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2019年08月23日18時43分掲載
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政治
野党支持者の間で立憲民主党に高まる不満 脳裏に旧・野田佳彦首相のイメージが再来 次期衆院選で野党大敗の可能性も
このところ立憲民主党に対する野党支持者の間の好感度が下がってきているようだ。新興勢力のれいわ新選組に参院選で票を持っていかれた、という指摘はすでにあるが、そこからさらに、本来今、政権交代に向けて攻めるべき時に、後退して守りに入って失点を重ねているように映っているのである。立憲民主党による安倍政権の嫌韓主義への明確な批判が乏しいことも、人気下降の要因だ。
立憲民主党による国民民主党との統一会派形成や旧野田総理の所属する会派などとの連携、つまりかつての民主党の仲間内で結束を強めているかに見えるような報道が、野党支持者には旧民主党・野田政権の再来を連想させ、警戒感を高めることになっている。野党共闘支持者は民主党政権の再来を求めていない。再び、旧「民主党」系議員が前面に出ることで、次期総選挙で自公維の改憲勢力が大勝するであろう予感である。
旧「民主党」が崩壊したことの核心にある意味は、国民が保守2大政党制では政治に期待が持てない、ということに外ならない。対立軸を保保でなく、保革に戻さないと、生活の厳しい人々は選択肢を失い、さらに棄権率が高まるだろう。民主党が「保守」二大政党制に戻る傾向を見せれば、野党支持者は共産党とれいわ新選組の連合に今後は票をシフトしていく可能性がある。保守二大政党制の先にあるものは程度の差こそあれ、柱は新自由主義と憲法改正だろうからだ。つまり、アメリカのような日本であろう。2017年に「希望の党」が自民VS希望の二大政党制を有権者に提示しようとした時、多くの人がノーをつきつけたことを忘れてはなるまい。あれこそ、保守二大政党制への有権者の明確なNOだったのである。したがって今後も旧・民主党系議員たちがその復活を印象付ければつけるほど、投票率は低下し、皮肉にも自民党の一強を固めることになるだろう。
保守二大政党制、というコンセプトはアメリカでも英国でも終わっているし、いずれフランスでも終わるだろう。これはいわゆる「第三の道」の終焉を意味する。保守二大政党制が成り立ち得るのは一定の中流層の幅が存在する富める国だけだ。日本はかつてのマルコス時代のフィリピンがイメージさせるような格差の大きなアジア最貧国に向かっているのである。
そもそも立憲民主党の陰りの発端は2017年秋の衆院選の直後から、枝野党首が繰り返し盛んに「保守」を連呼していたことだ。その時、野党共闘を進めて立憲民主党に協力した共産党などの革新政党支持者に対して、冷や水を浴びせたように見えた人も少なからずいるのではなかろうか。結党の時、立憲民主党に希望を感じた人々は立憲民主党が前原氏や野田氏ら自民党とさして変わらない議員らとたもとを分かったことで、保革の復権の可能性を見出したのだ。それに対し、選挙が終わったら早々に枝野代表は立憲民主党を支えた有権者に対して「保守」連呼で応えた。総じて旧民主党系議員には庶民の感情に疎い人がかなり多い。それはこの国の実情が見えていないことに外ならない。それが限界に差し掛かってきている。この夏の選挙でも立憲民主党幹部がある候補者を評して「朝日新聞をやめてまで出馬してくれました」と紹介したが、こうした説明は応援どころか、むしろ逆効果なことがわかっていない。
今回も参院選の直後に国民民主党の代表が「私は生まれ変わった」と改憲論議に参加することを語る映像も拡散され、野党共闘を支持した人々の気持ちをとても傷つけた。これは決して小さなことではない。こうしたことを軽視していると、野党共闘は次期衆院選では大敗するだろう。
武者小路龍児
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