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2026年04月13日09時59分掲載
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市民活動
三菱重工・日本製鉄に要請行動 被害者遺族「直接対話と謝罪を」
【96歳の原告が訴え「このままでは死にきれない」 院内集会で現場報告】
2026年4月9日、戦時中の強制動員問題の解決を求める市民団体は、東京都千代田区・丸の内にある三菱重工および日本製鉄の本社前で要請行動を行い、その後、参議院議員会館で院内集会を開催した。
午前から昼にかけて行われた要請行動には、韓国から来日した被害者遺族や支援者、日本の市民らが参加。名古屋三菱訴訟の原告で96歳の鄭信栄(チョン・シニョン)さんも加わり、謝罪と賠償、企業との直接対話を求めた。
【「社長に会いたい」-阻まれた対話-】
院内集会では、要請行動の現場の様子が共有された。三菱重工本社では受付が外部委託されており、責任ある担当者に直接つながらない体制となっているという。さらに警備会社によって来訪者は社内への接触を制限され、実質的に社長との面会はかなわなかった。
事前に要請書を送付していたにもかかわらず、当日は担当部署への電話も「外出中」とされ応答が得られず、具体的な対応は示されなかった。
鄭信栄さんはその場で「社長に会わせてほしい」「直接謝罪を聞きたい」と日本語で繰り返し訴えたが、その願いは実現しなかった。これほどの大企業でありながら、対話の入り口すら開かれていない現状に、院内集会の場では厳しい声が上がった。
【「私たちは騙された」-96歳の証言-】
院内集会では、鄭信栄さん自身が発言に立ち、戦時中の体験と現在の思いを語った。
鄭さんは1930年生まれ。1944年、14歳の時に三菱の関係者から「日本に行けば学校に通わせる」との説明を受けたため来日を決意。しかし、来日後は名古屋の三菱航空機工場へ連行され、工場労働を強いられ、学校に通うことはできなかった。
「一日中ペンキ塗りの仕事をさせられました。食べ物も足りず、給料も全くありませんでした。私たちは完全に日本に騙されたのです」
同年12月の地震では工場が崩壊し、共に連行された仲間6人が死亡。その後も空襲に遭い、「火の海」の中で命の危険にさらされたという。また、帰国後も体験を長く語れなかった。「慰安婦ではないか」との噂を恐れ、結婚後も夫にさえ打ち明けられなかったと語った。
【「99円では何もできない」-怒りの訴え-】
鄭さんは2012年、三菱重工業を相手取り提訴。「お金が欲しいのではなく、亡くなった仲間に顔向けできない」とその理由を語った。
さらに、日本政府から2022年に送金された厚生年金脱退手当がわずか99円(931ウォン)だったことに言及し、「一体このお金で何ができるというのですか。人を侮辱しているのと同じです」と述べた。そして、日本政府と企業に対し、「このままでは死にきれません。三菱重工業、日本政府は一日も早く謝罪してください」と訴えた。
【日本製鉄も対話拒否 問われる企業の姿勢】
日本製鉄本社前でも、事前に送付した申出書の受領確認すら明確にされず、電話での問い合わせにも応じないなど、消極的な対応が続いた。人権侵害の被害者との対話を拒否する姿勢は、国際的に重視される「ビジネスと人権」の観点からも問題があると指摘されている。
【「対話の扉を開くために」】
集会では、韓国大法院判決やILO専門家委員会の勧告を踏まえ、日本政府と企業に対して問題解決を求める声が相次いだ。一方で、被害者と企業の直接対話はいまだ実現しておらず、まずは言葉を交わすことから始める必要があるとの認識も示された。
高齢化が進む被害者の切実な訴えを前に、問題の解決が先送りされている現状が改めて浮き彫りとなっている。
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三菱重工本社に入る鄭信栄(チョン・シニョン)さん
要請行動の様子(三菱重工本社前)
要請行動の様子(日本製鉄本社前)


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