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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2012年11月01日14時44分掲載
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福島から
作付け禁止の田んぼに一面のセイタカアワダチソウが 田村市都路地区を訪ねた 大野和興
10月下旬、福島県田村市都路地区を訪ねた。都路地区は福島第一原発から20キロ圏内と30キロ圏内に入り、居住や立ち入りに厳しい制限が設けられていたが、次第に緩和されている。しかし田んぼは依然として作付け制限が敷かれていて、放置された田んぼには一面セイタカアワダチソウが繁茂、田村市が実施している小さな試験田だけが黄色く色づいていた。
都路地区の20キロ圏内の警戒区域は、平成24年4月1日午前0時に解除され、 警戒区域は「避難指示解除準備区域」に再編された。一時帰宅が許されている状況だ。また、20キロ圏から30キロ圏については、2011年9月30日に緊急時避難準備区域(福島第一原発から半径20キロから30キロ圏内)が解除されている。
車で都路地区に入ると、とたんに田んぼの荒れが目につく。なかには避難先から一時帰宅して草を刈り取った田んぼもあるが、多くは雑草に覆われている。黄色い花をつけたセイタカアワダチソウが一面に生い茂った田んぼもある。
緊急時避難準備区域だった30キロ圏内の上道ノ内地区に田村市が実施している稲試験栽培の田んぼがあった。半反にも満たない小さな田んぼに、黄色く熟れた稲が植わっていた。何カ所か刈り取った後がある。稲に含まれる放射能を測るために坪刈りしたものだ。 試験田はイノシシ除けの電気牧柵で囲まれている。山からの水が入る水路のすぐわきにあるのは、放射能が出来るだけ強いところで試験していることが分かる。
地域の家に邪魔した。避難先から戻らず、空き家になっている家も多く、居住者がいても高齢者ばかりで、中若年層はいない。
家の入り口のところに、ピンクのリボンが風に揺れていた。この地区では間もなく本格的な除染が行政の手で始まるが、除染で出てくる廃棄物を一時的に格納しておく場所がきまっていない。そこで、自分の敷地内に一時保管することを了承した家から順次除染を実施していくことになった。ピンクのリボンは、そのことを了承した印だということだった。
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セイタカアワダチソウに覆われたさ口禁止の田んぼ
稲作試験田の立て札
水路の脇に設置された試験田。地区内で稲が植えられているのはここだけ。
家の入口にピンクのリボン。除染で出てくる廃棄物の自宅の敷地内に一時保管了承のしるし。
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