・読者登録
・団体購読のご案内
・「編集委員会会員」を募集
橋本勝21世紀風刺絵日記
記事スタイル
・コラム
・みる・よむ・きく
・インタビュー
・解説
・こぼれ話
特集
・国際
・イスラエル/パレスチナ
・アジア
・文化
・環境
・欧州
・市民活動
・核・原子力
・中国
・コラム
・農と食
・入管
・反戦・平和
・教育
・米国
・みる・よむ・きく
・検証・メディア
・外国人労働者
・司法
・国際
提携・契約メディア
・AIニュース
・司法
・マニラ新聞
・TUP速報
・じゃかるた新聞
・Agence Global
・Japan Focus
・Foreign Policy In Focus
・星日報
Time Line
・2025年01月24日
・2025年01月23日
・2025年01月22日
・2025年01月21日
・2025年01月20日
・2025年01月19日
・2025年01月18日
・2025年01月13日
・2025年01月11日
・2025年01月08日
|
|
2016年09月01日10時40分掲載
無料記事
印刷用
アフリカ
【西サハラ最新情報】 自衛隊、西サハラに「駆けつけ警護」もありか? 平田伊都子
自衛隊の皆さま本当にご苦労様です! 自衛隊ヘリ<ブラックホーク>が濁流の中から被災者をつり上げたり、土砂に埋まった人を掘り起こしたり、、自衛隊員の頼もしい姿を見るたびに私たち庶民は感謝の気持ちで一杯になります。 天災大国日本にとって、自衛隊の皆さまはなくてはならない大事な宝です。 ところが、<安保法・集団的自衛権>に基づき、PKO(国連平和維持活動)の任務に就く自衛隊員は、戦闘行為にも参加することになったとか? <駆けつけ警護>と呼ぶらしいですネ。 アフリカの南スーダンと同様に、戦闘勃発寸前の西サハラにも送られるのでしょうか??
(1) モロッコ軍、緩衝地帯への進撃止まず: 2016年8月11日、モロッコ軍がモロッコ兵を詰めた軍用車や道路工作機を積んだ巨大トラックなどを、「砂の壁」地雷防御壁を越えて国連緩衝地帯に侵入させた。モロッコ軍と西サハラ難民軍との戦闘時代に、モロッコ軍は<砂の壁>地雷防御壁を、北端はアルジェリア国境から南端はモーリタニア国境まで2、500キロにわたって作った。両軍が国連の停戦条項を受け入れた1991年に、国連は<砂の壁>地雷防御壁の両サイドに5キロ幅の緩衝地帯を設けた。緩衝地帯への侵入は、<停戦条項1>に違反する。モロッコ軍が侵入したグァルガラト地区は<砂の壁>地雷防御壁の南端でモーリタニア国境に近い。モロッコは、モーリタニア軍がアルジェリア軍より装備、軍備費、情報能力など全てに劣っていると踏んだようだ。
(2) 西サハラ難民軍の反撃: 1991年の停戦時に、国連はMINURSO(国連西サハラ住民投票監視団)を立ち上げ、PKO(平和監視団)を<砂の壁>地雷防御壁の西側モロッコ占領地と東側西サハラ解放区に、夫々5か所、配置した。MINURSO・PKOは総勢約230人と小規模で、これまで軍事衝突は記録されていない。ただし、モロッコ軍による軍事挑発行為は多々起きていた。しかし、日本本州の1・1倍はある西サハラ砂漠を少ないMINURSO・PKOが監視できる筈はなく、西サハラ難民軍は絶え間なく<砂の壁>地雷防御壁に目を光らせてきた。8月11日のモロッコ軍侵入を発見したのも、西サハラ難民軍だ。8月15日、西サハラ難民大統領は国連事務総長に、モロッコの停戦違反を警告する手紙を送った。が、モロッコは秘密裡に軍事侵攻を続け、国連の反応はなかった。モロッコはアスファルト道路工事だと、軍事侵攻をカモフラージュするつもりらしい?
(3) 国連事務総長がやっと声明発表; 2016年8月28日朝、アブドッラー・L・ビラール西サハラ難民国防大臣は、MINURSOの司令官ボコム・ウマルに「モロッコの停戦違反軍事侵攻を止めるため、グァルガラト地区に西サハラ難民軍を派遣した」と、書簡を送った。 8月28日夕刻、パン国連事務総長は報道官を通じて西サハラ危機に関する声明を出した。 国連事務総長は一発触発の軍事状況を深く憂慮し、「両当事者(モロッコと西サハラ難民軍)は直ちに、西サハラ南部の緩衝地帯から軍を引き上げる様に。そしてMINURSOを含めて両当事者が交渉の場に着くように」と、求めた。 しかし、狡猾なモロッコは、停戦違反の軍事侵攻を容易にするため、MINURSO国連事務要員60人をモロッコ占領地から追放したままにして、MINURSOの作業に手枷足枷をはめた。一方、8月2日にはヒラール・モロッコ国連大使が国連事務総長を晩餐会に招待した。 国連事務総長はモロッコ料理を食ったでしょ?国連を手なずけたとばかりに、ほくそ笑むモロッコ大使が目に浮かびます、、
(4) 国連機密記録が公開: 8月30日、<砂の壁>地雷防御壁の東側西サハラ解放区にある第一基地で、ベイダッラ・M・ブラヒム・サハラ難民軍司令官はMINURSO・PKOのモハメド・T・アッザム司令官と会談した。ベイダッラ司令官は「8月11日から続いているモロッコ軍の停戦違反を監視するため西サハラ難民軍は8月28日から展開している」と伝えた。 8月30日、AP通信が、「国連機密記録によると、モロッコの停戦違反に反発して西サハラ難民政府が軍を展開し始めた。国連安保理は近日中にMINURSOを含めた作業グループを立ち上げ、協議するらしい」と、報道した。モロッコ占領地・西サハラに展開するモロッコ軍は約160,000人、対するMINURSO軍は約230人。気が遠くなるような数の差だが、国連が言い出した「両当事者の交渉」を即刻、実現させて欲しい。
国連西サハラ住民投票実施の兆しがあったころ、ニューヨークの国連日本政府常駐代表部を取材した事があります。 時の全権大使は「国連西サハラ住民投票の際には、担当官を派遣するつもりだ」と言明され、予定されていた担当官を紹介されました。
自衛隊は西サハラ紛争の<駆けつけ警備>ではなく、西サハラ住民投票の<選挙監視団>として参加してもらいたいです。
WSJPO 西サハラ政府・日本代表事務所 所長:川名敏之 2016年9月1日 SJJA(サハラ・ジャパン・ジャーナリスト・アソシエーション)代表:平田伊都子
|
転載について
日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。
|
|
西サハラ解放区にあるMINURSO(国連西サハラ住民投票監視団)の拠点
|