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2009年02月04日17時07分掲載
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NNNニュースダイジェスト
東南アジアのケシ栽培増加の兆し 国連が警告
【バンコク4日NNN=IRIN】東南アジアでのケシの栽培は、地域の経済危機の悪化で増加の兆しがあると国連は警告した。
国連薬物犯罪事務所(UNODC)の年次調査によると、過去数年間にケシの栽培面積とアヘン生産は急激に減少したが、最近2年間にこうした進歩は逆行している。
UNODCのバンコク支局長のガレイ・ルイス氏は「地域のケシ生産の問題は封じ込められたが、解決はしていない」と語った。
「特にミャンマーでは、以前にケシの生産をしていた農民が経済状況の悪化で、大幅に生産を増やしている」と同氏は警告した。
ラオスとミャンマーでは過去20年間に、ケシ栽培とアヘン生産は劇的に減少した。
ラオスでは、生産面積は1998年の3万ヘクタールから、ほとんどゼロになった。2005年以降、非常に少ないが、2年前から徐々に増加し始めた。
ミャンマーでは1998年以来、 ケシ栽培は4分の3減少し、アヘン生産は1300トン以上から410トンに減った。
この減少は、ミャンマーの黄金の三角地帯(中国、ラオス、タイ国境地帯)での最大のアヘン生産者、コーカン族とワ族に対する圧力の結果であった。
両者はミャンマー政府と停戦協定を結んだ少数民族のゲリラ勢力である。
コーカン族は2003年に、ワ族は2005年にアヘン生産を事実上やめた。しかし、過去2年間に、ケシ栽培とアヘン生産は再び増え始めた。
ミャンマーに駐在していたUNODCのラオス支局長のレイク・ブーンワート氏は「ミャンマーで栽培地域が非常に増加していることははっきりした傾向である」と語った。
「極度の貧困にある以前のケシ栽培農民は、アヘン価格の上昇と商品価格の下落の2つに直面し、ケシの栽培を再開するようになっているようだ」と同氏。
国連の報告によると、ミャンマーのシャン州とラオスで栽培されているほとんどの商品の価格は、50%以上下落した。
ワ族とコーカン族の代替作物である茶、ゴム、果物のほとんどは、国境を越えた中国の業者に売られるが、そうした商品の中国での需要はほとんど底をついた。
「ミャンマーとラオスでは、過去2、3年の間にアヘンの価格は2倍以上上昇した。以前ケシを栽培していた農民がこれを無視するのは難しい」とブーンワート氏は語る。
(編注:IRIN国際連合人道問題調整事務所の紛争・災害情報などの普及を目的とした独立した報道部門)
(ベリタ通信編集部翻訳・編集)
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