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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2016年09月15日10時53分掲載
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国際
PKOって何だ? 自衛隊は誰の指揮下で鉄砲を撃つのか? 平田伊都子
2016年9月13日、シモン・ペレスが心臓発作を起こし、危篤状態だというニュースが流れました。 1923年生まれのシモン・ペレスはイスラエルの首相職や大統領職を歴任し、 2014年にはバチカンで、キリスト教徒のローマ法王やイスラム教徒のアッバース議長と共に、ユダヤ教徒のペレスも平和を祈りました。 1993年には<パレスチナ。イスラエル和平合意>に調印し、1994年にはパレスチナ大統領アラファトやイスラエル首相イツハク・ラビンと共にノーベル平和賞を貰いました。 アラファトもラビンも死にました。 そして、 ペレス、、3人が誓ったパレスチナとイスラエルの和平合意も死につつあります。 1948年に第一次中東戦争(パレスチナ戦争)の休戦監視を目的として設立された国連休戦監視機構(UNTS)が、最初の国連PKOです。 このPKO、今も生きているのですよ!
(1) PKOって何だ?: PKOって、いったい何なのか?外務省のホームページを開いてみると、 「国連平和維持活動(United Nations Peacekeeping Operations:略称UN PKO又は単にPKO)は,国連が紛争地域の平和の維持を図る手段として実際の慣行を通じて行われてきたものです。伝統的には,紛争当事者の間に立って,停戦や軍の撤退の監視等を行い,紛争当事者による対話を通じた紛争解決の支援を目的とする活動でしたが,冷戦終結後,国連の役割の高まりとともに,国際社会が対応を求められる紛争の多くが国家間の紛争から国家内の紛争および国内紛争と国際紛争の混合型へと変わった結果,国連PKOの任務も多様化しています。(外務省)」とある。 疑問のある方は、直接、外務省にお問い合わせください。
(2) PKOってどこにいる?: 2016年6月末、国連広報によると、PKOは世界16か所で、展開していて、総計118,989人のうち、警察要員は13,200人、軍事要員は87,546人(日本は272人)、文民要員は18,243人だそうだ。員数には変動がある。 例えば、2016年2月末に国連西サハラ住民投票監視団(MINURSO)は、軍事監視要員216人、軍事部隊要員26人、国際文民要員84人、現地文民要員157人で構成されていた。が、2016年3月20日、モロッコ占領当局は国際文民要員84人を追放。うち59人は、未だにモロッコ占領当局から追放されたままだ。 以下にPKO日本語名称(頭文字通称)設立年を列挙していく。 *国連マリ多面的総合安定化ミッション(MINUSMA)2013年、*国連アフリカ連合ダルフール派遣団 (UNAMID)2007年〜、*国連南スーダン派遣団 (UNMISS) 2011年〜-、*国連リベリア・ミッション (UNMIL) 2003年~、*国連コンゴ(民)安定化ミッション (MONUSCO) 2010年~-、*国際連合西サハラ住民投票ミッション (MINURSO) 1991年~、*国連中央アフリカ多面的総合安定化ミッション (MINUSCA) 2014年 〜、*国連アビエ暫定治安部隊(UNISFA)2014年〜、*国連コートジボワール活動 (UNOCI) 2004年 ~、*国際連合インド・パキスタン軍事監視団 (UNMOGIP) 1949年~ 、*国際連合コソボ暫定行政ミッション (UNMIK) 1999年~、*国連グルジア監視団 (UNOMIG) 1993年~、*国連キプロス平和維持軍 (UNFICYP) 1964年~、*国連レバノン暫定駐留軍 (UNIFIL) 1978年~、*国連兵力引き離し監視軍 (UNDOF) 1974年~、*国連休戦監視機構 (UNTSO) 1948年~、
(3) PKOに問題あり?: PKOが抱える頭の痛い問題の一つに、PKO要員の<性処理>がある。 2016年3月5日にCNN・TVが、「国連は、世界各地で展開する計10のPKO国連平和維持活動任務で、要員による未成年者らへの性的暴力が疑われる事例が、2015年には69件あったとの報告書を公表した。69件のうちの3分の2が未成年者との性的接触に関連し、出産を強いられたのが15件。うち、22件は中央アフリカの派遣団で発生。中央アフリカでは2014年、フランスのPKO要員による児童の性的搾取容疑事件が発覚し、派遣団団長は解任されていた」と、報道した。 筆者は、一年あまり、中央アフリカの黒人居留区で生活していた。元植民地支配者の傲慢なフランス人たちが、可愛い黒人の女の子たちを原付自転車・ソレックスに積んで走っていた光景を思い出す。女の子たちもフランス人に声を掛けられるのを自慢にしていた。そこにあるのは主人と奴隷の関係で、この人種差別意識がある限り、PKO要員の<性処理>問題は解決しない。
(4) 日本の自衛隊は誰の指揮下で鉄砲を撃つのか?: 外務省によると、「我が国は,国際平和のために,より積極的な役割を果たしていくことが必要と考え,1992年6月,国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律(国際平和協力法,PKO法)を制定し,国連を中心とした国際平和のための努力に対して,本格的な人的・物的協力を行ってきた」と、ある。自衛隊のPKO出動は、国連の要請があってから始まるものと思われる。では、誰が自衛隊派遣費用を出すのか?「PKO要員は、国連加盟国が任意で派遣」とあるから、派遣費用は日本が出す。それとは別途に、日本は11%のPKO分担金を義務として国連から出さされている。 自腹を切ってPKOに参加して、紛争地に到着した自衛隊は、誰の指揮下で戦うのか?日本国内で米国共催(主催?)のPKO幹部要員訓練コースを体験させられたりして、実戦でも多国籍軍人に服従する癖はつけられているようだ。 鉄砲担いで自費出兵し滅私奉公する日本は、国連PKOにとって、まさに、鴨葱・カモネギですね?
2016年9月13日午前1時(日本時間)に、アメリカとロシアが主導するシリア停戦が始まりました。 しかし、イスラエル軍はシリア軍基地を空爆しました。 一体、シリアのどこで、誰と誰が、休戦しているのでしょうね? シリアのゴラン高原に「国連兵力引き離し監視隊(UNDOF)」という名のPKOが、現在も展開しています。 筆者は、後方支援業務を名目にシリア側UNDOFに派遣されていた自衛隊を取材したことがあります。 シリア戦争前のUNDOF基地は長閑で、隊員の手料理をご馳走になりました。 しかしその後、シリア戦争が始まり危険だからと、2012(平成24)年12月、UNDOFにおける当該自衛隊の部隊及び司令部要員の活動を終了し、2013(平成25)年2月までに、自衛隊員は帰国しましたとさ、、
文:平田伊都子 ジャーナリスト 写真:川名生十 カメラマン 2016.09.15
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国連PKO・MINURSO(国連西サハラ住民投票監視団)の最前線基地で任務に当たる中国兵士
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