受けなければならない」と、語ってバーニー・バードはローマに飛んだ。フランシスコ・ローマ法王が、バーニーを<社会・経済問題会議>に講演者として招待したのだ。
(3) ローマに飛んだバーニー・バード: 4月15日、バーニーはローマ法王庁が主催する国際会議に臨んだ。 会議場入り口で、法王庁の会議担当司教にある記者が、「トランプ氏は呼ばないの?」と、質問した。担当司教は「この会議は政治的な討論会ではない。この名札を見てごらん、、彼の名札はないだろう」と、笑いながら答えた。 貧富の格差や気候変動問題に関する法王の活動を、バーニーは称賛してきたし、バーニー自身の主義主張でもある。バーニーは「我々が住む地球では、僅か1%にも満たない金持ちが、残り99%の人々を踏み台にして、地球の富を分配することなく独占している。格差是正をしなければ、みんなが幸せになれない」と、<人道経済>という自論を披露した。 バーニーは妻と共に、カーサ・サンタ・マルタ(聖マルタ荘)に一泊した。そこ は法王の宿泊所で、翌2016年4月16日の朝、バーニーは想定外の法王面会を果たした。バーニーは、貧困と不平等と闘うフランシスコ法王に、心から敬愛の念を捧げ絶賛した。バーニーは取り囲んだ記者団に、「私はキリスト教徒ではないが、法王の周辺にはオーラが漂っていた。美しい人だ」と語った。 フランシスコ法王は、「私がギリシャに出かける前だ。会議に参加していたバーニーが私に挨拶をしたので私も挨拶を返し、握手をし言葉を交わした」と、語った。 ABC.TVの政治評論家マット・ドウドは「一秒を争う接戦選挙なのにローマに出かけた彼の行動は、勇気のいることだ」と、バーニーを支持した。 一方、ヒラリーを支持するニューヨークタイムズのチャールズ・ブロウやユダヤ・ロビーは、「全く馬鹿な計画だ。ここアメリカで言ってるのと同じことをローマでも言うのかよ、、」と、バーニーの法王庁会議訪問に冷ややかだ。
(4) ローマから難民キャンプに飛んだフランシスコ法王: 2016年4月16日、ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王はバーニーに会った後、ギリシャのレスポス島に飛んだ。この島には約4,000人の難民や移民が、足止めをくらっている。EUが難民移民の経由地トルコへの送還を決めてから、難民移民の人々は先の見えない不安な毎日を送っている。 法王はまず<コンスタンディヌーポリ全地総主教庁>に行き、そこの司教たちと一緒にモリア難民移民収容所を訪れた。「世界がこの不幸な状況に目を向け、人道的な解決をすることを祈っている」と、法王は難民に語り、12人のシリア難民を帰国の飛行機に同乗させた。
バーニー・サンダースを民主党大統領候補に選ぶかどうか? 実際の話、我々日本人には投票権もないし、関係ない?と思いがちだけど、いや待てよ、、、そんなこと、言っておられなくなってきました。 バーニー・バードはローマ法王の下に飛んで、法王庁主催の<社会・経済問題会議>で、<格差是正と気候変動>に関する自論を発表しました。 二つとも地球規模の大問題で、私たち日本の庶民も大いに関係があります。 バーニー・バードはどこまで飛翔するのでしょうか? 人の国の大統領選挙戦ですが、がぜん面白くなってきましたね! もしして、ローマ法王面会をアレンジしたのは、オバマ大統領かも???等と、無責任な想像を巡らせられるのも、日本庶民の特権でしょうか?
文:平田伊都子 ジャーナリスト、 イラスト:川名生十 カメラマン
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左から、フランシスコ法王、小鳥、バーニー・サンダース





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