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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2026年04月27日21時00分掲載
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幼い姉弟の流浪の先に何が… ロヒンギャ民族と共に歩む映画「LOST LAND」
在日ミャンマー人の家族愛を描いた初監督作「僕の帰る場所」公開から早いもので8年、次作のベトナム人技能実習生の苦悩と葛藤を描いた「海辺の彼女たち」から5年が経った。この2作で数々の賞を得た藤元明緒監督の長編最新作が、ミャンマーのロヒンギャ民族を主人公にした「LOST LAND」だ。既にヴェネチア国際映画祭を始め世界各国で賞を総なめしたこの作品が、一昨日からポレポレ東中野で公開された。(押手敬夫) 実際に私のミャンマー駐在時もロヒンギャ問題は中々触れづらいテーマであり、当時、民主化運動指導者のアウンサンスーチー氏自身も記者の問いに「わからない」と明言を避けていた。 その理由はミャンマーではロヒンギャということ自体が否定されており、凡その理解は隣国のバングラデシュから流入した「不法移民」とされているからだ。そして我が日本でも「バングラデシュ系イスラム教徒」とされ、外務大臣会見でもこの話題は避け続けられていると聞いた。 そんなセンシティブなテーマに藤元監督が果敢に挑んだのがこの映画である。 ロヒンギャの居住地は主にミャンマー西部のラカイン州に集中し、現在60万人前後とされているが正確な人口数は不明だ。一方バングラデシュ南部のコックスバザール難民キャンプには100万人のロヒンギャが居住されていると推定される。 「世界で最も迫害された民族」と呼ばれるロヒンギャの人々をテーマにしたこの映画。主役の幼い2人はロヒンギャ家族の2世である。彼らの親世代は様々な艱難辛苦を超えて過ごしてきたが、実はこの姉弟にはそうした苦労はない。 監督自身が直感で選んだという素人の2人は、演技をしているのではなくあくまでそのままの自然体で観客と共に苦しい旅に出かける。 国籍のないロヒンギャの人々は密航以外に術がない。この幼い2人も漁船のような小舟でキャンプ地を去り、マレーシアに向かうが途中で嵐に遭遇し、遂にタイ南部で沿岸警備隊に急襲され同行家族と離れ離れになる。それからは9歳の姉と5歳の弟が互いに助けながらひたすらマレーシアを目指していく。 イギリス植民地時代にはなかった国境が、独立後に設けられたために長く住む土地を奪われたロヒンギャの民は、その後土着民族から除外され無国籍状態に置かれた。やっと逃れたバングラデシュからも自国民として扱われず、遂に国籍を持たない民族となった。 土地は体の一部、魂が失われたものと同じとロヒンギャの叫びをこの映画は汲み取っている。暗闇を恐れずひたすら前に進む幼い姉弟、観客は知らず知らずその場に連れて行かされ一緒にマレーシアを目指す旅に出る。 LOST LAND、その先の未来がまったく見えないロヒンギャ民族に、明るい将来が来ることを願わずにいられない。
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「LOST LAND」


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