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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2023年01月17日08時34分掲載
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政治
岸田首相の性格類型は権威主義的性格
ジャパンタイムズに掲載された岸田首相がバイデン大統領に肩に手を回され、何やら激励されており、岸田首相が大喜びしている写真に、多くの人がやるせない思いを抱いたらしく、「犬」という言葉がネット上に散乱した。「岸田ちゃん、ミサイルをあと1000発買ってくれたら、10%割引にするよ、こんなことができるのは君が日本の首相の中では抜群に優秀な人だからね」とでも言われたのだろうか。
岸田首相は首相になるまでは、リベラル派あるいはハト派、さらには破壊的傾向を増していた安倍政権の中でほとんど唯一良識を持つ政治家のように思われた節があった。宏池会という派閥の長ということもあった。だから、自民党総裁選を見て、多くの人が岸田首相が誕生すれば安倍首相時代の空気がリセットされて、今から見るとずっとリベラルだった昭和時代の自民党に戻るのではないかと思ったのだった。ところが、予想は違っていた。ここまで多くの人が人間に対する見方で誤ったケースは少ないと私は思う。
つまり、岸田文雄という人間をとらえられていなかったのだ。たとえば、宏池会が紳士的であっても清和会の前で無力だから、やりたいこともできないのだ、と思っていた人は、岸田氏が首相になったなら、ついに周囲を振り切って自分の信じる政治をやってくれるのではないか、などと思ったに違いない。ところがそうならなかった。私は岸田首相の本質は、バイデン大統領との2ショットに示されたように、権威主義的性格ではないかと考えるようになった。強いものには犬のように従い、弱い者には権力を振りかざす。あるいは、無視する。権威主義的性格というのはナチズムを生んだドイツの大衆の精神類型ということで導き出されたモデルである。したがって独裁者が現れると喜んで同調する。異なるものを排除し、上意下達を徹底することで心の平安を得る。自分で思考することを好まないし、できない。
もし権威主義的性格であったなら、先ほど書いたように首相が自分より下位にあると考える人間たち〜すなわち国民に対しては、冷徹、冷酷にふるまっても基本的に良心に呵責はない。消費増税であろうと、コロナであろうと、下々の人間は上の人間の命令に従うのが当然なのである。このように考えたなら、国民不在の政治、国会不在の政治をすることになんら矛盾はない。
日本の政治学者・白井聡の『永続敗戦論』によれば、第二次大戦の終結で、米大統領が天皇の上に君臨する、という思考のモデルが日本人の間に出来上がってしまった。このことで、岸田首相は国民の意志には耳を傾けず、まず彼の思想上で、天皇の上に位置するかもしれない米大統領に方針を伝え、その天の声に耳を傾けに行ったのである。そうであれば、国会など岸田首相にとっては方針を下達するだけのしきたり上存在するだけの装置以上には何の意味もない、と言っても過言ではなかろう。
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