・読者登録
・団体購読のご案内
・「編集委員会会員」を募集
橋本勝21世紀風刺絵日記
記事スタイル
・コラム
・みる・よむ・きく
・インタビュー
・解説
・こぼれ話
特集
・国際
・市民活動

・憲法
・人権/反差別/司法
・アジア
・みる・よむ・きく
・政治
・核・原子力
・イスラエル/パレスチナ
・入管
・難民
・スポーツ
・医療/健康
・科学
・欧州
・反戦・平和
・歴史を検証する
提携・契約メディア
・AIニュース
・司法


・マニラ新聞

・TUP速報



・じゃかるた新聞
・Agence Global
・Japan Focus

・Foreign Policy In Focus
・星日報
Time Line
・2026年09月17日
・2026年09月16日
・2026年09月13日
・2026年09月12日
・2026年09月11日
・2026年09月07日
・2026年09月06日
・2026年09月05日
・2026年09月04日
・2026年09月03日
|
|
2006年11月18日13時47分掲載
無料記事
印刷用
日中・広報文化交流最前線
「茶」は世界を「和」で救う? 井出敬二(在中国日本大使館広報文化センター長)
11月8日、筆者は、北京市内の友誼賓館で開催された「友誼論壇─2006茶文化」フォーラムに招待されて、茶文化について見聞を深める機会を得た。これは、中国の元外交官達が作っている「中国元外交官連誼会」という組織が主催した会議であり、その他にも中国の文化関係組織、茶文化研究組織が共催者に名を連ねている。「中国元外交官連誼会」からは、「各国の大使館員に茶文化についてのお話をお願いしているので、日本大使館の広報文化担当からも話して欲しい」と依頼された。聴衆は中国の元外交官、茶文化研究家ということなので、錚々たる教養人の前で浅学無知な筆者が話すことは固辞させて頂き、話の方は、中国で茶道を指導している裏千家の坂井晴美先生にお願いして、筆者は勉強することに専念させてもらった。
●米中正常化にもお茶が大きな貢献
中国の茶文化研究家達は、茶に対する強い思い入れを語っていた。いくつか興味深いデータ、主張を紹介したい。 ─茶は中国が原産であり、中国人が茶を飲む歴史は、5千年以上になる。 ─茶は中国が世界に与えた大きな貢献の一つである。中国人は、「火薬、製紙、羅針盤、印刷」を「中国の四大発明」と言っているが、「茶」を合わせて「五大貢献」と呼びたい。 ─現在、60カ国以上で茶が生産されており、150カ国・地域で茶が飲まれている。茶を飲む人口は、一説では少なくとも世界で20億人はいる、或いは成人人口の約三分の二が喫茶を楽しんでいるとの説もある。 ─中国の茶葉生産高の推移:1886年22.5万トン;1975年21万トン;1985年43.2万トン;2005年93.5万トン。
─「茶」は「和、敬、廉、美」と結びついている。特に「和」との結びつきが重要である。 ─唐の太宗李世民は、内外の有力者達に大量の茶を贈り、緊密な関係を構築するのに利用した。 ─1971年キッシンジャー補佐官が訪中した際、周恩来総理はまず特級の龍井茶をふるまった。このお茶を飲んだキッシンジャーは、緊張もほぐれ、精神面に大変良い影響があった。キッシンジャーは龍井茶をおみやげに貰い、その後のキッシンジャーの訪中の際も、周恩来は龍井茶を贈り、キッシンジャーも喜んだ。米中交渉がうまくいったのは、龍井茶のお陰である! ─茶を飲みながら、世界が仲良くなれるようにしていきたいし、できる筈である。
エジプト大使館員は、「アラブと茶」について語ってくれた。アラビア語で「茶」は「シャイ」という発音であり、中国から渡来したことを物語っていると説明していた。アラブでは「茶」と言えば従来は専ら紅茶であるが、最近は緑茶も人気があり、中国を訪問するエジプト人の間で、おみやげ人気No1は緑茶ということだった。 アルゼンチン大使館員は、現地の伝統的な茶についての説明を行った。
●改革開放以降の中国の「茶芸」「茶道」の興隆
中国でも中国風の「茶芸」「茶道」がある。これは改革開放以降、茶生産が各地で活発になり、また生活にも余裕ができてから、盛んになってきたものの由である。台湾の「茶芸」「茶道」からの影響もある由。お琴の演奏と一緒にお茶を楽しむことも多い。また禅宗と一緒になった「茶道」もあるそうである。
坂井先生は、日本における茶道の発展、裏千家の中国での活動を紹介して下さった。 ─805年、中国から日本に茶がもたらされたことが初めて記録に現れている。その種が琵琶湖畔に植えられ、今でも生えている。それ以降、一旦喫茶の習慣は日本で廃れたが、栄西が茶を再度中国から持ち帰り、再度喫茶の習慣が日本で流行るようになった。 ─1979年、千玄室大宗匠が訪中され、��小平氏に献茶をされた。その際��小平氏は、「中日友好の架け橋の役割を茶道が果たして欲しい」と述べたそうである。その後、茶道裏千家の指導者達は100回以上も訪中し、中国の上は最高指導者達に、下は一般庶民、学生達にお茶をふるまい、相互理解増進に貢献してきた。 ─1994年、天津市内の天津商学院という大学の中に、「裏千家茶道短期大学」を創立した。ここでは日本料理、日本文化を中国人の若者に教えている。
日本大使館広報文化センターと裏千家は協力して、中国の人たちに北京市内の中日青年交流センターにある茶室に来てもらい、一緒に抹茶を楽しむ会を月一回開催している。筆者も「お茶を飲む時は政治的問題は茶室の外に置いて、茶室の中では文化のことを話しましょう」といった説明をさせて頂いている。(つづく)
(本稿中の意見は、筆者の個人的意見であり、筆者の所属する組織の意見を代表するものではない。)
|
転載について
日刊ベリタに掲載された記事を転載される場合は、有料・無料を問わず、編集部にご連絡ください。ただし、見出しとリード文につきましてはその限りでありません。
印刷媒体向けの記事配信も行っておりますので、記事を利用したい場合は事務局までご連絡下さい。
|
|
北京市内の茶室(中日青年交流センター)で裏千家の茶道を体験する中国民族大学の学生達(2006年10月)
「友誼論壇──2006茶文化」フォーラム(2006年11月)


|