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橋本勝21世紀風刺絵日記
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2015年08月21日15時11分掲載
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人権/反差別/司法
セックスワーカーの人権を守れ アムネスティが世界大会で決議
国際人権団体アムネスティは8月11日に開催された世界大会で、セックスワーカーの人権を守る決議を採択した。常に差別と暴力にさらされているセックスワーカーに人権を掲げた最初の決議。2年間の調査と協議を積み重ねたこの決議は、セックスワークを国際人権基準の視点から捉えなおし、その非犯罪化を掲げている。協議した対象には複数のセックスワーカー当事者団体、セックスワークの廃止を求める団体、フェミニストやその他の女性団体、LGBTI(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー・インターセックス)の活動家などが含まれている。(大野和興)
以下、アムネスティ国際ニュースが伝える決議の背景―
アムネスティは8月11日、組織の最高意思決定機関である世界大会でセックスワーカーの人権を守るための決議を採択した。世界中から参加した各国支部などの代表が、アムネスティの国際理事会に対して、この問題に対する組織としての方針を立て採用する権限を与えた。
セックスワーカーは、世界の中で最も社会から取り残された存在のひとつであり、常に差別や暴力などの人権侵害に直面している。アムネスティは、セックスワーカーの人権を守るために一歩を踏み出した。今回の決議に基づいて採用される方針は、この重要な人権問題にアムネスティが取り組むべき具体的な活動の基盤となる。
決議は、同意に基づくセックスワークの全面的な非犯罪化を支持する方針を立てることを提言している。方針には、セックスワーカーが搾取や人身売買、暴力に対して、他の職業と同じ法的保護を十分に受けることができるように、各国に要請することも含まれることになる。
過去2年間、アムネスティは方針案をまとめるために調査と協議を重ね、世界中の異なる見解に幅広く耳を傾けてきた。セックスワーカーを巡る問題が極めて複雑であることを認識しているからこそ、この問題を国際人権基準の視点から捉えることにした。
その結果、セックスワークの非犯罪化が、セックスワーカーの人権を擁護し、直面する人権侵害の危険を減少させる最良の方法であるという結論に達した。
セックスワーカーが受ける人権侵害は多様だ。肉体的または性的暴力、恣意的逮捕や拘禁、搾取や嫌がらせ、人身売買、強制的HIV検査など保健面での干渉などだ。健康保険や住宅面などの社会的、法的保護からも多くが排除されている。
今回の決議は、世界保健機関(WHO)、国連合同エイズ計画(UNAIDS)、健康への権利に関する国連特別報告者など国連機関をはじめとする組織・団体から得た幅広い知見をもとにした。アムネスティ独自で4カ国で調査も実施した。
協議した団体には、複数のセックスワーカー当事者団体、サバイバーを代表する団体、セックスワークの廃止を求める団体、フェミニストやその他の女性団体、LGBTI(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー・インターセックス)の活動家、反人身売買機関、HIV/AIDSに取り組む団体などがあった。
アムネスティは、性的搾取を含むあらゆる形態での人身売買に反対する。人身売買は、国際法で犯罪化するべきである。 この見解は、今回の決議とアムネスティの活動すべてに明確に盛り込まれている。
決議合意への道は、決して平坦ではなかった。長期にわたる紆余曲折の中、辛抱強く協議に参加してくれた世界中のアムネスティ会員、他団体や個人に対して、心より謝辞を送りたい。これらの人びとの参加と協力なくして、セックスワーカーの人権を促進するという重大な決議を採択することはできなかっただろう。
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