ネットを悪用した「ヘイト攻撃」を考える集会、という興味深い催しが行われています。 ヘイトスピーチや誹謗中傷にネットという新しいツールが使われていることから、これに対して有効な防衛策を具体的に講じる、ということが狙いの講習会です。昨日、東京の連合会館で行われたものはその第三弾として、ヘイトスピーチをする人々がSNS(ソーシャルメディア)を活用するのなら、防衛する側もSNSを使ったらどうか、というもの。これまで労働組合のリーダーの人たちの中にはSNSをあまり活用できていなかった、という人がどうも少なくないようなのです。
呼びかけ人は松本耕三(全港湾)、鈴木剛(全国ユニオン)、菊池進(全日建)、 嶋��量(弁護士)の4氏で所属・職種からわかるように労働組合あるいは労働運動に関わってきた人々です。呼びかけのチラシには以下のように記されています。
「第1回は昨年10月。言論、 表現活動、弁護士大量懲戒請求事件、学者への集中砲火、労働組合に対するデマと介入など、社会のあらゆる分野のできごとが地下茎のようにつながってい ることをあきらかにしました。第2回は神奈川におけるヘイトスピーチの現状 と対策、組合と在日に対する市議のヘイト攻撃の実態をとりあげました。」
呼びかけ人の一人、嶋��量弁護士は狙いをこうつづっています。
嶋��量弁護士「ネットを活用した労働組合や労働者バッシングは頻発。今回のバス運転手バッシングもその一例。放置したらよい、ではすまされない。ナショナルセンターも産別企業別も、労働組合として、きちんと反論をするSNSのツールを持つべき。労働組合の社会的認知度を上げずに、組織率が上がるはずがない。」
さらに、こうも。
嶋��量弁護士「SNSなどネットを活用することは、ネット上の言論空間で労働組合や労働運動がいかに不当なバッシングを受けているのか、影響力がないかを体感する契機になるのでよいです。指導的地位にある方々が、無知無関心なケースも多いので。これ、弁護士界隈にそのまま言えること。」
ヘイト攻撃への防衛、というだけでなく、労働組合そのものPRにもSNSをうまく活用していこうということのようです。嶋��弁護士は日本労働弁護団常任幹事、ブラック企業被害対策弁護団副事務局長、ブラック企業対策プロジェクト事務局長などの肩書きがあり、労働問題に取り組んでいる弁護士です。
こうした催しを知って、労働組合がそこまでネット空間でバッシングを受けてきたのか、ということに筆者は恥ずかしながら無知でした。さらに労働組合の側がSNSが活用できていない、ということもあまり知らなかった実態です。
筆者はこの「ネットを悪用した「ヘイト攻撃」を考える集会 」にはまだ参加したことがないのですが、チラシによると、この日のレクチャーは2つ。
1、 上西充子さん(法政大学教授)「私のSNS活用術」
2、 実技研修 「まずは使ってみよう、あなたのスマホ」 *講師 小林野渉さん(AEQUITAS/エキタス)
とにかく実践してみる、というのが今回の売りの1つでした。参加者はスマホを持ってくること、とあり、実際に今まで一度もツイッターをやったことのなかった弁護士がその日、初めてアカウントを作ってツイートをしたということです。上西充子教授は国会パブリックビューイングという運動の代表ですが、ツイッターの活用も巧みな人です。昨日の「ネットを悪用した『ヘイト攻撃』を考える集会」ではどんなことを話したのでしょうか、上西教授に尋ねてみました。
上西教授「労働組合関係者などに向けて、ツイッターの活用事例を紹介し、実際にアカウントを開設してみよう、という講習会が開催されました。私からは、団体(国会パブリックビューイング:@kokkaiPV)としてのツイッター活用と、個人(@mu0283)としてのツイッター活用で心掛けていることを30分ほど、実例に即してお話しました。 国会パブリックビューイングのアカウントは、情報発信に限定し、過去の情報も簡単にたどれるように発信は少なめ。個人のアカウントは、リツイートも多く、発信は多め。個人のアカウントのフォロワー数は現在、2万を超えているのですが、情報収集ツールとしても活用いただいていると思っています。そのため、「情報」のツイートと「意見」のツイートは分けて発信し、「意見」に同意できない方にも「情報」のツイートを心理的な抵抗なくリツイートしてもらえるようにしていること、「情報」のツイートには出典のURLやスクリーンショットなどをつけて、情報の信頼性を担保しておくことが重要であること、などをお話しました。 企画者の嶋��量弁護士(@shima_chikara)からは、私の過去28日間のツイッターの『ツイートインプレッション』が12,825,791に上ることが紹介され、紙媒体だけでなくネットを活用した拡散効果に参加者が目を向けるよう、勧められました。アカウント開設講習では、日本労働弁護団の棗一郎幹事長もアカウントを開設(@natsumeichiro)。今後の発信力に、要・注目です。」
労働組合の人々や労働運動の人々がSNSをより活用することで、新しい運動の1ページが始まるかもしれません。
(参考)
※ブラック企業対策プロジェクト
http://bktp.org/about-us
※ブラック企業被害対策弁護団
http://black-taisaku-bengodan.jp/
※日本労働弁護団
http://roudou-bengodan.org/
※AEQUITAS
https://aequitas1500.tumblr.com/
※国会パブリックビューイング
https://twitter.com/kokkaipv?lang=ja
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